2019年4月18日 (木)

打線爆発で岩田投手の完投を援護しヤクルトに爆勝!!

  RHE
阪  神402402100 13161
ヤクルト100100102 591

ともにローテーションの谷間ながら、阪神の打線爆発で岩田投手が大量点に守られて悠々の完投勝利でした。今季不動の4番に座った大山選手が2連発、お休みの福留選手に代わって出場の中谷選手も2打席連続ホームランと、打線が爆発しヤクルトに爆勝でした。ジャイアンツ戦に向けて弾みとなって欲しいものです。

次のジャイアンツ戦も、
がんばれタイガース!

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帝国データバンク調査による企業のアベノミクスの評価やいかに?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、ちょうど1週間前の4月11日に帝国データバンクから、「2019年度の業績見通しに関する企業の意識調査」が明らかにされ、その中に、アベノミクスに関する企業の評価が2年連続で低下している、との結果も示されています。pdfの全文リポートから簡単にグラフとテーブルを引用して取り上げておきたいと思います。

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まず、上のグラフはリポートから アベノミクスへの評価分布 を引用しています。ただ、その前に、グラフやテーブルは引用しませんが、ここ数年の企業によるアベノミクスの評価を簡単に振り返ると、グラフエリアの左上にある通りであり、2016年3月調査では100点満点の60.3点、202017年3月調査では63.1点で直近のピークを付け、2018年3月調査では62.4点、そして、今回2019年3月調査では61.8点となっています。その分布が上のグラフの通りとなっており、30点未満の極端な評価が平均点を引き下げているとはいえ、平均の60点台よりも、分布としては70点台の評価を付ける企業数がもっとも多いのが見て取れます。まあ、50点台も少なくないので、平均で60点台、というのがよく理解できます。さらに、これもグラフの引用はしませんが、今年2019年3月調査で企業規模別に見て、大企業63.5点、中小企業61.3点、小規模企業60.7点と、規模が大きいほどアベノミクスの評価が高くなっています。

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次に、上のテーブルはリポートから 企業の意見 (アベノミクスについて) を引用しています。高評価ではマインド的に「景気の高揚感」を指摘したり、利益を出しやすくなった点などが上げられている一方で、やっぱり、恩恵は大企業のみであり、中小企業は雇用悪化、販売価格の抑制、仕入単価の上昇に直面している、といった意見もあります。また、平均的な60点以上の評価の中にも、個人消費の活性化に厳しい見方や地域経済はそれほどよくない、とする指摘もあります。自社や産業の動向に大きく左右されるんでしょうが、当然ながら、ほぼすべてが真実なんだろうと私は受け止めています。

最後に、リポートの本来のフォーカスは、あくまで、「2019年度の業績見通しに関する企業の意識調査」なんですが、ここでは本来テーマは無視してアベノミクスの評価だけを取り上げています。悪しからず。

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2019年4月17日 (水)

継投に失敗して大山選手の2ランを守れずヤクルトと引き分け!!

 十一十二 RHE
阪  神000200000000 271
ヤクルト000000020000 290

継投失敗で大山選手のツーランを守れず、ヤクルトに追いつかれ、延長12回で引き分けでした。もっとも、終盤8回に追いつかれたとはいえ、9回や延長10回はサヨナラのピンチをよくしのぎましたし、クローザーのドリス投手を甲子園のジャイアンツ戦に温存しましたから、首位ヤクルト相手によく戦って0.5勝とカウントしていいのかもしれません。

次のヤクルト戦も、
がんばれタイガース!

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前年同月比で4か月連続のマイナスを示した輸出に見る貿易統計の今後やいかに?

本日、財務省から3月の貿易統計が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、輸出額は前年同月比▲2.4%減の7兆2013億円、輸入額は+1.1%増の6兆6728億円、差引き貿易収支は+5285億円の黒字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

3月の貿易収支、2カ月連続で黒字 5285億円 中国向け輸出は9.4%減と低迷
財務省が17日発表した3月の貿易統計(速報、通関ベース)によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は5285億円の黒字だった。黒字は2カ月連続。中国向け輸出は前年同月比9.4%減と低迷し、米中貿易戦争などを背景とした中国経済減速の影響がまだ尾を引いていることを浮かび上がらせたかたちだ。
全体の輸出額は前年同月比2.4%減の7兆2013億円だった。減少は4カ月連続。中国向けに、鉄鋼や、液晶デバイスなどの科学光学機器が減少したことが影響した。
中国向けの輸出額は1兆3046億円で2カ月ぶりに減少した。みずほ証券の稲垣真太郎マーケットエコノミストは「春節の影響がなくなったものの数字としては弱い印象。中国経済減速の影響が出ているようだ」と指摘する。
全体の輸入額は前年同月比1.1%増の6兆6728億円と、3カ月ぶりに増加した。金額ベースではフランスからの航空機輸入が大きかったことに加え、中国からの衣類関連の輸入も増えた。一方、石油製品や原粗油の輸入は減少した。
対米国の貿易収支は6836億円の黒字で、黒字額は9.8%増加した。増加は2カ月ぶり。自動車や建設用・鉱山用機械、半導体等製造装置の輸出が増えた。
3月の為替レート(税関長公示レート)は1ドル=111円16銭。前年同月に比べ4.3%の円安・ドル高だった。
併せて発表した2018年度の貿易収支は1兆5854億円の赤字と、3年ぶりの赤字となった。中国向けの鉱物性燃料や自動車の輸出が増えたものの、原油高の影響で原粗油や液化天然ガスの輸入が金額ベースでは大きく増えたことで、差し引きでは赤字となった。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、貿易統計のグラフは以下の通りです。上下のパネルとも月次の輸出入を折れ線グラフで、その差額である貿易収支を棒グラフで、それぞれプロットしていますが、上のパネルは季節調整していない原系列の統計であり、下は季節調整済みの系列です。輸出入の色分けは凡例の通りです。

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まず、貿易収支については、季節調整していない原系列の統計を見ると、先月2月統計から黒字に転じ京発表の3月統計も黒字ですから、2か月連続で黒字を計上しています。しかし、傾向を見る季節調整済みの系列では、上のグラフを見ても明らかな通り、昨年2018年年央からほぼ赤字が継続しており、2018年5月から直近の2019年3月までの11か月のうち、黒字を計上したのは、わずかに2018年6月と先月の2019年2月の2か月しかありません。さらに、その2か月のうちの公社の2019年2月は中華圏の春節の影響が大きいと考えるべきですので、1年近くの間でほぼほぼ毎月のように貿易赤字を続けているに近いと私は考えています。輸入サイドの要因として、国際商品市況における石油価格の動向に左右されるとはいうものの、基本的には、輸出サイドの原因であり、すなわち、米中間の貿易摩擦の影響などから世界経済が停滞を示し、我が国輸出に対する需要が低迷しているのが大きな要因です。特に、中国経済の停滞から中国向け輸出が伸びないわけです。

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その輸出をいくつかの角度から見たのが上のグラフです。上のパネルは季節調整していない原系列の輸出額の前年同期比伸び率を数量指数と価格指数で寄与度分解しており、まん中のパネルはその輸出数量指数の前年同期比とOECD先行指数の前年同月比を並べてプロットしていて、一番下のパネルはOECD先行指数のうちの中国の国別指数の前年同月比と我が国から中国への輸出の数量指数の前年同月比を並べています。ただし、まん中と一番下のパネルのOECD先行指数はともに1か月のリードを取っており、また、左右のスケールが異なる点は注意が必要です。ということで、先進国たるOECD諸国の先行指数と中国の先行指数が向かっている方向に違いが見られるのがグラフから読み取れます。もっとも、前年同月比でOECDも中国もまだマイナスが続いていますので、我が国の輸出数量指数がマイナスを続けている一因となっています。しかも、私が見る限り、まだ輸出数量の底打ちの兆しは見えません。しばらく年央くらいまでは輸出数量は緩やかに減少を続ける可能性が高い、と私は予想しています。加えて、石油価格が再上昇を始めています。昨年ほどの水準に達するペースではありませんが、我が国の貿易収支は簡単には黒字にならないんではないか、と私は考えています。

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2019年4月16日 (火)

リクルートライフスタイルによる『じゃらんnet』のGW予約動向やいかに?

とても旧聞に属する話題ですが、4月4日付けでリクルートライフスタイルから『じゃらんnet』のGW予約動向が明らかにされています。私が定年退職して、上の倅が新入社員研修に入り、下の倅は昨年から大阪で下宿し、ということで我が家では特段のアクティビティは予定していませんが、特例の10連休となる今年のゴールデンウィークの旅行予約状況は興味あるところです。リクルートライフスタイルのサイトpdfのリポートから、いくつか図表を引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、リクルートライフスタイルのサイトからチェックイン日別人泊シェアのグラフを引用すると上の通りです。チェックインの日付ですので、ほぼほぼ出発日に当たると私は考えています。ブルーのラインの昨年2018年は曜日要因により、ツインピークっぽい形状を示したんですが、今年2019年は土日休みとすれば4月27日の土曜日から始まっての10連休ですし、マクロミル・ホノテの調査によれば4割を超えるビジネスパーソンが10連休をの取得を予定しているようですので、少なくとも曜日要因によるピークはないように見受けられ、連休最初の方の4月28日の日曜日にピークが来ています。その後は高原状となりますが、それも連休おしまいの方の5月3日金曜日までで、その先は急激に低下します。当然でしょう。

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次に、リクルートライフスタイルのサイトから人泊数で見た『じゃらんnet』GW人気旅行先ランキングのテーブルを引用すると上の通りです。人気の旅行先1位は、昨年2018年と同じ北海道で、北海道の中でも特に札幌が人気のようです。2位3位は、沖縄、東京と続いています。テーブルから明らかなように、今年のGWの旅行先として特に順位を伸ばしているのは福岡で、ホテルの新設やリニューアルが多く、受入可能数が増加したことも要因のほとつと指摘されています。私の出身地である京都はトップテンに入っていませんが、春や初夏よりも秋に人気の行楽地が多いのかもしれません。

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最後に、上はリクルートライフスタイルのサイトから『じゃらんnet』GW「遊び体験予約」人気アクティビティのランキングのテーブルを引用すると上の通りです。いちご狩りは季節ならではでしょうし、シュノーケルやスキューバは沖縄などの南の方のリゾートで休暇を楽しむ人たちなんだろうと私は想像しています。

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2019年4月15日 (月)

第一生命経済研リポート「新紙幣・硬貨発行で期待される特需」やいかに?

先週の月曜日4月8日に政府から新紙幣と硬貨が発行される旨の報道がありましたが、早速にもその翌日4月9日付けで第一生命経済研から「新紙幣・硬貨発行で期待される特需」と題するリポートが明らかにされています。リポートでは、「新紙幣・硬貨発行に伴う特需は、現環境が変わらないと仮定すれば、直接額1.6兆円、生産誘発額として3.5兆円、付加価値誘発額として1.3兆円が見込める計算」と試算しているところ、グラフを引用しつつ簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、上の円グラフはリポートから、新紙幣・硬貨発行に伴う特需を引用しています。グラフを見ての通りであり、新紙幣・硬貨製造に約6,114億円の需要が見込まれるほか、ATM/CDの買い替えや改修費用は約3,709億円となっており、これは1台当りの値段は単機能なコンビニ向けで平均200万円程度、高機能の銀行向けは500~800万円程度と見込みつつ、その3割程度を買い替えで対応するという前提で試算しているようです。最後のコンポーネントの自動販売機の改良・改修に伴う需要は約6,064億円と見込まれ、1台当たり平均50~60万円程度の自動販売機の約3割程度を買い替えで対応するという前提です。この3つを合わせると、新紙幣・硬貨発行で期待される直接的な特需で約1.6兆円となります。

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続いて、上の円グラフはリポートから、2017年12月末の自販機普及台数を引用しています。全国で自動販売機は2017年12月末時点で約427万台設置されているらしいですが、中には100円以下の硬貨のみの自動販売機もあるため、全てを改修する必要はない。ただ、残念なことに紙幣の使える自動販売機の統計はなく、ある程度推測で決めていくるとリポートでは書かれており、ヒアリングなどを通して前提を置いているようです。

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最後に、上のテーブルはリポートから、新紙幣・硬貨発行に伴う特需を引用しています。最初の円グラフの直接効果の1.6兆円に加え、産業連関表を用いて生産誘発額地付加価値誘発額を試算しています。結果は見ての通りであり、生産誘発額が約3.5兆円、付加価値誘発額が1.3兆円となっています。過去の経験的な例から、新紙幣・硬貨発行に伴う特需が2年間実現すると仮定すれば、+0.1%の成長率引き上げ効果がある、とリポートでは結論しています。

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2019年4月14日 (日)

4回の5点を西投手が守って連敗ストップ!!

  RHE
中  日010000100 2100
阪  神00050000x 5100

ようやく連敗ストップでした。雨が降る中、4回の5点を西投手が7回2失点の好投で守り、ジョンソン投手からドリス投手のリレーで中日打線を抑え込みました。それにしても、西投手は表情豊かで見ていて楽しい選手です。阪神は鳥谷選手や能見投手に代表されるポーカーフェイスが多いような気がするんですが、ニコニコ顔の西投手も愛嬌あります。それから、ジョンソン投手は初めて見たんですが、かつてのアッチソン投手を思い起こさせるようなキレのいいスライダーと安定した投球でした。打つ方は西投手の2点タイムリーもあって下位打線で得点しましたが、さらに勝ちを重ねるためには上位打線の奮起を期待します。

次のヤクルト戦も、
がんばれタイガース!

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2019年4月13日 (土)

今週の読書は経済書や経営書をはじめとして古いミステリ短編集まで計7冊!

今週の読書は、経済書や経営書をはじめとして、幅広く完全版として復刻された古典的なミステリ短編集まで含めて、以下の通りの計7冊です。本日午前に図書館回りをすでに終えており、来週も数冊の読書計画となっています。

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まず、 守口剛/上田雅夫/奥瀬喜之/鶴見裕之[編著]『消費者行動の実証研究』(中央経済社) です。著者たちは経済学を専門とするエコノミストというより、むしろ、マーケティングの分野のビジネス分析の専門家です。消費者の選択というより、消費行動がマーケティングによってどのような影響を受けるか、という分析を集めた論文集です。消費者行動は外部環境の影響を受けながら常に変化しているわけなんですが、ICT情報技術の発展に伴って、ハードウェア的に高性能かつ携帯性に優れたデバイスなどが普及するとともに、ソフトウェア的にSNSなどで情報が画像や動画などとともに拡散するなど、消費者の情報取得行動やそれに基づく選択や購買行動は大きな変化を遂げてきています。同時に、このような情報技術の進展と消費者行動の変化は、企業のマーケティング活動といった実務にも大きな変革を促してきたところであり、消費者行動とそれに対応する企業のマーケティング活動が大きく変化し続けている現状において、消費者行動の実証研究に関連する理論や分析手法を整理すべく、計量的な分析も加えつつ、さまざまな消費行動への影響要因を分析しようと試みています。ただ、本書でも指摘されているように、コトラー的に表現すれば、行動経済学や実験経済学とはマーケティングの別名ですから、実務家が直感的に感じ取っていることを定量的に確認した、という部分も少なからずあります。もっとも、企業活動にとっての評価関数が、場合によっては、企業ごとに違っている可能性があり、株価への反映、売上げ極大化、利益極大化、あるいは、ゴーン時代の日産のように経営者の利便の極大化、などもあるのかもしれません。いずれにせよ、エコノミストたる私から見て違和感あったのは、あくまで、本書の視点は消費者行動をコントロールすることであり、しかも、企業サイドから何らかの企業の利益のためのコントロールであり、日本企業が昔からの「お客様は神様」的な視点での企業行動とはやや異質な気がしました。ある意味で、欧米正統派経営学的な視点かもしれませんが、消費者視点に基づく顧客満足度の達成ではない企業目的の達成というマーケティング本来の目的関数が明示的に取り上げられており、グローバル化が進む経営環境の中で、従来の日本的経営からのジャンプが垣間見られた気がします。実務家などでは参考になる部分も少なくないものと考えますが、情けないながら、私には少し難しかった気がします。

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次に、ロビン・ハンソン & ケヴィン・シムラー『人が自分をだます理由』(原書房) です。著者はソフトウェア・wンジニアと経済学の研究者です。英語の原題は The Elephant in the Brain であり、2018年の出版です。英語の原題は "The Elephant in the Room" をもじったもので、くだけた表現なら「何かヘン」といったところでしょうか。ですから、私はこの邦訳タイトルは、あまりよくないと受け止めています。ということで、繰り返しになりますが、著者2人はいずれも心理学の専門家ではありませんが、本書は進化心理学の視点からの動機の持ち方に関する分析を展開しています。すなわち、本書 p.11 の図1にあるように、何らかの行動の動機として美しい動機と醜い動機があり、美しい動機でもって言い訳しつつ、他人だけでなく自分自身も欺いている、というのが本書の主張です。かつて、経済学の分野でもウェブレンのいう衒示的消費という説が提唱されたことがあり、すなわち、人に見せびらかす要素が消費には含まれており、使用価値だけで消費者行動が説明できるものではない、ということです。典型的には、「インスタ映え」という言葉が流行ったところですし、例えば、単に美味しいというだけでなく、見た目がよくて写真写りもよく、スマホで写真を撮ってインスタにアップしてアクセスを稼ぐのがひとつの目標になったりするわけです。それはそれで、なかなか素直な動機なんですが、それを自分すら偽って合理的なあるいは美しい動機に仕立て上げるというわけです。消費は本書10章で取り上げているんですが、同様に、芸術、チャリティ、教育、医療などの分野を取り上げています。邦訳タイトルがよくないよいう私の感触を敷衍すると、教育などはエコノミストの間でもシグナリング効果と呼ばれ、基礎的な初等教育の読み書き算盤なともかく、高等教育たる大学を卒業下だけで、ここまでの所得の上乗せが生じるのは教育と学習の効果というよりは、むしろ、大学進学のための勉強をやり抜く粘り強さとか、あるいは、学習よりむしろ大学での人脈形成とかの価値を認める、という部分も少なくないと考えられています。特に、本書は米国の高等教育を念頭に置いているんでしょうが、日本のように大学がレジャーランド化しているならなおさらです。ゾウさんが頭の中にいて、「何かヘン」なわけです。

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次に、佐藤俊樹『社会科学と因果分析』(岩波書店) です。著者は東大社研の社会学研究者であり、社会科学の中でも経済学とは少し異なる気もしますが、副題にあるようなウェーバー的な視点からの因果論を展開しています。本書にもある通り、極めてシロート的にウェーバーの因果論、すなわち、適合的因果構成については、ウェーバーと同時代人であるものの、架空の人物であるシャーロック・ホームズの考え方が思い起こされます。つまり、何らかの結果に対して原因となる要素が網羅的に列挙された上で、それらの原因候補について考察を巡らせ、可能性のない原因候補を消去していった上で、最後に残ったのが原因である、とする考え方といえます。ただ、ミステリの犯人探しならこれでいいのかもしれませんが、実際の社会的な事象に対する原因の考察についてはここまで単純ではありません。そして、私にとってウェーバー的な視点といえば、本書ではp.378だけに登場する「理念型」、あるいは、現代社会科学でいえば、モデルにおける因果関係が重要な出発点となります。おそらくは、歴史上で1回限りのイベントである結果に対して、その結果を生ぜしめるに至ったモデルの中で、複数の原因候補があり、しかも、原因と結果が一義的に規定されるとは限らず、同時に原因でもあり結果でもある、というリカーシブな関係があり得る場合、それを現実の複雑な系ではなくモデルの中の系として、ある意味で、単純化して考え、相互作用も見極めつつ因果関係を考察しようと試みたのがウェーバー的な方法論ではなかったか、と私は考えています。経済学の父たるスミス以来、経済学では明示的ではないにせよ、背景としてモデルを考えて、その系の中で因果関係を考え、政策的な解決策を考察する、という分析手法が徐々に確立されて、一時的に、どうしようもなく解決策の存在しないマルサス的な破綻も経験しつつ、ケインズによる修復を経て、経済モデルを数学的に確立したクライン的なモデルの貢献もあって、経済学ではモデル分析が主流となっています。これは物理学と同じと私は考えています。ただ、現時点までの経済学を考えると、ビッグデータと称される極めて多量の観察可能なサンプルを前にして、どこまで因果関係を重視するかは、私は疑問だと考えています。おそらく、ビッグデータの時代には相関関係が因果関係よりも重要となる可能性があります。すなわち、一方的な因果の流れではなく、双方向の因果関係でスパイラル的に原因と結果が相互に影響しあって動学的に事象が進行する、というモデルです。ただ、こういったビッグデータの時代にあってもモデルの中の系で分析を進め、可能な範囲で数学的にモデルを記述する、という方向には何ら変更はないものと私は考えています。その意味で、ウェーバー的な因果関係の考察はやや時代錯誤的な気もしますが、別の意味で、アタマの体操としてのこういった考察も必要かもしれません。

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次に、豊田長康『科学立国の危機』(東洋経済) です。著者は三重大学学長を務めた医学分野の研究者です。本書では、研究成果を権威あるジャーナルに掲載された論文数で定義した上で、論文数とGDPや豊かさ指標は正の相関を持ち、科学立国によりGDPで計測した豊かさが伸びる、としてそのための研究成果たる論文数の増加の方策を探ろうと試みています。OECD.Statをはじめとするかなり膨大なデータに当たり、さまざまなデータを駆使して我が国の科学技術研究の現状、そして、その危機的な現状を打開するため、決定的な結論として、研究リソースの拡充、すなわち、研究費の増加とそれに基づく研究員の増加が必要との議論を展開しています。なお、本書の主たるターゲットは医学や理学工学など、いわゆる理系なんですが、経済学・方角、あるいは心理学などの文系も視野に入れています。ということで、私自身も地方大学の経済学部に日本経済論担当教授として出向の経験があり、科研費の研究費申請などの実務もこなせば、入試をはじめとする学内事務にも汗をかいた記憶があります。研究については、ほとんどが紀要論文であり、本書で研究成果としてカウントされている権威あるジャーナルに掲載された論文には含まれないような気もしますが、査読付き論文も含めて20本近くを書いています。その私の経験からしても、研究はリソース次第、あるいは、本書第3章のタイトルそのままに「論文数は"カネ"次第」というのは事実だろうと考えます。もちろん、一部に、いまだに太平洋戦争開戦当時のような精神論を振り回す研究者や評論家がいないわけではありませんが、研究リソースなくして研究成果が上がるハズもありません。本書でも指摘しているように、我が国の研究に関しては「選択と集中」は明らかに間違いであり、むしろ、バラマキの方が研究成果が上がるだろうと私も同意します。これも本書で指摘しているように、我が国における研究は大企業の研究費は一流である一方で、中小企業や大学の研究費は三流です。でも、その一流の大企業研究費をもってしても、多くののノーベル賞受賞者を輩出してきたIBM基礎研究所やAT&Tベル研究所に太刀打ちできるレベルにないのは明白です。最後に2点指摘しておきたいと思います。すなわち、まず、因果の方向なんですが、本書では暗黙のうちに研究成果が上がればGDPで計測した豊かさにつながる、としているように思いますし、私も基本的には同意しますが、ひょっとしたら、逆かもしれません。GDPが豊かでジャカスカ金銭的な余裕あるので研究リソースにつぎ込んでいるのかもしれません。でも、これは研究成果を通じてGDP的な豊かさに結実する可能性も充分あるように思われます。次に、歯切れのよい著者の論調の中で、p.47図表1-14に示された我が国における国立研究機関の研究費のシェアの大きさについては、原子力研究などにおける高額施設でフニフニいっていますが、私の知る限りで、国立の研究機関、研究開発法人はかなりムダが多くなっています。もちろん、はやぶさで名を馳せたJAXAのような例外もありますが、NEDOやJSTなどはお手盛り研究費でムダの塊のような気がします。

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次に、マリー=クレール・フレデリック『発酵食の歴史』(原書房) です。著者はフランスのジャーナリストであり、食品や料理に関するライターでもあります。フランス語の原題は NI CRU, NI CUIT であり、直訳すれば、生ではなく、火も通さず、といったところでしょうか。2014年の出版です。副題に Historie とあるので、日本語タイトルにもついつい「歴史」を入れてしまったんでしょうが、ラテン語系統では歴史よりも物語なんでしょうね。読書の結果として、それほど歴史は含まれていないと私は受け止めています。本書は3部構成であり、第1部で古代からの発酵食品と文明とのかかわり、第2部で具体的な食品を取り上げた発酵食品のそれぞれ個別の例を紹介し、第3部で発酵食品を通して現代社会の問題を投げかけています。特に最後の第3部では、食べ物が画一的均質な工業製品として供給され、効率的にカロリー補給ができる食品として、いわば、味も素っ気もない無機質な食品ではなく、スローフードとして食事を楽しみ、コミュニケーションを図る食事のあり方まで含めて議論を展開しようと試みています。発酵食品ということで、酵母が糖などを分解するわけで、典型的にはアルコールを含有するお酒ということになります。西洋的にはビールとワインとなりますが、私は正しくはエールとワインだと考えています。そして、エールとビールの違いはホップにあります。要するに、エールにホップを加えた飲み物がビールだと私は考えています。アルコール含有飲料は、本書にもあるように、俗っぽくは楽しく陽気に酔いが回るとともに、トランス状態に近くなって神に近づくかもしれない、と思わせる部分もあります。発酵食品は微生物が活躍しますので、火を加えると発酵が停止しますから、各国別では、強い火力でもって調理することから、ピータンなどの例外を除いて、中国料理がほとんど登場しません。火の使用をもって人類の進化と捉え、調理の革命と考える向きも少なくないんですが、本書では真っ向からこれを否定しているように見えます。また、各国別の食品に戻ると、日本料理では大豆から作る発酵食品である味噌・醤油・納豆とともに、何といっても、京都出身の私には漬物が取り上げられているのがうれしい限りです。京都では、しば漬けとともに、全国的にはそれほど有名ではないんですが、酸茎をよく食べます。今度の京都土産にいかがでしょうか。本書を読んでいると、他のノンアルコールの飲み物でもコーヒーや紅茶など発酵させた飲み物はいっぱいありますし、欧米の主食であるパンはイースト菌で発酵させますから、発酵食品ではない食品を見つけるほうが難しいのかもしれません。ただ、発酵と腐敗が近い概念として捉えられている可能性は本書の指摘するように、そうなのかもしれませんが、毒物を発酵により解毒することもあるのも事実で、そこまでいかなくても、渋柿を甘くする働きも発酵であり、ペニシリンまで言及せずとも、いろんな応用が効くのが発酵であるといえるかもしれません。

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次に、福嶋亮大『ウルトラマンと戦後サブカルチャーの風景』(PLANETS/第二次惑星開発委員会) です。著者は京都出身で立教大学をホームグラウンドとする文化・文芸評論の研究者です。本書は、タイトル通りに解釈すれば、ウルトラマンを切り口に戦後サブカルチャーを解釈しようと試みているようですが、間口はさらに広く、ウルトラマンだけでなく特撮一般に切り口を広げるとともに、戦後サブカルだけでなく戦争当時からのマンガなどのサブカルも含んだ構成となっています。というのは、オモテの解釈で、実は、そこまで広げて論じないと本1冊になならないんだろうと私は見ています。でも面白かったです。ウルトラマンのようなテレビ、あるいは、映画もそうなんでしょうが、こういった動画を論じようとすれば、本の速読のようなことはムリですから、時間の流れの通りにすべてを見なければならないんですが、研究者でそこまで時間的な余裕ある場合は少ないんではないかという気もします。でも、見てるんでしょうね。本書でも論じているように、デジタルなCGが現在のように十分な実用性を持って利用される時代に至るまで、すなわち、アナログの世界では、融通無碍なアニメーションの世界、現在のNHK朝ドラのアニメータの世界と対比して、いわゆる実写の世界があり、その間のどこかに特撮の世界があったんだろうという気がします。そして、実写の世界には「世界の黒沢」を始めとして、本書でも取り上げられている大島渚や小津安二郎のような巨匠がいますし、アニメの世界でも、戦後の手塚治虫からジブリの宮崎駿、もちろん、ポケモンやドラえもんも含めて、世界に通用する目立った作品が目白押しなんですが、特撮だけはウルトラマンの円谷英二が唯一無二の巨峰としてそびえ立っていて、独自の世界を形成しているというのも事実です。私のように60歳近辺で団塊の世代に10年と少し遅れて生まれでた世代の男には、プロ野球とウルトラマンといくつかのアニメが少年時代の強烈な思い出です。その意味で、本書のウルトラマンを軸としたサブカル分析には、かなりの思い入れがあったりします。

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最後に、C. デイリー・キング『タラント氏の事件簿』(創元推理文庫) です。著者は19世紀末に生まれて、すでに定年退職した私が生まれる前に亡くなっています。要するに古い本だということです。ただ、この邦訳の完全版は昨年2018年1月の出版です。私は古いバンを読んだことがありますが、この完全版には新たな作品も収録されています。ということで、収録されている短編は、「古写本の呪い」、「現われる幽霊」、「釘と鎮魂曲」、「<第四の拷問>」、「首無しの恐怖」、「消えた竪琴」、「三つ眼が通る」、「最後の取引」、「消えたスター」、「邪悪な発明家」、「危険なタリスマン」、「フィッシュストーリー」の12話です。いわゆる安楽椅子探偵に近いタラント氏が日本人執事兼従僕のカトーとともに登場します。でも、カトーがなぞ解きに果たす役割はほとんどありません。資産家で働く必要のない、いかにもビクトリア時代的なタラント氏ではありますが、ニューヨーク東30丁目のアパートメントに住む裕福な紳士であり、舞台は米国ニューヨークとその近郊です。どこかの短編に年齢は40台半ばと称していたように記憶しています。その意味では、事件の舞台だけはクイーンの作品に似ていなくもありません。なお、ワトソン役は出番の少ない執事兼従僕のカトーではなく、最初の事件の当事者で家族で親しくなるジェリー・フィランが務めます。設定はオカルト的あるいは心霊現象的なものも少なくなく、エドワード・ホックのサイモン・アークのシリーズのような感じですが、語り手のフィランが結婚するなど、時間が着実に流れるのがひとつの特徴かもしれません。もっとも、ホームズのシリーズでもワトスンも結婚しましたので、同じことかもしれません。

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2019年4月12日 (金)

やっぱり先発投手がホームランを被弾し打線が左腕を打てずに中日に大敗して甲子園で3連敗!!

  RHE
中  日100203003 9120
阪  神000001300 481

またまた先発投手がホームランに沈み打線が左腕投手に沈黙して、中日に大敗して甲子園で3連敗の巻でした。今季始まってまだ10試合余りなんですが、このパターンでもう何回も負け続けているような気がします。今夜の試合では、左バッターが左投手を打てないんではなく、右バッターがサッパリでした。先発投手も相変わらずホームランを被弾して早い回に失点します。今夜はビシエド選手の2発が効きました。今の阪神打線では5点を追いかけるのは難しいかもしれません。木浪内野手のプロ初安打もあって、ラッキーセンブンは盛り上がりましたが、結果的にはあだ花でした。

明日は打線の奮起を期待して、
がんばれタイガース!

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帝国データバンクによる2018年度の人手不足倒産やいかに?

やや旧聞に属する話題ですが、今週月曜日の4月8日に帝国データバンクから「『人手不足倒産』の動向調査 (2013~18年度)」と題するリポートが明らかにされています。もちろん、pdfの全文リポートもアップされています。2018年度の人手不足倒産は169件発生し、前年度比48.2%の増加を示すなど、最近6年間で右肩上がりに増加を続けています。まず、帝国データバンクのサイトから調査結果のサマリーを5点引用すると以下の通りです。

調査結果
  1. 2018年度(2018年4月~19年3月)の人手不足倒産は169件発生し、前年度比48.2%の増加。調査開始以降、右肩上がりでの推移が続き、6年間の累計件数は540件にのぼる
  2. 2018年度の負債規模別件数では、「1億円未満」(100件)の小規模倒産が前年度比75.4%の増加となった
  3. 2018年度の業種別件数を見ると、「建設業」が最多の55件(構成比32.5%)を占め、前年度比77.4%の増加
  4. 業種細分類別の6年間累計件数では、「道路貨物運送」が49件で最多。このうち、2018年度は23件(前年度10件)と、前年度比2.3倍に急増
  5. 都道府県別の6年間累計件数では、「東京都」が75件で最多。このうち、2018年度は26件(前年度13件)発生した

とても包括的に取りまとめられており、これ以上に付け加える点は何もありませんが、リポートからグラフを引用しつつ、簡単に取り上げておきたいと思います。

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まず、リポートから「人手不足倒産」の件数のグラフを引用すると上の通りです。最初に引用したサマリーにある通りで、右肩上がりに人手不足倒産が年々増加を示していますが、特に、2017~18年度とこの最近2年で大きく増加が加速しているのが見て取れます。倒産件数の前年度比で見て、2017年度は+44.3%増、2018年度は+48.2%増をそれぞれ記録しています。

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次に、リポートから業種細分類別上位 (2013~18年度、6年間累計)のグラフを引用すると上の通りです。業種別の倒産件数で見て、2018年度は「建設業」が最多の49件、構成比32.5%、次いで、「サービス業」が49件、29.0%、さらに、続いて、「運輸・通信業」が32件、18.9%とビッグスリーを形成しており、この順位は2013~18年度の6年間累計でも同じです。もう少し詳しい細分類を見たのが上のグラフであり、「道路貨物運送」では通販市場の拡大などを受け、配送需要が拡大基調の中、ドライバー不足により仕事を受けられず、固定費負担が経営を圧迫した倒産が目立ち、「老人福祉事業」では、有資格スタッフの確保難や離職者の増加から十分なサービスを提供できなくなったケースなどが見られ、「木造建築工事」では職人不足による工期遅延や労務費の上昇で資金繰りが悪化したケースが上げられています。私の目から見れば、確かに人手不足はあったかもしれないものの、本格的にデフレを脱却して値上げがもっと容易になれば、回避できた倒産もあるんではないか、という気がしてなりません。

最後に、東京商工リサーチでも同種の「2018年度『人手不足』関連倒産」の結果を4月5日付けで明らかにしていますが、2018年度は400件に上っており、そのうち、後継者難型の倒産件数が269件を占めており、やや印象が異なるので、この私のブログでは帝国データバンクの調査結果に着目してみました。ご参考まで。

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