2021年9月20日 (月)

関西と首都圏の違い - その1 服装編

昨年、京都に引越して1年半ほど経過しました。ヒマにあかせて、関西と首都圏の違いを考えてみたいと思います。特に、服装編です。ただし、コロナのまだない東京のサラリーマンから、コロナのパンデミックが続く関西圏の教員/研究者になりましたので、単純な皮革は困難なのですが、感じている点は2点あります。
第1に、サングラスに関する見方が関西圏ではかなり遅れています。「遅れている」という表現は反発する人もいるかも知れませんが、私の実感です。というのも、東京でも30~35年まえは、やっぱり、サングラスに対する偏見というものはあって、真面目な公務員とか教員はサングラスはしないものだと考えている人が少なくありませんでした。役所で働き始めて、私は特段何の考えもなく、眩しいからサングラスをするという単純な態度でしたし、特に、テニスをする時はサングラスが欠かせませんでした。後に、ゴルフも同様です。役所への出勤時にサングラスをしていると、ハッキリとそういった旨の注意を受けた場合もあります。まあ、私がまだ若かったせいもあります。60歳を過ぎて関西圏に引越して、ほぼほぼサングラスは見かけません。私がサングラスをしていると偏見丸出しの見方をする同僚教員もいます。これは東京では見かけません。おそらく、30~40年前の東京と同じなんではないかという気がします。少なくとも今でも、自転車に乗る時は私にはサングラスは必要不可欠です。しかも、オリンピックのソフトボールを観戦していると、夜間の試合でクリアグラスのサングラスをしている選手が少なくなかったことから、私も急遽買い求めました。でも、まだ、夜の自転車に乗ったことはありません。
第2に、高齢者が、高齢者しか着ない服装をしている場合がままあります。私は今日くらいの30度に達するかどうかくらいの気温だと、長袖のネルシャツにブルーではないもののジーンズ、という組み合わせにしました。足元はクロックスのサンダルです。おそらく、中高生から大学生はもちろん、20代から60代まで幅広い年代の男性が着られる服装だと思います。女性でもおかしくないでしょう。でも、京都の身近で観察される高齢者を見ていると、特に少し前のワクチン接種会場なんかでは、デザインはさすがに一般的としても、時折、なんですが、色使いとか、全体の雰囲気とかで、絶対に中高生や大学生は着ないだろう、高齢者しか着ないんではないかと思われる服装をしている人がいます。もちろん、高齢者全員ではありませんし、多数ですらありません。でも、時折います。どこで売っているのかも私には不思議です。足元も雪駄を履いている高齢者がいたりします。私も東京で浴衣を着る機会がなくもなかったんですが、足元は下駄であって、雪駄はとてもめずらしい履物でした。ひょっとしたら、年齢で服装に断層があるのかもしれません。

次はいつになるか判りませんが、その2は電車編を予定しています。空いた電車に乗っているにもかかわらず、足を組んでいる人がとても少ない印象を持っています。その他です。

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2021年9月19日 (日)

ジャイアンツにボロ負けしてセ・リーグはますます混戦模様!!!

  RHE
読  売070000100 8130
阪  神100000000 161

先発ガンケル投手があえなく轟沈して、ジャイアンツにボロ負けでした。セ・リーグはますます混戦模様です。
9月も中旬を過ぎようとしていて、例年の「9月の失速」がないだけまだマシな気もしますが、それでも、先発投手陣が序盤に大崩れする試合が目立ちます。もともと打力がないだけに、序盤で大差がつけばそのまま敗戦となる確率が高いわけですから、試合がまばらになるこの時期は先発投手の選択に監督采配の妙を見せて欲しいところです。

次の中日戦は、
がんばれタイガース!

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いいお天気で自転車を街乗りして東寺と伏見稲荷に行く!!!

昨日の台風14号も東に抜けて今日はいいお天気になり、久しぶりに朝から自転車を街乗りして東寺と伏見稲荷の写真を撮ってきました。東寺の五重塔も伏見稲荷の鳥居と参道も、どちらも前を通って写真を撮ってきただけです。東寺の五重塔は九条大宮の交差点から撮りましたので、かなり巨大です。また、伏見稲荷なんて学生時代から40年ほどお参りしたことがないように記憶しています。

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9月1日にも書きましたが、街乗りで私が最大限重視しているのは「カッコをつける」ことです。有り体にいえば、街乗りではカッコよく自転車に乗ることがもっとも重要です。ですから、自転車競技とはまったく違っていて、ハード面では、早く走るという機能よりも、私は自転車の見た目を重視して選んでいます。服装にしてはもっとで、自転車競技のサイクリング・ジャージは私の目にはカッコいいとはとても見えません。ヘルメットも独自の観点から選んでいます。カバンも実用性を無視して、斜めがけのメッセンジャーバッグですから、長く自転車に乗っていると左側に落ちてきます。ソフト面では、スポーツバイク、少なくとも、ロードバイクが歩道を走るのはどうかという気がします。歩道を走りたい、というか、走らざるを得ないのであれば、スポーツバイクではない選択肢もあるんではなかろうか、と思います。私はロードバイクではなくてクロスバイクですが、自動車が渋滞している左側をすり抜けるのがはばかられる時に歩道をゆっくりと走るような例外的な場合のほかは、基本的に車道を走っています。でも、京都では、3台に1台くらいはロードバイクが歩道を走っています。また、必ずしも、カッコをつけるという意味ではなく、眼球の保護も含めてサングラスは必ず使います。今日は、オークリーに似せたまがい物の色の濃いサングラスだったのですが、大宮通りを南下してJR線の下をくぐる際に、やや色が濃すぎて一瞬視界が暗くなってしまいました。今後、気をつけたいと思います。関西に戻って東京都の違いを感じたことのひとつに、サングラスに対する見方の差があります。また、日を改めて、関西、京都と東京の違いについて感じたままに取り上げたおと思います。

今日はお天気もよくて、なかなかに充実した1日でした。これで、阪神が巨人に勝てばいうことはない気がします。果たして、今夜の野球の結果やいかに?

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2021年9月18日 (土)

高橋遥人投手が7回2安打無失点のナイスピッチングで今季初勝利おめでとう!!!

  RHE
中  日000000000 040
阪  神00000100x 160

高橋遥人投手が7回2安打無失点のナイスピッチングで、今季初勝利でした。おめでとうございます。
しかし、打線も中日大野投手に抑え込まれて、6安打1得点でした。終盤の8回と9回は岩崎投手~スアレス投手のリレーで、いつものように「盤石」とはいえず、ややヒヤヒヤしながらも中日打線をゼロに抑え切って、何とか逃げ切りました。サウスポーの大野投手に対して、1番から3番まで左打者を並べたとはいえ、その1-3番で得点したのですから、采配の妙かもしれませんが、それにしても、今後の打線の奮起を期待します。

明日からのジャイアンツ戦は、
がんばれタイガース!

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今週の読書はいろいろ読んで計6冊!!!

今週の読書は、昨日ポストした森達也[編著]『定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2021年前半』(論創社)も含めて、経済書が2冊、小説が1冊、新書が3冊の計6冊ですが、昨日1冊取り上げていますので、恒例の土曜日の読書感想文で本日紹介するのは以下の5冊となります。そして、いつもお示ししている本年の読書の進行ですが、このブログで取り上げた新刊書だけで、1~3月期に56冊、4~6月も同じく56冊、昨日と今日に取り上げた5冊を含めて7~9月で59冊、これらを合計して171冊になりました。今年2021年の新刊書読書はほぼほぼ確実に200冊を超えるものと予想しています。なお、来週の読書は、経済書を差し置いて、東野圭吾『透明な螺旋』、ガリレオ・シリーズの最新巻をすでに購入してありますので楽しみです。

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まず、山形浩生『経済のトリセツ』(亜紀書房) です。著者は、クルーグマン教授らの著作の邦訳者として有名なんですが、他方で、本書の冒頭にもあるように、途上国や新興国の経済開発のコンサルタントでもあり、というか、ソチラが本業となっています。本書はご本人のブログ、その名も「山形浩生の『経済のトリセツ』」やその他のメディアで明らかにされてきた小論を取りまとめています。そして、エコノミストとして、というか、経済学の観点からは、本書の著者はクルーグマン教授の影響もあって、完全にリフレ派ですし、財政政策についても反緊縮の考えを展開しています。もっとも、最近のバズワードである「反緊縮」という言葉は使っていなかったように記憶しています。特に、成長と格差については秀逸な指摘があります。私は日本はまだまだ経済大国である必要があると授業などで力説するのですが、そのココロは伝統的に米国がラテンアメリカの地域利益を代表し、時に、欧州がアフリカの利益を代弁するのに対して、我が日本はアジア、特に東南アジアのまだ外交力が十分でない国に代わって国際舞台で外交力を発揮する必要があるからです。余計なお世話かもしれませんが、中国が東南アジアの利益を代弁するどころか、東南アジアに対して海洋進出をしているような現況では、まだまだ、日本が成長をストップさせて国際舞台の後景に退くべきではないと考えています。まあ、大国主義というか、覇権主義的な趣きがあるような気がするのは否定しませんが、そうだったとしても、たとえそうだったとしても、少なくとも軍事力や何やではなく、経済規模が日本のもっとも大きな外交力のバックグラウンドとなっている点は忘れるべきではありません。その点は本書でも視点を共有しているような気がします。加えて、格差についても、Googleの生産性高くてお給料も高いSEでも、自分1人で生産性を高めているわけではないと本書でも主張されています。スタバのコーヒーが生産性の基だったりしますし、時には、ジョークながら、メイド喫茶で気分転換を図るのも高生産性を支えているかもしれません。いうまでもなく、清潔で快適なオフィス環境は、おそらく低賃金なエッセンシャルワーカーが支えています。こういったスピルオーバーの大きな、というか、それだけではないにしても、生産性高くてお給料も高い人は、低賃金労働者によって支えられているわけであり、現在のような格差は私にも容認できません。その点でも秀逸な「雑文集」だという気がします。

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次に、ジョン・コナリー『キャクストン私設図書館』(東京創元社) です。著者は、アイルランド出身のホラー/ファンタジー小説家で、邦訳作品はかなり少ないのではないかと思います。本書の英語の原題 Night Music: Nocturnes Volume 2 はであり、2015年の出版です。英語のタイトルに"2"がついていますが、この前作の『失われたものたちの本』除くへ、というか、スピンオフ作品のようです。前作は私も読んでいて、ホラー、というか、冒険譚の色彩の強いファンタジーであるのに対して、本書はホラーの要素はそれほど強くない短編集です。特に本書のタイトルとなっている短編「キャクストン私設図書館」はフィクションである小説の登場人物が実在する図書館、あるいは、アーカイブという設定です。図書館に、アンナ・カレーニナ、オリヴァー・ツイスト、ハムレットなどが暮らしているわけです。もちろん、タイトル通りに、本にまつわるトピックが満載であり、私のような読書好き、本好き、物語好きにはとても心地よい仕上がりになっています。日本の古い物語ですが、「うらしまたろう」なんて、玉手箱を開けておじいさんになった後、どうなるのだろうか、と小さいころに気にかかった記憶がありますが、「うらしまたろう」に限らず、完璧に物語が終わることはあり得ないわけで、物語や小説の「その先」というのは常に気にかかるところです。最後に置かれた短編の「ホームズの活躍: キャクストン私設図書館での出来事」は、とても不可思議なできごとのひとつとして紹介されていて、名探偵シャーロック・ホームズを中心にした作品です。もちろん、相棒のワトソンも出てきて、ホームズとワトスンが実体化したがゆえに、図書館がピンチに陥る、というストーリーです。その間に置かれた「裂かれた地図書 - 五つの断片」はややホラー色を持っていて、それ故に、ブラム・ストーカー賞も受賞しているそうです。繰り返しになりますが、本や小説に関わる物語が多く収録されていて、それでも、決してありえないようなファンタジーないし怪奇小説の趣あるものもあり、日本の日常を離れて非日常の世界に遊ぶことの出来る短編集です。やや、とりとめなく収録されているのは気にかかりますが、短編集としてオススメです。

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次に、井上文則『シルクロードとローマ帝国の興亡』(文春新書) です。著者は、早大の歴史研究者です。紀元前後のローマ帝国や中国の漢も含めて、シルクロードからその興亡や歴史的な変遷を説き起こしています。歴史研究者の中には、古くからの支配層の交代の歴史を重視する向きも少なくありませんが、本書は、ある意味でマルクス主義的な観点かもしれませんが、経済や公益を重視して、それが「上部構造」である文化や政治を決める、に近い視点を持って歴史を解説しています。すなわち、当時のシルクロードの両端は、繰り返しになりますが、ローマと漢であったわけですが、通常の歴史で注目されるこの両国が当時の先進国であったわけでも何でもなく、ペルシャのような西アジアこそが当時の先進地域であり、漢の中国は先進地域に輸出するものが絹と金銀しかなく、前者はシルクロードの語源となり、後者の貴金属の流出により漢が、というか、その後の中国が経済を衰退させて、いわゆる暗黒の中世の時代に入っていった、と指摘しています。他方、ローマについては、やはり、貴金属の流出もあったとはいえ、ササン朝ペルシャの勃興により、シルクロードの交易がもうからなくなり、国家としての関税収入も減少し、傭兵に支払う年金の原資が細ったことが「蛮族」の反乱を招いた、と主張しています。本書でも触れているように、ローマ帝国の滅亡はイスラム勢力によって商業が衰退して農業に頼らざるを得ないアウタルキー経済に陥った、すなわち、「マホメットなくしてシャルルマーニュなし」とするピレンヌ・テーゼが有名なのですが、私は本書の指摘はそのバリエーションの一つという受け止めている一方で、著者は異なる主張のように考えているようです。いずれにせよ、イスラム勢力の関与の程度に差はあるとはいえ、ローマ帝国の興亡が、漢と同じく、シルクロードに依存していることは興味ある主張だという気がします。

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次に、小塩海平『花粉症と人類』(岩波新書) です。著者は、医学ではなく能楽の研究者であり、専門は植物生理学だそうです。タイトルの並列されたうちの「人類」のサイドの専門家ではなく、「花粉」の方の専門家といえます。本書は岩波書店の月刊誌『世界』の連載を新書で出版しています。ということで、私自身は15年前の40代後半に花粉症を発症して、年々重篤化して現在ではほぼほぼ通年性の花粉症、すなわち、2月から4月までのスギとヒノキに限定せずに、他の多くの植物の花粉にアレルギーを持つに至っています。知り合いの医者によれば、年齢とともに免疫作用が低下して、同時に花粉症も軽症化するといいますが、花粉症の影響を逃れるのは95歳くらい、と聞き及んでおり、そこまで私は長生きする自信がありません。歴史を振り返ると、上の画像にもあるように、ネアンデルタール人は現生人類であるホモサピエンスではないのですが、すでに花粉症を患っていた可能性を本書では指摘しています。ただ、日本では、せいぜいが1980年代から花粉症が広く認識され始めたに過ぎないようですが、ギリシア・ローマの古典古代からそれらしき症状はあった、という歴史がひもとかれています。日本ではせいぜいさかのぼっても、1961年にブタクサ花粉症、1964年にスギ花粉症が報告されているに過ぎないと本書では指摘しています。そして、歴史的な観点からは、英国が全盛期を迎えたヴィクトリア朝のころには、むしろ、貴族のステータス・シンボルとみなされていたらしく、私もそのころに生きていれば今と違って尊敬を勝ち得たかもしれないと、ついつい、考えてしまいました。花粉症リゾートを楽しんでいたかもしれません。また、我が阪神タイガースの田淵選手の引退も花粉症が原因のひとつであった、と指摘しています。そうかもしれません。

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最後に、加藤久典『インドネシア』(ちくま新書) です。著者は、中央大学の研究者です。我が家は2000年から2003年まで、一家4人でジャカルタの海外生活を送っていたことがあり、いろんな意味で関係の深い国であろうと考えて読んでみました。ただ、上の表紙画像にも見られるように、副題が「世界最大のイスラームの国」となっていて、ほぼほぼイスラム教の観点からだけ取りまとめられていて、とてもがっかりさせられました。インドネシアという国は本書冒頭にもあるように、とても多様性に富んだ国なのですが、その多様性を少なくとも宗教に関してはまったく無視して、イスラム教からだけインドネシアを論じていて、私から見れば、とても残念です。そして、極めて単純化すれば、イスラム教発祥の地である中東のイスラム教は、神政主義国家もあったりして原理主義に近くて、まあ、何と申しましょうかで、ある意味で、先鋭的であるのに対して、インドネシアのイスラム教はマイルドで穏健である、という結論に終止しているような気がします。それはそうでいいのかもしれませんが、インドネシアを取り上げる際の着眼点として、イスラム教の一本足打法でいいのかどうか、私には疑問です。気候や国民性、産業や日本との関係、などなど、宗教以外にも、あるいは、宗教でもイスラム教以外にも、いろんな着眼点があるにもかかわらず、イスラム教一本槍の本書は誠に残念極まりありません。

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2021年9月17日 (金)

ご寄贈いただいた『定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2021年前半』(論創社)を読む!!!

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『定点観測 新型コロナウイルスと私たちの社会 2021年前半』(論創社) をご寄贈いただきました。何人かの執筆陣の中に同僚教員が入っていて、その方からのご寄贈です。もっとも、「定点観測」と銘打っていて、その第3弾なのですが、不勉強にして第1弾と第2弾を読んでいないものですから、中途半端な理解で終わっているような気もします。ただ、経済については、第1段と第2弾についても簡単に振り返り、というか、おさらいがありましたので、その分、やたらとページ数が長くなっているきらいはあるものの、その経済編について中心に感想文を残しておきたいと思います。といいつつ、まずは、収録されている分野執筆陣については以下の通りです。

  • [医療]「変異株の蔓延とワクチン接種の遅れ」斎藤環
  • [貧困]「貧困の現場から見えてきたもの 3」雨宮処凛
  • [ジェンダー]「コロナ禍とジェンター 3」上野千鶴子
  • [メディア]「危機の時代のジャーナリズム」大治朋子
  • [労働]「コロナ禍の労働現場 3」今野晴貴
  • [文学・論壇]「コロナと五輪と戦争のアナロジー」斎藤美奈子
  • [ネット社会]「職場で一人の女性が死んだ」CDB
  • [日本社会]「コロナ禍中脱力ニュース(2021年前半)」辛酸なめ子
  • [日本社会「続々・アベノマスク論」武田砂鉄
  • [哲学]「コロナ禍と哲学 3」仲正昌樹
  • [教育]「子どもと学生の生きづらさ」前川喜平
  • [アメリカ]「新型コロナ日記 イン アメリカ 3」町山智浩
  • [経済]「まだまだ進むコロナショックドクトリン」松尾匡
  • [東アジア]「コロナ禍と東アジア(ポスト)冷戦 3」丸川哲史
  • [日本社会]「甘ったるくてポエジーで楽観的な未来への視点を修正する」森達也
  • [ヘイト・差別]「コロナ禍のヘイトを考える 2」安田浩一
  • [おまけ]「論創社のコロナ日記」谷川茂

ということで、タイトルの最後に「3」とあったり、「続々」がついているものは。まさに、第3段ということなのでしょうから、不勉強な私は不十分な理解で終わっていますが、前2弾のおさらいのある経済編は「コロナショックドクトリン」をひとつのテーマにしていて、まさに、ナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』を踏まえたタイトルになっています。このクライン女史のエッセイでは、ハリケーン「カトリーナ」の被害によるニュー・オーリンズの低所得者向け住宅や公立学校の一掃に関する取材から始まって、自然災害や政変など、経済学的には不連続と見なされる微分不可能点で政策が一変され、惨事に便乗して市場原理主義的な政策に変更される手法について論じていますが、これを新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミックに適用しているわけです。そして、零細企業淘汰の東京財団=アトキンソン路線を批判しつつ、大きな政府や反緊縮路線を目指す動きを紹介し、さらに、経済産業省が打ち出した「経済産業政策の新機軸 ~新たな産業政策への挑戦~」にも、批判的な観点を含めて言及しています。この経済産業省のリポートは、6月の産業構造審議会総会において公表されたものであり、明らかに「ガバメントリーチの拡張」を目指しています。リポートでは、中米欧の政策動向を同じラインにあるものと紹介したり、ロドリック教授やスティグリッツ教授などのアカデミアの議論も取り上げています。国内でも、例えば、ダイヤモンド・オンラインでも「コロナ禍の今、経済産業省が『大きな政府』に大転換した "切実な理由"」なんぞと、注目されたりもしています。
私は、半面で、産業政策的には、こういった保護主義的な産業政策や貿易政策、あるいは、食料安全保障も視野に入れた農業政策などが必要であり、そのために、大きな政府というか、財政拡大が求められており、同時に、需要を拡大させるような「高圧経済」を目指す政策、すなわち、需給ギャップを埋めるどころか、需給ギャップを需要超過に持っていくような政策が必要という点ではまったく同意します。ただ、残る半面では、格差についても目を向けて欲しい気がします。例えば、明日の読書感想文で取り上げる予定の山形浩生『経済のトリセツ』にもあるように、高所得層がすべてを自己能力や自助努力で高生産性を実現しているわけではなく、Googleに働く高所得者は、スタバの低賃金な非正規労働者が提供するコーヒーがなければ生産性が上がらない場合もあるわけですし、彼らの清潔なオフィス環境はエッセンシャルワーカーによって支えられている部分もあるわけです。そして、「自助、共助、公助」を掲げた政権は退陣するわけですし、公助を支えるのが大きな政府ではあっても、米国バイデン政権が企業や個人富裕層への増税を目指し、OECDで企業課税に関して base erosion and profit shifting (BEPS) の議論も活発になっていますので、反緊縮の財政支出拡大の一方で、歳入面を通じた分配にも目が届く政策の必要性がもっと認識されるべきであると考えています。

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2021年9月16日 (木)

大きな赤字を記録した8月貿易統計の先行きを考える!!!

本日、財務省から8月の貿易統計が公表されています。統計のヘッドラインは、季節調整していない原系列で見て、輸出額が前年同月比+26.2%増の6兆6057億円、輸入額も+44.7%増の7兆2411億円、差引き貿易収支は+▲6353億円の赤字を計上しています。まず、日経新聞のサイトから統計について報じた記事を引用すると以下の通りです。

8月の貿易収支、3カ月ぶり赤字 輸出は26.2%増
財務省が16日発表した8月の貿易統計速報によると、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6353億円の赤字だった。貿易赤字は3カ月ぶり。米国やアジア向け輸出が堅調だった一方、原油高で輸入額が急増した。
輸出額は前年同月比26.2%増の6兆6057億円だった。鉄鋼や半導体などの製造装置、自動車部品などが伸びた。輸出は6カ月連続の増加となった。新型コロナウイルスの感染が広がる前の19年8月と比べても7.6%多かった。
輸入は44.7%増の7兆2411億円だった。原油の輸入額が2倍超になった影響が大きい。数量ベースでは約2割の増加だった。コロナワクチンの輸入拡大で医薬品は75.9%増えた。
地域別にみると米国への輸出が1兆1505億円と22.8%伸びた。船舶用エンジンなどの原動機や自動車部品が増えた半面、自動車は12.4%の減少に転じた。半導体不足のほか、東南アジアでのコロナ感染拡大で自動車各社が減産を強いられている影響が出た可能性がある。
欧州連合(EU)向けは29.9%増の6187億円、中国向けは12.6%増の1兆4210億円だった。アジア向けは鉄鋼や半導体などの製造装置が大きく伸びて、26.1%増の3兆8825億円だった。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、貿易統計のグラフは以下の通りです。上下のパネルとも月次の輸出入を折れ線グラフで、その差額である貿易収支を棒グラフで、それぞれプロットしていますが、上のパネルは季節調整していない原系列の統計であり、下は季節調整済みの系列です。輸出入の色分けは凡例の通りです。

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まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスで貿易収支は約▲500億円の赤字で、レンジの下限が▲3111億円の赤字でしたので、この下限を下回る大きな貿易赤字でした。季節調整済みの系列はもちろん、季節調整していない原系列のデータでも、輸出入ともに増加のトレンドにあり、それほど大きな悲観材料とはならないように私は受け止めています。特に、輸入についてはワクチン輸入という特殊要因もあるとはいえ、石油価格の前年からの上昇が我が国輸入額の増加に寄与している印象です。なお、ワクチンを含む医薬品の輸入額は季節調整していない原系列の前年同月比で+75.9%増を記録しています。いずれにせよ、主として欧米の景気回復に従って我が国の輸出は今後とも増加基調を続けるものと私は予想しています。ただし、中国は別としても、特に東南アジアで新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のデルタ株による感染拡大が深刻となってきている点については注意が必要です。そして、この東南アジアにおけるCOVID-19感染拡大とも関連して、半導体の供給制約から自動車生産が停滞しており、この先の輸出に一定の影響を及ぼす可能性が大きくなっています。8月統計では、季節調整していない原系列の統計で見て、自動車は数量ベースで前年同月比▲1.1%減、金額ベースで+4.0%増となっており、昨年2020年がCOVID-19の影響でかなり落ち込んでいた点を考慮すると、かなり停滞している印象を私は持っています。例えば、一般機械+31.8%増や電気機械+17.1%増と比べて、我が国のリーディング・インダストリーであり、競争力も十分な自動車が+4.0%増というのは、いかにも伸び率が小幅な気がします。この自動車の動向に加えて、先進各国におけるデルタ株の感染拡大とともに、我が国の輸出への影響は無視できないと考えられますが、このあたりは、COVID-19の経済的影響が今一度大きくなっていて、私のようなエコノミストの守備範囲を超えているような気がします。

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2021年9月15日 (水)

ヤクルト小川投手に抑え込まれて完封負け!!!

  RHE
阪  神000000000 061
ヤクルト10000000x 170

ヤクルト小川投手に抑え込まれて完封負けでした。
6回、8回と2度に渡って満塁の好機にサンズ選手が凡退して、ホームが遠かったです。今後の奮起を期待します。

甲子園に戻っての中日戦は、
がんばれタイガース!

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横ばいないしややプラスが続く機械受注の先行きをどう見るか?

本日、内閣府から7月の機械受注が公表されています。統計のヘッドラインとなる変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注が、季節調整済みの系列で見て前月比+0.9%増の8597億円を示しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じた記事を引用すると以下の通りです。

7月の機械受注0.9%増 半導体関連が好調
内閣府が15日発表した7月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整済み)は前月比0.9%増の8597億円となり、2カ月ぶりのプラスだった。半導体関連の需要などが増えた製造業で設備投資への意欲が底堅く、全体をけん引した。
製造業は6.7%増の4311億円で、4カ月連続の増加となった。半導体製造装置の需要が拡大している電気機械が33.5%増、自動車製造装置に使われるコンピューター機器やシステム関連部品などの引き合いが増えた自動車・同付属品が11.0%増と好調だった。
一方、非製造業は9.5%減の4259億円と3カ月ぶりにマイナスとなった。建設業や卸売業・小売業、運輸業・郵便業などが前月の反動で落ち込んだ。
内閣府は基調判断を「持ち直しの動きがみられる」に据え置いた。足元ではアジアでの新型コロナウイルスの感染拡大で自動車部品などのサプライチェーンの停滞が懸念されている。内閣府の担当者は「自動車関連の設備投資の動きは弱くないが、先行きではリスクに気をつけなければならない」と警戒感を示した。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、機械受注のグラフは下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影を付けた部分は景気後退期なんですが、このブログのローカルルールにより勝手に直近の2020年5月を景気の谷として暫定的に同定しています。

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引用した記事にもある通り、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスによれば、船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注で見て、前月比で+3.1%増でしたので、実績はやや下振れた印象がありますが、レンジの下限はマイナスでしたので、大きなサプライズはありませんでした。特に2か月前の5月+7.8%増の後で6月▲1.5%減とリバウンド小さく、直近で利用可能な7月も+0.9%増ですから、まあ、何と申しましょうかで、横ばいないしややプラス、といったところでしょう。上のグラフのうちの上のパネルの移動平均の太線から見ても、横ばいないしややプラスと思います。ただし、業種別のばらつきがあって、国内需要に依存する割合の大きな非製造業が前月比で▲9.5%となった一方で、輸出に牽引される割合の高い製造業は+6.7%増を記録しています。加えて、上のグラフのうちの下のパネルで見ても外需の伸びが大きくなっています。もちろん、海外景気の牽引されての動きですが、機械受注統計の場合、外需が先行指標となりますので、外需の伸びに伴って少し遅れて機械受注全体が伸びる方向にある可能性も十分あります。目先の懸念は半導体の供給制約による自動車生産の停滞の影響なのですが、その供給制約の原因を作っている「半導体製造装置」と「電子計算機」の合計である「電子計算機等」は、季節調整済みの系列は入手できませんでしたが、ここ2-3か月で季節調整していない原系列の受注額の伸びがかなり大きくなっています。すなわち、5月31.2%増、6月22.6%増、そして、直近の7月73.5%増となっています。自動車の動向は気にかかりますが、もう少し長い目で見るとペンとアップの挽回生産も含めて、増加に寄与する可能性が十分あると私は考えています。

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2021年9月14日 (火)

ヤクルトに土壇場で追いついて首位の貫禄を見せつける!!!

  RHE
阪  神000000103 490
ヤクルト010101010 490

土壇場9回にマルテ選手のスリーランで追いついてヤクルトと引き分けでした。首位の貫禄を見せつけた形になりました。しかしながら、序盤中盤に何度か満塁のチャンスがありながら、5番大山選手がことごとく三振や凡打に終わっています。今後の奮起を期待します。

明日はスッキリ勝つべく、
がんばれタイガース!

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