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2005年12月 6日 (火)

20年前の官庁エコノミストとはどういう人種か?

今週はブログのカテゴリーも追加・変更したことだし、久し振りに、ギリギリ何とか経済評論で通るブログで押してみようと思います。
ということで、私は官庁エコノミストを自称していますが、その昔、20年前に私が役所に入ったころの官庁エコノミストにまつわるお話です。

そのころ、霞が関のごく一部の官庁エコノミストの間に、エコノミストの3条件なるものがありました。
順不同で、第1に、子供がいないこと、第2に、ゴルフをしないこと、第3に、マージャンをしないこと、なんだそうです。ココロは、要するに、私生活で労働集約的なことに従事して無駄に時間を使わずに、ひたすら勉強しなければ立派なエコノミストになれない、とのことだそうです。もっとも、伝聞ですから、私も絶対の自信があるわけではありません。
10年ほど前に、当時の経済企画庁長官をされた宮崎勇氏などの該当者も少なくないと聞きます。
しかし、我が身を振り返って、私について言うと、まず、子供は2人います。親バカですから週末などは子供達にかかりっきりです。次に、日本でのプレーはとても少ないですが、チリやインドネシアの海外にいた時にはゴルフもしっかりやっていました。最後に、最近は人間を相手にすることはほとんどなくなりましたが、パソコン相手ならマージャンもかなりやります。チリにいた時には人間を相手にもかなりやっていました。
要するに、私はエコノミスト3条件すべてにまったく当てはまっていない訳です。従って、私は「自称エコノミスト」なのですが、ひょっとしたら、かなり怪しまれているのかもしれません。

官庁エコノミストの考え方の一端を披露すると、やっぱり、20年ほど前に私の上司の課長補佐が年末風景をとても面白く解説してくれたエピソードを思い出します。
年末の時期、特にクリスマスころになると、夜の木陰に2種類の人間がいます。もちろん、道をせわしなく歩いている人がもっとも多いのですが、それは無視して、ここでは木陰にいる人をご想像下さい。夜の木陰にいる2種類の人たちは、第1に、クリスマスシーズンにいちゃつく恋人たちです。ロマンティックですねエ。第2に、忘年会シーズンにお酒を飲み過ぎて、木につかまってゲーゲー吐いているオジサンたちです。最近ではオバサンたちも結構いるのかもしれません。カッコ悪いですねエ。
官庁エコノミストはこれらの2種類の人たちをどのように考えるのでしょうか?
いちゃつく恋人たちは景気拡大に何ら貢献していない、一方、吐いているオジサンたちはGDPの成長に大いに貢献している、というように観察するのが官庁エコノミストなのだそうです。確かに、論理的には、それはその通りなのでしょう。景気拡大の他に基準はないのかという気もしますが、当時はそんなもんだったと思います。ちなみに、ロマンティックな恋人たちであっても、お酒を飲んで吐いているとすれば、ロマンティックでなくなり、オジサンたちのカテゴリーに属して、景気拡大に貢献していることは言うまでもありません。

身近に観察できる官庁エコノミストがいない方々のために、私が役所に入った約20年前の官庁エコノミスト像をご披露しましたが、ご参考になれば幸いです。現在の官庁エコノミストの参考には余りならないかもしれませんが、昔はこうだったのです。
誤解を増幅するつもりはありませんので、念のため。

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