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2006年12月 7日 (木)

景気循環に関するなぞなぞ2題

昨夜のエントリーで予告したように、今夜は景気循環に関するなぞなぞを出したいと思います。昨年の金融政策とデフレに関するなぞなぞ3題は(1)金融政策の波及ラグの長さは、引締め期と緩和期で対称か非対称か、(2)ゼロ金利解除に伴ってイールドカーブはフラット化するかどうか、(3)単位労働コストとデフレ脱却との関係、の3点でしたが、とても詰めの甘い性格のために結論を得られませんでした。
詰めの甘い性格は今に始まったことではなく、高校時代には進学先を法学部か経済学部かで考えた末に、詰めが甘いので法曹界では通用しないといわれたこともありますし、役所の上司からは詰めが甘いのでゴルフは上達しないといわれたこともあります。この上司はすでに退職していて、役所では私とともに彼の方も詰めが甘いと自覚していたんですが、民間シンクタンクでエコノミストとしてご活躍のようですから、法曹界と違ってエコノミストの業界では詰めの甘さは大きな欠点にはならないのかもしれません。

さて、ひとつめのなぞなぞは日米景気循環のシンクロ化です。大雑把にいって、1980年代は日本経済が好調で米国経済がイマイチでした。ですから、1980年代末のバブル経済期には日本経済礼賛の嵐が起こりました。しかし、バブル崩壊後、1990年代はこれが逆転して、好調な米国経済とバブル崩壊で真っ逆さまに転落した日本経済がコントラストをなしました。しかし、前世紀末の2000年前後のITバブルとその崩壊の後、今世紀に入ってからは日米景気がシンクロしているように見受けられます。特に極超短期なんですが、今年から来年にかけては日本の景気は米国次第と昨日のエントリーでも書きましたし、日米景気はシンクロ化しているような気がします。これは単なる偶然なのか、それとも、軍事や政治の面で世界で唯一の超大国となった米国が日本経済に対しても決定的な影響度を大幅に増した、あるいは別の言葉でいえば、覇権を握った結果なのか、エコノミストとしてとても興味があります。
もうひとつは、在庫循環の変容です。2002年1月を谷として始まった現在の景気回復・拡大は2004年と来年と2回の踊り場を迎えても、結局、ピーク・ボトムをつけずに拡大を続けるとのシナリオがメインになっています。これが正しいとすれば、景気の振幅がとても小さくなった可能性があります。思い起こせば、バブル真っ只中の平成元年度の経済白書は世相を反映して、とても浮かれ切っていたんですが、サービス経済の進展を捉えて、製造業と違ってサービス業には在庫がないことから、在庫循環は消滅して永遠の反映が続く、みたいな記述が随所にちりばめられていました。実は、前世紀末の米国のITバブルのころのニューエコノミー論でも同じようなことがいわれたりしましたが、これらの景気循環の変容に関する楽観的な見方が、ひょっとしたら、今こそ現実化している可能性があるのかもしれません。この例外はIT産業で、産業自体が成長期にあることから、IT在庫は昔ながらの在庫循環がきれいな形で現れていたりします。現時点でも、IT在庫が増加していますが、これが積増し局面なのか、積上り局面なのかについては見方が分かれると思います。

昨年12月のなぞなぞの詰めが甘かったことを反省して、今年は私から一定の方向性を出しておきたいと思います。今の出向中の職場ではソフトウェアも充実していなくて、ちゃんとした実証分析はムリなんですが、直感的に、最初の問は否定的で、2番目の問は肯定的に考えています。
見識あふれる方々からのコメントをお待ちしています。

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