2021年3月 1日 (月)

カミさんの誕生日を祝う!

今日はカミさんの誕生日です。
くす玉のフラッシュ動画のサポートが終了しましたので、ポケモン画像で代替しておきます。

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2021年2月28日 (日)

「レポート 2030: グリーン・リカバリーと2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」やいかに?

2050年カーボン・ニュートラルを目指した日本版のグリーン・ニューディール≅グリー・リカバリーを提言するリポート「レポート 2030: グリーン・リカバリーと2050年カーボン・ニュートラルを実現する2030年までのロードマップ」が2月25日に明らかにされています。取りまとめに当たったのは「未来のためのエネルギー転換研究グループ」であり、数名の研究者から構成されています。2月25日には、サイトもオープンされ、ウェビナーも開催されています。なお、未来のためのエネルギー転換研究グループのメンバーはサイトで明らかにされています。

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上の画像は、リポートの要約の冒頭に置かれているINFOGRAPHICSです。縮小しているので見にくいかもしれませんが、現時点の2021年の左下からロードマップが伸びていて、右上の2050年カーボン・ニュートラルにつながっています。グリー・リカバリーとは私は聞き慣れない表現だったんですが、グリーン・ニューディールとほぼ同じ意味で使われているようです。原子力発電は2030年にはすでにゼロとし、2050年には再可能エネルギーが100%を占めます。当然です。累積の投資額は2030年までに202兆円、2050年までに340兆円に上り、雇用創出数は2030年までに2544万人に達します。なお、エコノミストとして気になる財源については、2030年までの総額約202兆円(年平均約20兆円)の投資資金のうち、パフォーマンス型の支援制度(FITのような制度)や省エネ規制、環境税のようなインセンティブ制度や公的融資制度などを整備すれば、大部分(年平均約15兆円)については民間企業や家計が自己資金や借り入れでまかなうことができ、必ずしも巨額の公的資金を投じる必要はなく、51兆円(年平均5兆円)程度がエネルギー供給インフラ等に対する財政支出となる、と試算しています。公的資金の取り扱いに関しては、3つのオプションが示されています。
データをはじめとする資料や参考文献まで含めると100ページを超えるリポートであり、エコノミストの私から見れば専門外の部分も多々あって、なかなかすべてを正確に評価することもできませんが、とても気にかかるリポートであることは事実です。しかし、理由は不明ながら、ほとんどメディアでは報じられていません。ぜひとも、多くの方に知って欲しいと私は考えています。

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2021年2月27日 (土)

今週の読書は経済書のほか文庫本の小説とややペースダウンして計3冊!!!

今週の読書は、エプシュタイン教授の現代貨幣理論(MMT)への批判的な解説書とともに、文庫本の小説2冊と、ややペースダウンしています。税金の確定申告の時期に入り、少し小説を読んでリラックスしたいと考えないでもありません。

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まず、ジェラルド A. エプシュタイン『MMTは何が間違いなのか?』(東洋経済) です。著者は、マサチューセッツ大学アマースト校の経済学の研究者であり、ポスト・ケインジアンの非主流派に属しているらしいです。本書の英語の原題は What’s Wrong with Modern Money Theory? であり、2019年の出版です。ということで、タイトルこそ勇ましくて、正面切ってMMTを批判しているように見えますが、最終章第8章の冒頭にあるように、著者は政策目標の多くをMMT派と共有しているように見えます。加えて、私は、基本的に、自分自身を主流はエコノミストと位置づけていますが、政策目標についてはよく似通っているつもりです。ただ、本書の著者は主流はエコノミストは、米国では民主党リベラルの均衡予算≅緊縮財政、物価安定、中央銀行の独立などのいわゆる新古典派経済学とみなしていて、むしろ、増税回避の観点から共和党は緊縮財政とは親和性ない、とみなしています。そして、著者が批判してようとしているのはMMT派経済学の否定ではなく、むしろ補足的な役割のような気すらします。結論として、私が重要と考える本書のポイントは、MMTが前提とする変動相場制について、ハードカレンシーを持たない途上国へのMMT派的な政策の適用が難しい、従って、MMT派の制作がかなり適用できるのはむしろ米国という基軸通貨国である、という点と、もうひとつは、これは私も同じで、政策適用の現実性、すなわち、MMT派経済政策をフルで適用すると需要超過からインフレになるんではないか、という恐れです。ミンスキー理解などの理論的な指摘もありますが、私は、この最後の財政政策だけで需要管理が適切にできるか、という疑問がもっとも大きいと考えます。現実に、多くの先進国では需要管理は金融政策に委ねられており、財政政策はファインチューニングには向かないと考えられています。むしろ、課税政策を特定の財の消費抑制に当てたり、歳出・歳入ともに格差是正に割り当てたり、という形です。というのは、本書では取り上げられていませんが、私が授業なんかで大きく強調するのは、金融政策はかなりの程度にユニバーサルである一方で、財政政策はそうではありません。すなわち、日本の場合を例にすると、九州で高速道路を建設しても関西の私の便益はそれほど大きくない可能性がありますし、保育所を建設しても一部の高齢者には迷惑施設と見なされる可能性も排除できません。ですから、金利やマネーサプライを市場を通じて操作するのは、全国一律で地域差はなく、年齢海藻屋職業別などの偏りも少ない一方で、財政政策は地域性や年齢や職業・所得階層別に細かな効果の差が生じ得ます。その意味で、マクロ経済安定化政策には私は金融政策が向いているような気がしてなりません。加えて、本書の観点では、詳しくは触れられていないものの、MMT派政策のひとつの目玉であるジョブ・ギャランティー・プログラム(JGP)はむしろ需要超過のバイアスがかかる可能性があると指摘しています。私自身は、MMT派政策を日本に適用する限り、それほどインフレの可能性が大きいとは考えませんが、米国ならそうかもしれません。いずれにせよ、私はMMT派が理論的なバックグラウンドにあるモデルの提示に失敗している現状では、何とも評価できかねるものの、実際の政策適用については、インフレの可能性については保留するとしても、金融政策よりも財政政策でマクロ安定化を図るほうが好ましいとはとても思えません。その意味で、私はまだリフレ派なんだろうと、自分自身で評価しています。加えて、本書で何度か指摘されているように、MMT派は租税回避の政策提言から富裕層、というか、超富裕層のウォール街の金融業者やシリコンバレーのGAFA経営者などの支持を取り付けています。これも、私は、ホントにそれでいいのか、と疑問に思わざるを得ません。これも、私をMMT派から少し距離を取らせている一因です。最後に本書に立ち返れば、貨幣と信用の区別なんて、ほとんど意味のない観点を持ち出してきたりして、ややMMT派経済学に対する無理解があったりして、ちょっとピンとこない点もいくつかあります。繰り返しになりますが、MMT派の背景となるモデルが不明である現時点では、私はマクロ経済安定化政策としての財政政策の適用可能性が最大の論点となると考えています。念のため。

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次に、浅田次郎『地下鉄(メトロ)に乗って 新装版』(講談社文庫) です。作者は、幅広くご活躍の小説家であり、本書はもともと1990年代半ばに単行本として出版され、本作品で吉川英治文学新人賞を受賞し、ついでながら、1997年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞を受賞しています。この2作品はどちらも映画化されており、『地下鉄に乗って』は堤真一主演となっています。なお、本書は単行本の後、文庫本化され、さらに、昨年2020年10月に新装版が出版されていて、私はその新装版を借りて読みました。たぶん、確認はしていませんが、中身は同じだと思います。高倉健主演で映画化された『鉄道員』は、完全なファンタジーというよりも、主人公が幻想を見るという解釈も可能なのですが、コチラの『地下鉄に乗って』はタイムスリップですので、完全なファンタジーです。戦後闇市から大企業を育て上げた立志伝中の財界人の3人の倅のうち、次男を主人公とし、この主人公が愛人とともにタイムスリップを繰り返し、高校生のころに自殺した長男の自殺を食い止めようと試みつつ、父親が満州に出征するところ、同じく父親が闇市で精力的に活動するところ、などなど、さまざまな場面を目撃し、最後は驚愕の事実に遭遇する、というストーリーです。私のように、地下鉄で通勤する人間にはそれなりに興味を持って読めました。

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最後に、佐伯泰英『幼なじみ』(講談社文庫) です。著者は、スペインの闘牛の小説などを手がけつつも、ソチラはまったく売れず、時代小説で名の売れた小説家です。この作品は、長らく双葉文庫から出版されていた「居眠り磐音」シリーズが講談社文庫に移籍し、そのスピンオフ作品の5作目にして最終作です。なお、同じく「居眠り磐音」シリーズから、磐音のせがれの空也を主人公とする「空也十番勝負」もスピンオフしているんですが、当初予定の10作に満たずにすでに終了していますので、この作品がスピンオフも含めた「居眠り磐音」シリーズの最終作ということになります。スピンオフですので、主人公は坂崎磐音ではなく、鰻処宮戸川に奉公する幸吉と縫箔師を目指し江三郎親方に弟子入りしたおそめの2人です。小さいころから、磐音の媒酌により祝言に至るまで、本編では明らかにされていなかったトピックも交えつつ、幸吉中心の第1部と遅め中心の第2部に分けて語られています。おそらく、シリーズは武者修行を終えた空也がお江戸の神保小路の道場に戻って、この先も続くんでしょうね。私は引き続き買うのではなく、図書館で借りて読み続けるような気がします。

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2021年2月26日 (金)

増産を示した鉱工業生産指数(IIP)と減少した商業販売統計の違いやいかに?

本日、経済産業省から1月の鉱工業生産指数(IIP)商業販売統計が公表されています。IIPのヘッドラインとなる生産指数は季節調整済みの系列で前月から+4.2%の増産でした。商業販売統計のヘッドラインとなる小売販売額は季節調整していない原系列の統計で前年同月比▲2.4%減の12兆970億円、季節調整済み指数では前月から▲0.5%の低下を記録しています。消費の代理変数である小売販売額は、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の第3波の感染拡大による影響、さらに、それに対応した緊急事態宣言の影響と考えるべきです。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

1月の鉱工業生産、4.2%上昇 2月予測は2.1%上昇
経済産業省が26日発表した1月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)速報値は、前月比4.2%上昇の97.7だった。上昇は3カ月ぶり。生産の基調判断は「持ち直している」に据え置いた。QUICKがまとめた民間予測の中央値は前月比4.0%上昇だった。
出荷指数は3.2%上昇の95.8で、在庫指数は0.2%低下の95.1。在庫率指数は6.3%低下の106.5だった。
同時に発表した製造工業生産予測調査では、2月が2.1%上昇、3月は6.1%低下を見込んでいる。
1月の小売販売額、2.4%減
経済産業省が26日発表した1月の商業動態統計(速報)によると、小売販売額は前年同月比2.4%減の12兆970億円だった。
大型小売店の販売額については、百貨店とスーパーの合計が5.8%減の1兆6275億円だった。既存店ベースでは7.2%減だった。
コンビニエンスストアの販売額は4.4%減の9290億円だった。

いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、商業販売統計のグラフは下の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下は季節調整指数をそのままを、それぞれプロットしています。影を付けた部分は景気後退期であり、直近の2020年5月を景気の谷として暫定的にこのブログのローカルルールで同定しています。

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まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスによれば、生産は+4.0%の増産との見込みでしたので、ほぼほぼジャストミートしています。ただ、産業別に季節調整済みの系列の前月との比較で詳しく見ると、汎用・業務用機械工業と電子部品・デバイス工業が前月から2ケタ増を示したほか、電気・情報通信機械工業や生産用機械工業なども増産に寄与しています。他方、自動車工業を除く輸送機械工業と石油・石炭製品工業が減少しています。大雑把にいって、昨年2020年11~12月と2か月連続の原産の反動の要素がありますが、それにしても、指数水準は2020年10月の95.2を大きく上回る97.7ですから、昨年2020年5月を底とした生産の回復傾向が継続していると私は考えています。ひとつの根拠は製造工業生産予測指数であり、2月はさらに+2.1%の増産を見込んでいます。予測誤差のバイアスを取り除いた試算値でも▲0.4%の減産ですから、ほぼ横ばいと考えられます。ですから、統計作成官庁である経済産業省が基調判断を「持ち直している」に据え置いたのは、これらの実績統計を見る限り、当然とわたしは受け止めています。しかし、留保は必要で、もうひとつの可能性として、中華圏の春節休暇が2月中旬に当たっているため、その直前の1月に駆込み輸出が発生した可能性も否定できません。もしそうであれば、2月の生産は横ばいどころか、大きな減産となる可能性も否定できません。加えて、いずれにせよ、昨年2020年暮れあたりから日本も含めて、世界的に新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の第3波のパンデミックが始まっており、特に、日本のようなワクチン接種後進国では隔離を含めたソーシャル・ディスタンシングで対応せねばなりませんから、生産の先行きがそれほど明るいとは、私にはとても思えません。

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続いて、商業販売統計のグラフは上の通りです。上のパネルは季節調整していない小売販売額の前年同月比増減率を、下は季節調整指数をそのままを、それぞれプロットしています。影を付けた部分は景気後退期であり、鉱工業生産指数(IIP)と同じで、直近の2020年5月を景気の谷として暫定的にこのブログのローカルルールで同定しています。ということで、季節調整していない原系列の統計の前年同月比では2か月連続で、季節調整した系列の前月比でも3か月連続で、いずれでも小売販売額はマイナスを記録し、統計作成官庁である経済産業省では基調判断を「弱含み傾向」に据え置いています。2点だけ、強調しておきたいと思います。第1に、小売販売額は基本的に物販だけでサービス消費が含まれていない点です。COVID-19の経済的な影響については、基本的に、物販よりも外食とか宿泊などの対人接触型のサービスに大きく現れます。繰り返しになりますが、日本のようなワクチン接種後進国ではCOVID-19パンデミック防止のためにはソーシャル・ディスタンシングで対応せねばなりませんから、そうなります。ですから、消費の代理変数とはいえ、サービスを含めた消費全体では物販を主とする小売販売額の商業販売統計よりもさらに大きなマイナスとなっている可能性があります。総務省統計局の家計調査にもっと信頼性あれば、ソチラも見たい気がします。第2に、生産が昨年2020年5月を底に回復を示している一方で、小売販売額は季節調整済みの系列で見て、3か月連続で前月比マイナスを続けているわけですから、まったく内需中心の回復からほど遠く、輸出頼みの景気回復になっている可能性があります。3月に入れば、総合的な経済指標であるGDP統計2次QEが内閣府から公表される予定となっていますが、まだ昨年2020年10~12月期の統計です。足元の今年2021年1~3月期のGDP統計の公表は5月まで待たねばならないとはいえ、我が国の景気はかなり複雑な動きを示し始めていますので、確かな統計でキチンと判断すべきと考えます。

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2021年2月25日 (木)

ワクチン接種の遅れによる第3次の緊急事態宣言はあるのか?

先週金曜日の2月19日に、大和総研から「日本経済見通し: 2021年2月」と題するリポートが明らかにされています。実質GDP成長率の見通しは、2020年度▲5.0%、2021年度+3.8%、2022年度+2.3%と見込まれています。もちろん、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミック次第であり、2021~22年度はワクチン接種の進展や米国経済見通しの改善もあって高めの成長を見込んでいるようです。ただ、私の興味を引いたのは、メイン・シナリオとともにワクチン接種が遅れる可能性を考慮したリスク・シナリオが示されていることです。

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上のグラフが、その2つのシワクチン接種のナリオと結果としての東京の新規感染者数のグラフであり大和総研のリポートから 図表7: ワクチン接種ペースが想定より遅い場合の感染状況や経済への影響 のグラフ引用しています。左側のパネルにあるように、メイン・シナリオでは、今年2021年6月最終週から全国で毎週160万人、東京で毎週16万人がワクチン接種を受け、2021年度末の2022年3月時点で国民の50%超がワクチンの2回接種を終えることを想定している一方で、リスク・シナリオではその半分のペースでしかワクチン接種が進まず、2021年度末で全国民の25%強にとどまるケースが想定されています。右側のパネルでは、そのメイン・シナリオとリスク・シナリオのそれぞれに対応する東京都ベースの新規感染者数が推計されています。ワクチン接種が遅れるリスク・シナリオでは来年2022年早々に第3次緊急事態宣言の可能性が示唆されています。ちなみに、リスク・シナリオでは感染者数はメイン・シナリオに比べて24万人ほど、また、死者数も1,000人ほど増加し、個人消費額は約▲2.3兆円減少する、と見込まれています。

私は一貫して、経済ではなく人命優先で、まず、COVID-19のパンデミック終息を最優先にすべきであり、遠回りに見えるかかもしれませんが、人命優先の方が経済の回復にも有効である可能性を指摘し続けています。しかし、「自助、共助、公助」を振りかざして、COVID-19パンデミックに対しても、あくまで個人の自己責任で対応することを現在の菅政権は目論みつつ、GoToキャンペーン政策というまったく矛盾した政策を続け、まだ、予算組替えにも応じないなど、現政権の危機対応能力はメチャクチャです。少なくとも、ワクチン接種は国民個々人の自己責任ではない点は、十分に認識されるべきです。

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2021年2月24日 (水)

大学院卒業の賃金プレミアムはあるのか?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、ちょうど1週間前の2月17日付けで、リクルートのワークス研のサイトで「やはりなかった博士の賃金プレミアム」と題するコラムが明らかにされています。ちょうど、大学院選抜に取り組んでいたころでしたので、私の目に止まってしまいました。ただ、私自身としては、その昔に役所の研究所で同僚だった九州大学の菅助教が少し前に書いた論文 "The Returns to Postgraduate Education" が日本の大学院教育のリターンに関する決定稿だと思っていましたので、それほどのサプライズはありませんでした。

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上のテーブルは、ワークス研のサイトから 博士の賃金リターン を引用しています。ミンサー型の賃金関数で分析しています。見れば明らかなように、博士号取得者は修士までの人と比較すると、全体で賃金が+0.6%高いものの統計的な有意性はない、という結果が得られています。そもそも、+0.6%というのは教育としてはとても低いリターンではなかろうかという気がします。理系ではマイナスですらあります。社会科学系と人文科学系では、私の推測ではサンプル数が決して十分ではないこともあって、これまた統計的な有意性は示されていません。医学・薬学系ではそれなりのパラメータの大きさで統計的にも有意ですが、逆に、特に医学系では修士で終わっている人のサンプル数が少なそうな気がします。要するに、修士課程修了者が博士の学位を取得する賃金上の誘引が小さい可能性が示唆されています。
九州大学菅助教の論文へのリンクは以下の通りです。コチラは修士号の学位のリターンを推計していますが、ミンサー型の賃金関数のように単純なOLSではなく、理系文系の専攻や国公私立の設置を考慮するために、操作変数法での推計を行っています。やっぱり、統計的に有意な結果は得られていません。修士学位の取得も賃金上で有利になるとは限らない、というわけです。従って、"Japanese males obtain a master's degree not for higher wage, but for nonpecuniary benefits." と結論しています。

おそらく、大学院教育のリターンがそれほどではない、というこういった結果は直感的に広く認識されている可能性が高く、私の勤務するような経済学専攻の私学には、日本人学生はそれほど多く応募してきません。どうしても、途上国からの受入れが増えることになります。もちろん、それはそれで意義あることだと私は受け止めています。

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2021年2月23日 (火)

今年2021年の桜の開花予想やいかに?

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とても旧聞に属する話題ながら、2週間前の2月10日に日本気象協会から今年2021桜開花予想(第2回)が明らかにされています。上の画像の通りです。見れば明らかですが、関西代表の大阪では3月25日と、平年の3月28日より少し早くなっています。東京も、今年2021年は3月21日と平年の3月26日よりも早まっているようです。温暖化の影響かどうかは判りません。というのは、昨年は大阪も東京も桜の開花はさらに早かったからです。どうでもいいことながら、花粉飛散とか桜開花のこういった情報を見ている限りでは、東京は大阪に先んじているような気がします。
まあ、いずれにせよ、一昨日のブログで取り上げたように、関西私大の合格発表はほぼ終了しています。「サクラサク」の新入生の顔を早く見たいものです。

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2021年2月22日 (月)

マイナス幅を拡大した1月統計の企業向けサービス価格指数(SPPI)をどう見るか?

本日、日銀から1月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率は▲0.5%の下落でした。変動の大きな国際運輸を除くと▲0.4%の下落と、いずれも新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミックに対応した緊急事態宣言の影響でマイナス幅を拡大させています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

1月の企業向けサービス価格、前月比0.6%下落 緊急事態宣言の再発令で
日銀が22日発表した1月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は104.1と、前年同月比で0.5%下落した。また、前月比では0.6%下落し、前月比の下落は20年5月以来8カ月ぶりとなった。
新型コロナウイルスの感染再拡大を受けた二度目の緊急事態宣言の発令により、宿泊サービスの需要が減少。価格の下押し圧力となった。
テレビ広告は前月、広告予算を消化する動きで堅調だったが、新型コロナの再拡大で企業の出稿需要が減った。
2月以降も新型コロナの影響が続く中、日銀は「価格の下落圧力が強まるかどうかについて、不確実性が高い」との姿勢を示した。
同指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。対象の146品目のうち価格が前年同月比で上昇したのは55品目、下落は55品目だった。

いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価指数(SPPI)のグラフは下の通りです。上のパネルはヘッドラインのサービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)の国内物価上昇率もプロットしてあり、下のパネルは日銀の公表資料の1枚目のグラフをマネして、国内価格のとサービス価格のそれぞれの指数水準をそのままプロットしています。財の企業物価指数(PPI)の国内物価よりも企業向けサービス物価指数(SPPI)の方が下がり方の勾配が小さいと見るのは私だけではないような気がします。いずれも、影を付けた部分は景気後退期なんですが、このブログのローカルルールで直近の2020年5月を景気の谷として暫定的に同定しています。

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上のグラフで見ても、企業向けサービス価格指数(SPPI)の前年同月比上昇率は、2019年10月の消費税率引上げの効果が剥落した昨年2020年10月からマイナスに陥っていて、それでもまだ、企業物価指数(PPI)のヘッドラインとなる国内物価上昇率よりは、人手不足の影響などから高い上昇率を示しています。しかしながら、引用した記事にもある通り、宿泊サービスが昨年2020年12月の前年同月比▲28.2%下落から、1月統計では▲37.9%下落とマイナス幅を大きくしています。先週公表された消費者物価指数(CPI)では、GoToトラベル事業の停止に伴って、1月統計で宿泊料のマイナス幅が大きく縮小して、CPIの下落幅の縮小にもそれなりに寄与していたんですが、総務省統計局のCPIと日銀のSPPIで大きな不整合となっています。GoToトラベル事業は、観光を目的とした旅行に限定されており、昨年2020年11月からはビジネス出張には適用されなくなりましたから、こういった違いを生じています。ですから、SPPIの宿泊サービスの大きな下落は、GoToトラベルによるものではなく、需要の減少に起因しています。加えて、景気に敏感な広告も同じです。すなわち、昨年2020年12月の▲1.5%下落から、1月統計では▲3.8%に下げ幅を拡大しています。テレビ広告、新聞広告、インターネット広告と枕を並べて下落幅を拡大しています。これも需要不足の経済状況を反映していると考えるべきです。大類別による寄与度で見ると、宿泊サービスは諸サービスに含まれ、労働者派遣サービスや土木建築サービスがまだプラスですから、大類別としてはプラスの寄与を示していますが、広告の寄与は▲0.18%ですし、不動産も▲0.11%、運輸・郵便も▲0.10%、などが大きなマイナス寄与といえます。物価目標に近づく気配すらありません。

物価にせよ、何にせよ、まったくもって経済指標はすべからく新型コロナウィルス感染症(COVID-19)パンデミック次第なのかもしれません。

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2021年2月21日 (日)

大学入試の合格発表を終えてツイッターは合格報告の花盛り!!!

今日はとても暖かな気候でした。私は半袖Tシャツにスウェットのパーカを着て、何も羽織らずに出かけていたりしました。でも、まだまだ、ウルトxラxト・ダウン(某社登録商標)を着込んでいるお年寄りもいっぱいでした。
ということで、先日、定例日でないタイミングの臨時の教授会で大学入試の合格判定を終え、私の大学でも合格発表があったようです。ええ、私は受験生ではなく採点する方ですので、ハッキリいって、よく知りません。でも、漏れ聞くところによれば、合格発表は2月17日だったらしいです。それで、ツイッターは合格報告の花盛りになっています。
私は、まさに、「貧乏暇なし」というごとく、今週は週半ばまで大忙しにしていて、明日も出勤予定なのですが、合格発表のあった木曜に残業をして遅くに帰宅し、少しワインを飲んでくつろいでいました。ツイッターで、ミョーに大学の合格報告が多いな、と思いながら、画面をスワイプしつつ眺めていました。すると、「#春から」のあとに、大学名とか、本学特有のアルファベット3文字のキャンパス名をあしらったハッシュタグを多数見かけて、酔っ払っていたこともあって、ついついうれしくなってしまい、適当にリツイートしたり、コメントツイートしてしまいました。でも、どうも経済学部の合格報告が少ない、と感じてしまいました。まあ、巨大私学だから仕方ないのかもしれませんが、そういえば、我が母校の京大も私のころは経済学部は学年シェア1割に満たなかった、約2500人中200人だった、と思い出してしまいました。

まあ、酒の勢いで多数リツイートして、
がんばれ新入生!

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2021年2月20日 (土)

なかなかペースダウンできずに今週の読書も経済・経営書をはじめとして計4冊!!!

今週の読書は、モビリティ経済に関する経済・経営書2冊に加えて、マルクス主義の新しい見方を示した話題の新書、さらに、例の女性蔑視発言に触発されて女性差別に関する新書まで、いろいろと読んで以下の計4冊です。残念ながら、今週は小説はありませんが、来週は何冊か読む予定です。

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まず、深尾三四郎 & クリス・バリンジャー『モビリティ・エコノミクス』(日本経済新聞出版) です。著者2人はよくわからないのですが、モビリティ・オープン・ブロックチェーン・イニシアティブ(MOBI)の理事と共同創設者らしいです。本書のタイトルというよりも、むしろ、副題である「ブロックチェーンが拓く新たな経済圏」の方が中身をよく表している気がします。すなわち、自動車会社、というか、モビリティ産業の視点が十分ある一方で、ブロック・チェーンやより広い意味での分散台帳技術(DLT)が、さまざまな製造や流通上のブレイクスルーを準備している現状を紹介しようと試みています。冒頭では、取引コストの上昇とEVの価格低下から、自動車産業が規模の不経済に陥っていて、本書が示す解決方法は、現在の車両生産の自動車産業からデータを資源とするモビリティ産業への移行ということになります。すなわち、車両走行時に収集したデータを収益源とすることです。ですから、例えば、最後の方の両著者の対談では、EVのテスラにどうして世界が注目するかといえば、製品価値や技術ではなく、テスラがデータ企業とみなされているからである、と解説しています。要するに、トヨタなんかもこの方向を目指すべきである、ということになります。そして、その基礎となる技術がブロック・チェーンという位置づけです。ただし、本書のタイトルになっているモビリティ産業だけではなく、より幅広い産業で応用可能な技術である点も強調されています。モビリティ産業としては、電気自動車(EV)が走る蓄電池として社会的なインフラを構成する可能性を指摘し、そのためにはブロック・チェーンによる詳細な管理が必要、という指摘がなされています。ですから、インフラという観点から、単に技術面だけでなく、コミュニティについても本書では論じています。すなわち、ノーベル経済学賞を受賞したオストロム女史の研究成果、人間中心のコモンズ管理を引いて、いわゆるハーディン的な「コモンズの悲劇」を避けるサステイナブルな互酬の精神にも触れています。ただし、1点だけ、大学に再就職する前に役所でシェアリング・エコノミーを研究して、それなりの研究成果も得ている私としては、ブロック・チェーンによりシェアリング・エコノミーとコモンズの接点が得られるとは到底思えません。シェアリング・エコノミー、特に日本語の民泊でスペースを貸そうとしているのは、純粋な利潤追求の観点しかないと私は見ています。ただ、そういったコモンズの管理からアジア的なスマート・シティへ視点を広げるのは十分理解できる部分と考えます。繰り返しになりますが、自動車産業やモビリティ産業だけでなく、ブロック・チェーン技術を用いた幅広い産業の進化に関するなかなか興味深い読書でした。他方で、ブロック・チェーンで処理されるビッグデータについても、もう少し解説が欲しかった気もします。モビリティ産業の生み出すデータはどのように活用され、利益を生み出すのでしょうか?

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次に、デロイト・トーマツ・コンサルティング『続・モビリティー革命2030』(日経BP) です。著者のデロイト・トーマツ・コンサルティングはいわずと知れた会計事務所を基とするコンサルティング会社であり、10人を超える日本人スタッフが執筆に当たっているようです。なお、「続」のない方の『モビリティー革命2030』も同じ出版社から出ていて、私のこのブログでは2016年12月24日付けの読書感想文で取り上げています。ということで、『モビリティ・エコノミクス』よりも、より自動車産業に密着したコンサル本です。いずれにせよ、コストアップの割には製品価格の上昇が抑えられ、さらに、環境対応をはじめとしてコロナ禍もあって、自動車産業の先行きが不透明化する中で、産業としての生き残りについてコンサル的に考えを巡らせています。まず、環境をはじめとするESG投資が当然のように見なされるようになり、CO2のゼロエミッションなどの技術的なブレイクスルーが必要とされる中で、特に、私のようなシロートでも、我が国の自動車産業では川下のディーラーや川上の部品サプライヤーも含めたひざ詰めによる開発のすり合わせが、コロナ禍でどのように変化するのか、という疑問があります。加えて、MaaSによるサービス産業化がいわれて久しく、UBERはタクシーに近いサービスですので少し違うとしても、自動車のシェアリングが進む中で、モノとしての自動車の未来がとても不透明になっています。さらにさらにで、我が国でもJALやANAなどの航空産業はコロナ禍で需要が大きく減退し、輸送サービスとしても、輸送手段の自動車の販売も、新たなニューノーマルに着地するまで、どのような方向に進むのかは私ごときにはまったく判りません。ただ、本書ではラチ外のような気もしますが、自動車産業は我が国産業の中でも極めて重要なポジションを占めており、その先行きについては注目せざるを得ません。例えば、我が国産業構造は自動車産業のモノカルチャーとまではいいませんが、MaaSによって自動車交通があまりに効率的に再構成されて、その結果として、自家用車が公共交通機関に近くなれば、ひょっとしたら、自動車販売台数に影響を及ぼす可能性もあります。ただ、それにしては、産業としての重要性を無視しているとはいえ、本書の方向性はやや物足りないものがあり、海外展開とか、系列再編とか、あまりにもありきたりです。前の「続」のない方の『モビリティー革命2030』でも同じ評価を下しましたが、「迫力不足で物足りない」読書でした。

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次に、斎藤幸平『人新世の「資本論」』(集英社新書) です。著者は、大阪市立大学の研究者です。限られた範囲かもしれませんが、それなりに話題の書だと思います。我が家で購読している朝穂新聞に大きな広告が出ているのを見たことがあります。少なくとも出だしはとてもよかったです。外部化とか、外部経済を思わせるような用語を多用し、要するに、私が従来から主張しているように、資本主義が立脚している市場価格による資源配分が、実は、かなりの程度に外部性などによって歪んだ価格により資源配分がなされているような雰囲気を醸し出していました。第2章の気候ケインズ主義もまあ、許容範囲といえますし、第3章の資本主義を否定しないという意味で、改良主義的脱成長を批判するのもいいでしょう。しかし、第4章で未出版マルクス文書の発掘から、「晩期マルクス」に着目するあたりから話がスライスします。その後は、コモンの考え方なんかはいいとしても、史的唯物論の生産力増大の否定と脱成長なんかは、今までのマルクス主義観から大きく外れている点は著者本人も自覚しているようで、私からすればかなりOBに近いゾーンに落ちたような気がします。私は、繰り返しになりますが、資本主義社会とは市場による資源配分であり、それは価格をシグナルとしています。そして、モデルにおける価格はかなり非現実的な仮定から、現実にはあり得ないような前提が満たされる場合に、価格は効率的な資源配分を可能にします。しかし、現実には独占や外部経済により価格は大きく歪められており、ホントに社会的に正しい価格が市場で実現することはほとんどありません。エッセンシャル・ワーカーの賃金とブルシット・ジョブへの報酬が典型的です。その点は、著者が哲学の研究者であることを割り引いても、やや無理解に過ぎる気がします。その上で、私は、本書の著者の見方からすれば旧来マルクス主義なのかもしれませんが、生産力がほぼほぼ一直線に拡大する中で、商品の希少性が失われて社会主義ないし共産主義に到達するルートを無視することはできないと考えています。本書でも、ハーバー・ボッシュ法による廉価な化学肥料の大量生産が可能となり、『資本論』の指摘が当たらなかった点は認めていますし、従って、技術革新のパワーはマルクスの『資本論』でも見通せなかったことは明らかです。加えて、私が疑問に思うのは、「晩期マルクス」がどう考えていたかに、あまりに重点を置きすぎている気がします。有り体にいえば、マルクスがどういおうと、正しいことは正しいですし、間違っていることは間違っているわけです。まるで宗教の教祖の言葉を忠実になぞるようなことをするのではなく、時々の経済社会を正確に分析して把握した上で、その進むべき方向を科学的に明らかにする必要があるように思います。最後の最後に、本書では共産主義ではなく、「コミュニズム」という用語を多用しています。私の知る『ゴータ綱領批判』にある「必要に応じて」と定義される共産主義とは、異なるモノが想定されているのかもしれません。

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最後に、中村敏子『女性差別はどう作られてきたか』(集英社新書) です。著者は、北海学園大学名誉教授の政治学の研究者です。女性差別の歴史について、第1部でイングランド、第2部で日本に、それぞれスポットを当てて、それなりに歴史的に解明しようと試みています。例の、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長(当時)の女性蔑視発言が話題になり、私の読書の手がこの本にも伸びた、というわけです。ということで、大きな枠組としてはケイト・ペイトマンのモデルが用いられています。家父長制の例でいえば、p.15にあるように、伝統的家父長制、古典的家父長制、近代的家父長制というカンジです。古典古代のアリストテレスから始まって、イングランドにおける女性差別の歴史、すなわち、ホッブズやロックの社会契約に基づいて女性の地位が低下してゆく経緯が明らかにされます。私は専門外ながら、ロックは女性君主を認めていて、それなりの男女平等論者ではなかったのか、と思っていたのですが、むしろ、無秩序な「自然状態」を考えるホッブズの方が男女平等に近い、という評価のように読めます。そして、産業革命によりミドル・クラス、すなわち、マルクス主義的に表現すればブルジョワジーが誕生し、男が外で経済活動という公的な役割を受け持つ一方で、女性は家庭を取り仕切る主婦という私的な役割が与えられることになります。それが最近まで続くわけなんでしょうが、ここでイングランドの歴史はブチ切れています。他方、日本では公と私という分類ではなく、江戸時代から家庭内の役割分担があり、家の原理である地位に基づく権限、という考え方があって、イングランドよりもある意味で男女平等だった、と評価しています。むしろ、明治維新以降の海外の民法を参照する際に、男性が生物的属性により権力を持つ、という思想が導入された、と指摘します。日本的な男女観では、福沢諭吉を引いて、かなりの平等観を示しています。さらに、日本的な家の中の役割分担は高度成長期まで残り、男性が外で稼ぐ一方で、女性は一家の財布の紐を握るという、「欧米の主婦に比べて居心地のいい立場にいた」(p.168)と指摘しています。我が家もそうです。ただ、私が決定的に物足りなく感じるのは、大きく欠落した部分がある点です。すなわち、結論として、著者は、世界経済フォーラムのジェンダー・ギャップ指数などに見る我が国の男女不平等は、欧米的な基準の見方であって間違っている、と主張したいのか、というとそうでもないようです。では、ジェンダー・ギャップ指数のような日本の女性差別があるとして、そうならば、明治期に欧米から民法を導入する前の日本に比べて、現時点では、ひどい男女不平等社会になってしまったのはなぜなのか、あるいは、欧米と日本が逆転したのはなぜなのか、という点が欠落しています。どうも、オススメできない女性差別論の読書でした。

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