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2007年3月20日 (火)

迷走する公務員制度改革

今日の東京はいいお天気でした。まだ寒さは残っているような気もしますが、今週後半ころから徐々に暖かくなるような天気予報です。

報道を見る限り、どうも、公務員制度改革が迷走しています。いろんな論点があるんですが、ここ数日は我々公務員のいわゆる天下り問題について、渡辺行政改革担当大臣が公務員の再就職を一元的に管理する新人材バンクを現在の総務省から内閣府に移管し、いわゆる押しつけ的なあっせんを禁止する案を提示したところ、霞ヶ関やその意向を反映する自民党から大きな反発が示されたようです。しかし、先日16日の経済財政諮問会議では、安倍総理大臣が渡辺行政改革担当大臣の一元化案を支持し、法案の取りまとめを進めるよう指示したのに対して、霞ヶ関や自民党から巻き返しがあり、一元化された新人材バンクに各省庁が関与する形になりそうだと報道されています。さらにそれに関係して、現在の総務省に置かれている人材バンクの業務が大手人材派遣会社のパソナに委託されているとか、さらに、竹中前総務大臣がそのパソナの特別顧問に就任していたとか、番外編も含めて、いろいろと朝日新聞には報道されています。
いつもの通り、朝日新聞のサイトから今朝の朝刊の報道の最初のパラグラフだけを引用すると以下の通りです。新人材バンクに人事情報を有する関係省庁が関与することは骨抜きにつながりかねないと批判的です。

政府は国家公務員の再就職のあっせんを一元的に管理する「新人材バンク」に、中央省庁の人事担当者の関与を認める方針を固めた。人材バンクを機能させるには、人事情報を持つ各省との連携が必要と判断したもので、天下り先を確保しながら幹部公務員の早期退職を勧める慣行は事実上、維持される。安倍首相が根絶を表明した「押しつけ的あっせん」の温床となる省庁の影響力が残されることで、天下り規制策は「骨抜き」になる可能性がある。

私は元々は公共事業なんかにおける官製談合の防止が主眼だったような気がしていたんですが、段々と話が違って来たように感じています。しかし、これはいい方向への変化だと私は考えています。すなわち、安倍総理大臣は施政方針演説でも「省庁の予算や権限を背景とした押しつけ的なあっせんによる再就職の根絶」を表明しており、犯罪行為として談合を取り締まるとともに、その根源となっている公務員の再就職あっせんを適正化することは大いに必要だと考えているからです。
私の知り合いの官庁エコノミストなんかにもいるんですが、エコノミストとして十分なスキルを有している人であれば、外資系証券会社のエコノミストとして高給取りの道を歩む人もいれば、大学教授として専門性を活かして研究活動に励んでいる人なんかもいたりします。しかし、私のような凡庸な人間は役所の再就職あっせんに頼らなければならないのかもしれません。公務員であっても私の同業者であれば、予算や権限はほとんどないに等しいですから、問題はないのかもしれません。しかし、いずれにせよ、公務員優遇の批判はあり得ます。
現実的ではないかもしれませんが、再就職のあっせんを一切しないとの選択肢もあり得ます。しかし、その場合、予算や権限のないエコノミストであれば、在職中から自分の専門性に立脚したスキルアップにより再就職先を見つけられれば、それはそれでいいような気もしないでもありませんが、予算や権限をバックにした公務員が在職中から再就職先を探すようなことになれば、事態は悪化しかねないようにも思います。また、再就職あっせんを一切しない代わりに、すべての公務員を定年まで雇用し続けることもあり得ますが、現在の年功序列賃金制の下では、給与負担が膨大になってしまう可能性もあります。
いずれにせよ、制度を新しくしても運用の面で旧来型の実態のままであれば、効果は大きく減殺されかねませんから、抜本的な公務員制度改革を目指すのであれば、再就職問題だけでなく、包括的な制度設計と運用規律がどちらも必要になるような気がします。

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