« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »

2007年6月30日 (土)

ふしぎなカードでポケモンをゲットする

今日も朝から割合といいお天気で、気温も上がって蒸し暑かったですが、昼過ぎからが広がりました。蒸し暑かったです。

先週末にポケモンセンター・トウキョーに行って、夏休みのポケモン映画の前売り券のオマケだったデオキシスをゲットしたところなんですが、2-3日前に別のポケモンを受け取れるとの通知ハガキを受け取りました。ポケモンだいすきクラブのキャンペーンに応募していたジラーチのプレゼントに見事に私と子供達の3人とも当選し、その通知ハガキを受け取りました。引換えは明日の7月1日からなんですが、そう毎週毎週ポケモンセンターに行くのも気が進みませんから、来週末に行くと言い渡したところです。
昨年の夏休み映画の段階では我が家ではまだニンテンドーDSライトを買っていませんでしたから、映画の前売り券でもらえるオマケのポケモンはゲット出来ませんでしたが、年末の12月16日にはパシフィコ横浜で開催されていたポケモン・バトルフェスタ2006に出かけて、エレキブルとブーバーンの最強クラスのポケモンをゲットしましたし、先週末はこの夏休み映画の前売り券でデオキシスをゲットしたところです。来週はジラーチを受け取りに、またしてもポケモンセンター・トウキョーに行きますし、そのうちに、夏休みが始まったらポケモン映画「ディアルガ vs パルキア vs ダークライ」を見に行きますから、スクリーンからダークライが飛んで来て、子供達がゲーム機にゲットしたりするんだと思います。
我が家の子供達も、かなり、いろいろなポケモンをゲーム機にゲットしましたので、ふしぎなカードが増えて来ています。ゲーム機の中でポケモンをゲットするのと違い、ゲーム機の外からポケモンを手に入れるためには、ふしぎなカードをもらって、フレンドリーショップで手に入れるんですが、ふしぎなカードは1台のニンテンドーDSに3枚までしか入れられません。ですから、プレゼントなんかで当選したりして、新しいポケモンをゲーム機の外からゲットする場合には、ふしぎなカードが3枚になっていれば、少なくとも1枚は捨てなければならないことになります。しかし、ゲットしたポケモンの中には、別の子におすそ分け出来るポケモンもいたりして、このおすそ分けをする場合には、ふしぎなカードをキープしておかねばならないんだそうです。我が家の子供達が今までゲットしたうち、エレキブルとブーバーンは友達なんかに10人までおすそ分け出来るんですが、デオキシスはおすそ分け出来ないそうです。来月以降にもらう予定のジラーチとダークライはどちらなのかは現時点では分かりません。

子供達の喜ぶ顔を見たくて、せっせとオマケでもらえるポケモンをゲットするため、暑い中を出歩いていたりします。親バカもツラいものです。

下の写真は、おにいちゃんの部屋にニンテンドーDSを持って集まって、ポケモンのゲームで遊ぶ子供達です。

ポケモンで遊ぶ子供達

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月29日 (金)

消費者物価のマイナス0.1%は日銀のストライクゾーンか?

今日も朝から割合といいお天気で、気温も上がって蒸し暑かったですが、昼過ぎから雲が広がり、夕方になって雨が降り出しました。日中は蒸し暑かったです。

今朝、重要な経済指標が2つほど発表されました。先月5月の失業率と消費物価です。失業率の方は3.8%、消費者物価もマイナス0.1%と、どちらも前月と同じ結果でした。市場の予想をジャストミートし、3ヶ月連続の前月比マイナスを記録した昨日の鉱工業生産指数と違って、一見したところ、何らサプライズはありませんでした。NIKKEI.NETから引用すると以下の通りです。

総務省が29日発表した5月の全国の消費者物価指数 (CPI、2005年=100) は、生鮮食品を除く総合が100.1と、前年同月比0.1%下落となった。下落は4カ月連続。項目別で価格の下落幅が大きかったのは家具・家事用品と教養娯楽(1.4%下落)だった。生鮮食品を含む総合では100.4と、横ばいだった。
生鮮食品を除く総合は、日経QUICKニュース社がまとめた市場予測平均値(0.1%下落)と同じだった。
同時に発表した6月の東京都区部の消費者物価指数(中旬の速報値、2005年=100)は、生鮮食品を除く総合で100.0と、前年同月比0.1%下落した。

引用にもある通り、CPIコアが前年同月比でマイナスをつけるのは4ヶ月連続です。繰返しになりますが、このあたりは市場の予想通りでしたが、少し市場予想と違ったのは引用にもある東京都区部のCPIコアで、市場ではゼロと予想していたんですが、統計ではマイナスをつけました。3ヶ月振りのマイナスでした。ネガティブ・サプライズと受け取る向きもあったようです。地価動向との相関がよく分からないものの、家賃の方向感からすればプラスもあり得ると私は考えていただけに、少し意外感がありました。細かく見ると東京都区部の家賃は上昇しましたが、結果的には、CPIコア全体を押し上げるほどでもなかったと言うことになります。
東京都区部のCPIがどこまで全国CPIの先行指標になるかは議論が分かれます。特に、家賃の動向が全国の先行指標になりにくい局面が続いているからです。しかし、全国の10%余りのシェアを有する東京都区部が全国からかけ離れて動くことも想定しづらいわけですから、東京都区部のコアCPIがマイナスを続けることは、それだけ、全国のCPIがマイナスを続ける期間も長くなりそうな気がしないでもありません。原油価格は指標となるWTIで70ドルに近づいているんですが、少なくとも、6月の全国のコアCPIは5ヶ月連続でマイナスを続ける可能性が大きいと考えられます。その先については、私は秋口には全国のコアCPIもプラスに復帰すると予想していたんですが、もう少し先になる可能性も排除出来なくなりました。
しかし、いずれにせよ、4-5月の全国コアCPIが0.1%下落のマイナスで止まっているんですから、ゼロ近傍と称する日銀のストライクゾーンに入っている可能性が高いと考えられます。口の悪い人に言わせれば、ゼロのゴロはいうまでもなく、マイナスのワンバウンドまでストライクなんですから、平均的に考えても、今日のCPIが8月の金融政策決定会合で日銀が利上げを決めるのを止めるほどのインパクトはないと言えます。別の言い方をすれば、今日発表されたCPIの金融政策への影響はニュートラルであったと言えます。

欧州中央銀行 (ECB) は次回理事会で利上げするでしょうし、日銀も8月のお盆明けの金融政策決定会合での利上げが確実視されています。米国の連邦準備制度理事会 (FED) は利上げにせよ、利下げにせよ、年内は動きようがないと見られていますし、世界的に見ても、半年先までの金融政策はベタ凪の状態が続きそうな気がします。夕刊でも報道されていましたが、私を含めた公務員にはボーナスが支給されましたし、知り合いのエコノミストからはまるでパロディのように見える「週末の読み物」なるレポートが送られて来たりしました。昨年も考えましたが、今年もエコノミストの夏休みは長いのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月28日 (木)

テニスの全英オープンが始まる

今日も朝からいいお天気で、薄曇りながらも陽射しがあり、気温も上がりました。蒸し暑かったです。

テニスの全英オープン、すなわち、ウィンブルドン大会が始まりました。私は今年は予選を勝ち上がった森田あゆみ選手に注目していたんですが、さすがに、1回戦でイタリアのマラ・サンタンジェロ選手に負けてしまいました。28番目とはいえ、シード選手ですから、第2セットを取っただけでも、「よくやった」と言うべきなんだろうと思います。フォアもバックも両手打ちで強い球を打てる選手です。ネット上で「水入り」にも健闘の初舞台=森田、飛躍へのスタート地点に-ウィンブルドンと題して割合と詳しく報じていたので、今夜は時事通信のサイトから引用すると以下の通りです。

森田にとって不運だったのが、第2セット3-0とリードした直後の「水入り」。第1セットを簡単に6-1で奪ったサンタンジェロは、明らかに勝負を急ぎ、ミスが多くなっていた。そこを、森田が持ち味の両手打ちの強打で押し始めていた。45分後に再開した時、相手は落ち着きを取り戻していた。
予定より1日遅れとなった試合。全体を通せば、相手の長身から振り下ろす強力なサーブや、全仏ダブルス覇者らしいネット際のうまさに押された。だが、森田も四大大会初出場とは思えぬ堂々とした戦いぶり。最終セットも0-5と離されてから、3ゲームを連取。負けたとはいえ、見事な健闘だった。
昨年の全米オープンから参加している四大大会の予選会を初めて突破した。予選3回戦ではウィンブルドン8強の経験もある実力者のスアレス(アルゼンチン)を破った。15歳の時に日本テニス史上最年少でプロに転向した新鋭は、着実に成長を遂げている。
「悔しさとうれしさは半々くらい」と、敗戦後は悔しい表情を浮かべ、コートを後にした。それでも、「こういう相手とも十分に戦えると思った」と手応えをつかんだ。この日手にした経験と味わった悔しさが、17歳のスタート地点になるはずだ。

森田選手については、一昨年2005年に15歳でプロ転向し、そのまま全日本選手権で優勝した時から注目していたんですが、昨年の全米オープンからグランドスラム大会に挑戦していたとは知りませんでした。まあ、中年のスポーツ観戦への注目度なんてそんなもんです。まだまだ、夏の全米オープンもありますし、森田選手にはがんばって欲しいと思います。なお、ご参考までに、日本テニス協会 (JTA) がソネットでブログを開設していて、ウィンブルドン大会の情報なんかも充実しています。特にオススメは佐藤ひろしさん撮影の大きな写真が見られたりすることです。ウィンブルドン大会のホームページなんかでは、日本人選手の写真はそんなにたくさんは目にすることは出来ません。ご興味ある方は上のリンクからどうぞ。
私は関西生まれの阪神ファンですが、野球やサッカーのような団体競技と違って、テニスや相撲なんかは個人競技ですから、チームを応援するようなことがなく、個人プレーヤーを応援するわけですから、その対象が引退してしまえば競技そのものを見る機会がグンと減ったりします。私の場合は、相撲については元大関の先代貴乃花でした。今の一代親方の貴乃花親方の父親に当たります。一昨年に亡くなりました。1981年の1月場所の途中で引退しました。私の大学時代でした。その後数年間は、よく似たタイプで同じ部屋の若島津を応援していたりしたんですが、1987年の夏に引退しました。私はすでに就職して公務員になっていました。その後は相撲は余り見ません。また、テニスについては自分でもプレーするので相撲よりはずっと興味を持っていたりするんですが、長らく、伊達公子選手のファンでした。1994-5年のころが伊達選手の最盛期だったと思いますが、まったく時期を同じくしてドイツのグラフ選手も最盛期だったので、グランドスラム大会ではさすがに優勝までは届きませんでした。グラフ選手が1969年生まれ、伊達選手が1970年生まれですから、同世代の世界と日本のチャンピオンだったということが出来ます。伊達選手は世界ランキング4位まで上りつめたと記憶しています。その後、日本のテニス選手で世界ランキング10位に入ったプレーヤーはいないんではないでしょうか。

今年の現在進行形のウィンブルドン大会をタイトルにしながら、実は、昔の話の方が長くなってしまいましたが、これからも続く全米オープンなんかでも森田あゆみ選手を応援し続けたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月27日 (水)

ハリー・ポッター最終刊の結末がネットに流出?

今日は朝からいいお天気で、気温も上がりました。外気温が高くなったので、役所のオフィスには冷房が入りました。さすがに快適です。

先週から私と下の子がハリー・ポッターを読み始めました。違いは、私が3度目なのに対して、下の子は初めてだということです。しかし、昨年秋のおにいちゃんと同じで、下の子も一気にハリー・ポッターにハマりました。私が「おにいちゃんがハリー・ポッターにハマる」と題してこのブログのエントリーを書いたのが昨年の10月12日ですから、その時、おにいちゃんは4年生だったんですが、下の子は3年生にしてハマってしまいました。私はおにいちゃんがハリー・ポッター全6巻を読み終えたスピードを知っていますので、下の子だったら夏休み中に第3巻「アズカバンの囚人」まで読んで、そのうちの1冊を夏休みの読書感想文にでも仕上げられればいいと考えていたんですが、トンでもない間違いで、1週間足らずで1冊を読み終えるくらいのスピードで読み進んでいます。
何度か同じことを書いたんですが、やっぱり、ハリー・ポッターのシリーズが子供向けの読み物として面白いのが根本的な要因だと思います。もちろん、子供向けだけでなく、私が読んでも面白いんですから、世界中でベストセラーになるのも当然です。これも何度も繰返しになりますが、特に第1巻「賢者の石」、第2巻「秘密の部屋」、第3巻「アズカバンの囚人」までは私も大いに評価し、特に第3巻は現時点で入手できるシリーズの中でも最高の出来だと思います。もちろん、第4巻「炎のゴブレット」ではヴォルデモート卿が復活し、第5巻「不死鳥の騎士団」ではヴォルデモート卿に対抗する正義の魔法使いの活動が開始され、物語は速いテンポで進んで行き、いよいよ、来月7月21日に発売される第7巻「死の秘宝」で最終の結末を迎えます。もっとも、来月に発売されるのは英語の原書ですから、日本語の翻訳が出版されるのはもう少し先になります。
しかし、この第7巻の結末がネットに流出しているらしいです。ガブリエルと名乗るハッカーがイギリスの出版社 Bloomsbury 社の社員のパソコンをハッキングし、7巻の最終章のデジタルコピーを入手した上、インターネットの掲示板に7巻の結末を書き込んだらしいです。もっとも、私はさすがに中身までは確認していません。書込みをしたハッカーの主張によると、Bloomsbury 社のネットワークに侵入するのは簡単だったそうで、この行為はローマ法王が計画し、キリスト教精神を害するハリー・ポッターシリーズの最終巻の結末を明らかにし、本を買うことを無意味にする神聖な行為だということです。私はキリスト教徒ではないですし、この方面には詳しくありませんが、正常な精神の持ち主の主張ではないような気がしないでもありません。取りあえず、英国の出版元はノーコメントで、米国の出版者は「デタラメなので信用しないように」とコメントしたらしいです。まあ、第6巻「謎のプリンス」でも発売前に原稿コピーが盗まれる事件が起きた上、タブロイド紙にコピーを売却しようとしたとして、2人が起訴されていますので、それだけ人気なのだという見方も出来るかと思います。
おそらく、ハリー・ポッターの第7巻「死の秘宝」の原書が発売されれば、その日のうちには、ハリー、ロン、ハーマイオニのうちの誰と誰が死ぬことになるのかも含めて、未読のファンに失礼にならない範囲で、かなりの部分が明らかになると思うんですが、今は7月21日の発売待ちの状態で、ハッカーの掲示板書込みはかえって興味をあおっているような気がしないでもありません。

いずれにせよ、先日は、ハリーポッターの日本語翻訳者の脱税問題も新聞なんかで報じられましたし、子供達の夢を壊すような行為はとっても悲しいことです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月26日 (火)

国は債務超過か?

今日も梅雨らしいお天気で、雨はほとんど降りませんでしたが、空はどんよりと雲に覆われ、気温も上がりませんでした。でも、外を出歩くと蒸し暑かったです。

昨日6月25日に財務省が今年3月末日現在での「国債及び借入金並びに政府保証債務現在高」を発表しました。財務省のサイトに掲載されている表を見ると、国債及び借入金の合計は約834兆円余りで、国民1人当たりでは約653万円に上るそうです。昨日と同じようにNIKKEI.NETのサイトから記事を引用すると以下の通りです。

国債や借入金などを合計した2006年度末(07年3月末)時点の「国の借金」が834兆3786億円にのぼり、過去最大を更新した。財務省が25日発表した。景気回復に伴う税収増で新規国債発行が減ったため、05年度末に比べた増加率は0.8%にとどまった。ただ金利が上昇に転じれば利払い費が膨らむ懸念があり、積み上がった国の借金をどう返していくかはなお重要課題だ。
06年度末の国の借金を国民1人当たりでみると、約653万円と前年度末より約5万円増えた。

実は、昨日の発表は国債などのグロスの国の借金ですから、別途、資産もあるわけで、例えば、政府短期証券の借金1000兆円余りの裏側には外貨準備で9000億ドルがあったりします。ネットでの国の財務状況は昨年8月に財務省から発表されていて、2005年3月末日現在で256兆円の負債残高となります。下にいくつかリンクを張っておきます。

国債残高が巨額であるわけですから、ネットの債務残高も256兆円とマイナスになっています。一般的な民間企業に引き直せば債務超過の状態にあります。ですから、先日決定された骨太2007なんかでも財政再建を重視していたりします。歳入歳出一体改革を決定したのは昨年の骨太2006でした。しかし、他方で、巨額の債務を抱えながら、国の行政府たる政府は活動を続けています。言うまでもありませんが、民間企業のように倒産はしませんし、地方公共団体では北海道の夕張市が財政再建団体に指定され、厳しい財政再建計画を実行していますが、政府は相変わらず国債を発行し続けています。少し前よりも減りましたが、それでも今年も25兆円を超える国債発行を行っていたりします。
毎年大赤字を出して、完全に債務超過に陥っているんですから、普通の民間会社だったらとっくに破産して市場から退場するところなんですが、国は存続し続けています。どうしてかと言うと、事実上、無限の支払能力があると考えられているからです。別の観点から考えれば、国家の最大の資産は国民であり、自然人および法人である国民から徴収する徴税能力を基礎として、無限の支払能力を有していると考えられています。ですから、余り知られていないんですが、「国は保険せず」という原則があり、政府の公用車なんかは自賠責以外の追加的な保険をかけずに走らせていたりします。無限の支払能力に加えて、無限の存続期間がある場合、保険会社にコミッションを払って保険をかけることはロスを生ずるからです。
もちろん、この無限の支払能力も民主主義においては国民が決定することであり、社会保険庁のような親方日の丸の体質を容認するものでないことは言うまでもありません。しかし、ここまで国債残高が膨張してしまっているわけですし、何人かのエコノミストの分析によっても、国家財政が持続可能でないのは明らかです。日本ほどの経済大国が経済的な混乱に陥れば世界各国に甚大なる不安定をもたらすわけですから、現在すでに雪だるま式に膨らんで行っている借金に手が付けられなくなる前に、徴税能力を強力に発揮して財政再建に取り組まねばならない可能性が高いと考えられます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月25日 (月)

国際決済銀行 (BIS) の年次報告書における円安警戒の論点は何か?

今日は梅雨らしいお天気で、朝から雨が降ったり止んだりでした。陽射しがない分、気温も上がりませんでした。

国際決済銀行 (BIS) の年次総会がスイスのバーゼルで会際され、昨日、年次報告書が発表されました。NIKKEI.NETのサイトから、最初のパラグラフだけを引用すると以下の通りです。

国際決済銀行(BIS)は24日、年次総会を開き、2006年4月から今年3月末までを対象とする年次報告書を公表した。低金利の円で資金調達し、高金利の通貨で運用する「円キャリー(借り)取引」が拡大した理由は「(欧米と日本との)金利差だ」と指摘。外国為替市場の混乱を避けるため日本の金利正常化が望ましいとの認識をにじませた。

なお、一応、BIS の年次報告書へのリンクは以下の通りです。7MB余りのPDFファイルがアップロードしてあり、英文で200ページをはるかに超えますが、ご興味ある方はダウンロードしてみて下さい。私は決してオススメしません

BIS 年次報告書では第5章 Foreign exchange markets の Highlights で、米ドルの減価をレビュー期間におけるひとつの特徴として取り上げた後、さらに、日本円はもっと減価したと明記しています。第5章の初めに為替の決定要因をいくつか上げているんですが、最初に出てくるのは米ドルとユーロと日本円の推移と短期金利を組み合わせたグラフだったりして、金利要因を最も重視している姿勢がうかがえます。特に、米国と違って、日本は経常収支黒字を記録し続ける中で円が減価したのだから、金利差以外には説明できる要因がないとも指摘しています。
他方、 carry trade において日本円とスイス・フランが funding currencies として調達され、先進国では豪ドル、NZ ドル、英ポンドが、また、エマージング諸国通貨ではブラジルのレアル、ハンガリーのフォリント、南アのランドなどが target currencies として投資先となったと指摘しています。要するに低金利の funding currencies から高金利の target currencies に対して carry trade が実行されたというわけです。このためでもないんでしょうが、スイス国立銀行(中央銀行)は7四半期連続で、6月14日に政策金利であるスイスフランの3カ月物ロンドン銀行間取引金利 (LIBOR) の目標レンジを25ベーシスポイント引き上げ、2.00-3.00% (目標値は中央値の2.50%) としています。これは、今年5月のインフレ率が0.5%と、目安となる2%を大幅に下回っていたにもかかわらず実行されていて、さらに、多くのエコノミストが9月以降も四半期ごとの利上げを継続すると予測しています。インフレ率が目安を大きく下回っていても金利を引き上げるスイス方式に日銀も注目していると言われていたりします。もっとも、欧州の小国と違って、日本のような大国が為替をアンカーにした金融政策運営をすることは考えられませんから、どこまで参考になるかは不明です。
さて、少しスイスに脱線しましたが、BIS 年次報告書を大雑把に見る限り、日本円については水準そのものを問題視するのではなく、経済成長や対外収支などのファンダメンタルズよりもかけ離れて円安が進んでいることを警戒しているようです。すなわち、為替相場の水準が円安であるために日本企業の国際競争力が過大に評価されていることではなく、金利差によって円がオーバーシュートして円安に振れているために、巻き戻し (unwind) が生じた際に、逆方向にオーバーシュートして円高が進み過ぎるなど、為替相場の乱高下が市場の不安定要因になる可能性を警戒しているようです。まあ、英文の報告書240ページ余りを全部読んだわけではないんですが、私はそういった印象を持ちました。

ここ2-3週間、経済指標なんかで日銀の金利引上げに対する追い風が吹きまくっていて、私の知り合いの最弱気派のエコノミストでさえ白旗を上げかかっているんですが、BIS 報告書も為替相場の分析から金利引上げによる円安の進行阻止をオススメしているようです。市場の予測通りに、8月のお盆明けの金融政策決定会合で日銀が利上げする環境がまたひとつ整った気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月24日 (日)

やっぱりポケモン・カードゲームをする

夜を待たずに、夕方からが降り出しました。

ポケモン・カードゲーム

夕方から雨が降り出したのもあって、やっぱり、今日もポケモン・カードゲームをします。上の写真は、ゲームを終えた子供達です。おにいちゃんとは私の強い方のデッキで1勝2敗だったんですが、ココドラをコドラに進化させてからブーストエネルギーをつけて、アイアンヘッドで4回表が出てHP110のデオキシスEXをノックアウトして勝っただけで、その他は完全に力負けでした。下の子とはもっぱら弱い方のデッキで対戦し、合計で2勝5敗でした。途中で下の子が超タイプ・ポケモンを集めたデッキに変更してからは勝てなくなりました。毎日、よくも週末ごとに飽きずにポケモンで遊んでいるものだと、自分でも感心しています。

少しポケモンから話題を読書に移すと、昨夜のうちに、下の子がハリー・ポッターの第1巻「賢者の石」を読み終えました。私はこの間に1-3巻まで読んだので、大人と読書のスピードを比べるのもムリがあるんですが、それにしても、1週間足らずでハリー・ポッターの1冊を読み終えるのは、かなり面白かった証拠だと思います。もっとも、下の子は本で読む前にDVDで何回か映画を見ているので、読み進むのが速かったのかもしれません。また、おにいちゃんはアルテミス・ファウルに夢中で、1-3巻を読み終え、今は第4巻の「オパールの策略」を半分ほど読み終えたところです。アルテミス・ファウルのシリーズは先月5月30日のエントリーで取り上げたところです。
下の子はこのままハリー・ポッターを読み続けさせようかと考えています。昨年6月19日に第6巻「謎のプリンス」を読み終えた時のエントリーで取り上げたように、ハリー・ポッターのシリーズは第3巻「アズカバンの囚人」までは見事な謎解きがあり、おそらく、映画は別として、現段階では、本としては第3巻がベストの出来だと思いますので、ここまでは読み進む方がいいように思います。我が家にあるDVDも第3巻までですし、DVDも参考になりそうな気がしないでもありません。それから、おにいちゃんがアルテミス・ファウルを読み終えれば、少し目先を変えて、日本のファンタジーもオススメしようかと考えています。私が先日読んだ伊藤遊さんの「鬼の橋」や「えんの松原」なんかがいいと考えています。その次の夏休みには、私が読んだ結果を考慮して、今日図書館から借りて来た「ストーン・ハート」なんかもいいと思います。

それから、先日、将棋盤を買い求めましたが、子供達はものめずらしいのか、将棋にも凝り始めています。図書館から子供向けの将棋の入門書を借りて来ましたので、やぐら囲いや穴熊なんかで玉を囲ったり、角交換したり居飛車や振り飛車で攻めたりと、一見したところ、かなり腕前を上げたようにも見えます。我が家ではポケモン・カードゲームは私が子供達のお相手をし、将棋は女房が相手をしています。でも、時折、おにいちゃんが見事なやぐら囲いで攻めているにもかかわらず、女房に負けたりしているので、そんなに上達しているわけではなさそうです。
子供達の通う小学校には4年生からクラブ活動があり、おにいちゃんは工作クラブや科学クラブをやっていたりしますが、来年からクラブに入れる下の子は将棋クラブもいいと考え始めているようです。でも、ポケモン・カードゲームにしても、将棋にしても、勝つことに大きなプライオリティがありますから、兄弟対戦はまれになっています。おにいちゃんが弟に負けるのが嫌なのは当然としても、下の子もおにいちゃんには負けたくないようです。気持ちは分かります。

親としては、科学教室なんかにも通わせているんですから、もっと勉強もしっかりやってほしいと思わないでもありませんが、いっしょになって遊んでいるのが現実だったりします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今日もポケモンセンターに行く

今日は、梅雨らしいお天気でした。朝から雲が広がり、昼前に降った雨はすぐに止んだんですが、夜にはまた雨が降るようです。

今朝もポケモンセンターに向かいます。昨日、デオキシスをもらえなかった下の子だけを連れて行きます。無事にデオキシスをもらった後、ポッチャマとの記念撮影の列にいったん並んだんですが、小さい子ばかりなので下の子が嫌気して止めます。ポケモンセンター店内に戻り、ポケモン・カードなんかを物色します。結局、ニンテンドーDS用のソフトをいくつか買ったので、ソフト収納用のカートリッジを買い求めます。昼前に家に帰り着きました。
下の写真は、ニンテンドーDSライトをバッグに入れて肩から提げて、ポケモンセンターに出発する下の子です。

ポケモンセンターに出発

今日は細々とした用事も済ませます。6月に入ってクールビズが始まり、このところ、ワイシャツをクリーニングに出すことがなかったんですが、先週は何枚かクリーニング屋さんに出すべきワイシャツを着たので、久し振りにクリーニング屋さんにも行きます。
それから、図書館にも自転車を走らせます。かなり前に予約しておいた「ストーン・ハート」が準備できたとメールで連絡があったので借りに行きます。ついでに、先週末に借りたハリー・ポッターの1-3巻はすべて読んだので返却します。その代りに、4-5巻を借ります。第4巻「炎のゴブレット」と第5巻「不死鳥の騎士団」は上下2冊組ですので、「ストーン・ハート」とともに、5冊並べるとかなりの厚さになります。先週から読み始めた経済書がそんなに面白くないので、もう少し一休みの子供ファンタジー読書が続きます。食事でいえば、かなり長めの箸休めが続いているような感覚です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月23日 (土)

ポケモン・カードゲームで下の子に5連敗する

夜になって、おにいちゃんがお風呂に入っている間に私と下の子がポケモン・カードゲームをします。私は配られたハンドがポケモンやエネルギーに偏ったのばかりで、かなり一方的に下の子に5連敗してしまいました。下の子は自分でもバランスがいいと言う通り、水タイプのポケモンを中心に、エネルギーに加えてトレーナー・カードも入れて、ポケモン・カードには強いのはないものの、バランスよく粘り強く戦えるデッキを構築していました。
実は、私は強いデッキと弱いデッキの2通りのハーフ・デッキがあり、単純にこれを合わせてスタンダード・デッキにしているんですが、下の子とは弱い方のデッキでプレーしています。上のおにいちゃんは自ら志願して私の強い方のデッキと対戦する場合もありますが、勝つことに大きな優先順位のある下の子は、常に、私の弱い方のデッキを選択しています。
おにいちゃんの入浴中に私に5連勝して、ようやく下の子に笑顔が戻った気がします。実は、先ほどのエントリーの右側にアップした下の子の科学教室の白衣姿の写真が、私は少し気になっていました。見ようによってはキリリと引き締まった男前なんですが、デオキシスをゲット出来ずに機嫌が悪いようにも見えたからです。もっとも、科学教室からの帰り道では機嫌が悪いという印象がなかったので、その時点で、すでにデオキシスの件は忘れていたのかもしれません。
キリリと引き締まった男前もいいんですが、ポケモン・カードゲームで私に5連勝した後の下の写真のように、ニコニコした笑顔の方が下の子には似合っていると思います。

ポケモン・カードゲーム

| | コメント (0) | トラックバック (0)

午前中はポケモンセンター、午後は科学教室

今日は朝からいいお天気で気温も上がりました。外は真夏のような陽射でした。

今日は朝から子供達を連れてポケモンセンターに行きます。先日、ゴールデンウィークにクレヨンしんちゃんの映画を見た後に、夏休み封切りのポケモン映画の前売り券を買い求めたんですが、その前売り券の特典にデオキシスがもらえるのがあり、今日から全国のポケモンセンターで引き換えてくれるとのことで、一番乗りを目指して出かけます。というのは、ポケモンセンター・トウキョーの場合、午後からは混み合って入場制限がかかる場合があり、午前中の早いうちに出かけるのがベストだからです。
ポケモンセンター・トウキョー開店の10時を目指して9時半に出かけます。デオキシスの引換えは今日から始まります。9月くらいまで続くような記憶があるんですが、こういったものは早めにもらうに限ります。それから、7月半ばにはポケモンセンター・トウキョーが今の日本橋から浜松町に引っ越すので、我が家からでしたら、同じ港区内の浜松町よりも日本橋の方が地下鉄の便がいいので、今のうちに出かけます。
我が家も昨年11月のニンテンドーDSライトを買ってから、12月16日にはパシフィコ横浜で開催のポケモン・バトルフェスタ2006に出かけて、エレキブルとブーバーンの最強クラスのポケモンをゲットしたりしましたが、今は、ポケモンだいすきクラブジラーチのプレゼントを企画していましたので、我が家も私と子供達が登録していますから、3人の名前で応募したりしました。もっとも、ジラーチのプレゼントの1次募集は先週で締め切られました。10万人が当選するらしいので、かなり確率がいいと判断して応募しました。また、夏休みのポケモン映画の「ディアルガ vs パルキア vs ダークライ」ではスクリーンからダークライが飛んで来て、ゲーム機にゲットできるそうです。エコノミストを自称する文系の私には、どのような仕組みになっているのか理解できません。昨年の夏休み映画でも何かあったように記憶しているんですが、我が家でニンテンドーDSライトのゲーム機を買う前でしたから、よく覚えていません。
しかし、しかしなんですが、我が家の側に起因するちょっとしたトラブルがあって、おにいちゃんはデオキシスをゲットしたんですが、下の子はもらえませんでした。ガックリ来ている下の子を励ましながら、明日の朝一番でもう一度出かけます。仕方がないので、おにいちゃんとは途中で別れて一人で家に帰して、私と下の子は科学教室に向かいます。その前にマクドナルドで腹ごしらえをします。下の子は私と同じで、ビッグマックの他にもうひとつハンバーガーを平らげます。メタボな親子になりそうで怖いです。
科学教室では熱と膨張の実験だったそうです。鉄球をアルコールランプで熱すると輪っかに通らなくなり、氷水で冷やすと輪っかに通るようになる、といったたぐいの実験だったようです。私は久し振りに街中をうろつき、ポケモン・カードのお店に入ります。先日6月6日のエントリーで取り上げたポケモン・カードゲームのエネルギのうち、鋼エネルギーの基本エネルギーを探していたんですが、一気に8枚も売っていましたので買い占めます。しかし、家に持って帰ると子供達に巻き上げられて、私の取り分は少なくなってしまいました。

下の写真はポケモンセンターに出かける子供達と、科学教室で白衣姿の下の子です。親バカの私から見ると、とってもカッコいいです。

ポケモンセンターにお出かけ  白衣姿で科学教室

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月22日 (金)

夏至の日に不快指数から地球環境を考える

今日は朝からが広がり、午前中から雨が降り出しました。梅雨入りしてからほぼ1週間で、ようやく梅雨らしいお天気でした。でも、予報によれば明日は晴れらしいです。

今日は全国的に夏至です。1年で最も昼間の時間が長い日です。東京ローカルのお話ですが、今日こそ雨が降ったものの、今週は昨日までいいお天気が続き、真夏に近い気候が続いていました。お天気がよくて気温が上がり、湿度も高いので蒸し暑かったです。外気温がかなり上がったのか、役所のオフィスには冷房が入り出しましたし、我が家の子供達の通う小学校ではプールが始まりました。
私が子供のころには不快指数と言うものがあり、夏の蒸し暑さを数量的に表現していました。1957年に米国で開発され、59年から米国の天気予報で採用されたそうです。不快指数と言うのは直訳すれば discomfort index で、とっても直接的な表現で分かりやすいんですが、英語ではもう少し客観的な表現で温湿指数 (temperature-humidity index) と呼びます。計算式は以下の通りです。

  • 不快指数 = 0.81 × 温度 + 0.01 × 湿度 × ( 0.99 × 温度 - 14.3) + 46.3

式から明らかなんですが、 の影響は考慮されていません。風があれば不快感はかなり違います。風速1メートルで体感気温は1度下がると言われており、扇風機の中くらいの風なら不快指数は10くらい下がると聞いたことがあります。エアコンがあれば、言うまでもなく、温度も湿度も下げますから、不快指数は劇的に下がります。と言うか、そもそも、不快指数が開発されたのは、暖房や冷房に必要な電力を予測するという目的のためらしいです。でも、当時とはエアコンの普及率なんかも違っていますし、その他の電化製品もいっぱいありますから、最近では電力消費の指標にもならないようです。かなり昔には天気予報で発表していたりしたんですが、今では、気象庁の統計種目には入っていません。ただし、livedoor 天気予報には不快指数コーナーがあったりします。見ている人がどれくらいいるのかは知りません。
米国なんかでは、不快指数が70を超えると不快に感じる人が出始め、75で半数以上が不快感を持ち、80を超すとほぼ全員が不快になる、といわれています。日本人の場合、不快指数が77になると65%の人が、85になると93%の人が暑さによる不快を感じるとの調査もあります。私のようにデブで暑さに弱い人間は、不快指数85でも不快感を持たない7%の人を尊敬してしまいます。なお、大雑把な体感気温との関係は以下の通りです。

不快指数体感
55 未満寒い
55-60肌寒い
60-65何も感じない
65-70快適
70-75暑くない
75-80やや暑い
80-85暑くて汗が出る
85 超暑くてたまらない

上の式で計算すれば、気温20度で湿度50%であれば、不快指数は65となり、ほぼ快適の範囲となります。でも、我が役所のオフィスのエアコンは28度に設定されています。昨年2006年の東京の平均湿度は7月74%、8月69%なんですが、エアコンで湿度を50%まで下げるとしても不快指数は76となり、上の表ではやや暑いに分類されます。地球環境のためには快適の範囲までエアコンをフル稼働するのを慎まねばならないようです。

梅雨らしい雨の降った夏至の日、今は中年以上の人しか馴染みのない不快指数を取り上げて、地球環境を考えるトリビアな日記でした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月21日 (木)

分散化が進む株主総会

今日も朝からいいお天気で気温も上がりました。明日からはお天気が下り坂らしいんですが、今日も梅雨入りしたとは思えない天気でした。

例年、6月最後の木曜日が3月決算の株式会社の株主総会集中日になっていますが、ここ10年ほどで集中率はかなり落ちているようです。今年は来週の6月28日(木)が例年の集中日に当たっていて、東証が上場会社について集計しているんですが、1990年代半ばには95%を超えていた集中率も、今年は50%そこそこまで低下しているようです。下の表とグラフは東証のホームページで公表されているものです。1990年代半ばから最近時点まで大きく低下しているのが分かります。

株主総会集中率推移グラフ

東証上場会社ですから思いっ切りたくさんあるんですが、私の独断で集中日を外している会社を何社かピックアップすると、主要な自動車会社は見事に外していて、日産6月20日にトヨタとホンダも6月22日で今週で、マツダは6月26日だったりします。ただし、外しているのは外しているんですが、三菱重工と川崎重工と石川島播磨重工の重工三社は6月27日で業界の横並びで集中日を外していたりします。もちろん、集中日の株主総会を開催する企業がまだ過半数ですから、日本経団連の会長企業である富士フィルムなんかは集中日の6月28日開催だったりします。
表向きは株主の出席率を上げるため、出来る限り重複を避けたと言われていますが、かつては、総会屋の出席を限定するために集中させた面もあるんですから、逆の見方をすれば、総会屋の影響力が落ちて来ている可能性もあります。それはそれでいいことだという気もします。株主の出席率を上げるために、ホテルで株主総会を開催したり、サラリーマンなんかが出席しやすいように週末に開催する例もあるようです。また、かつてよりも社外取締役の比率が上がって来ていますから、著名人の社外取締役が何社か重複して就任している場合なんか、アチラの会社の株主総会に出席して、コチラの社には出席しないとなれば、いろいろと困る会社もあるでしょうから、株主総会の日付をずらして調整しているケースなんかもあるのかもしれません。

今日の東証の日経平均は6日続騰で、年初来最高値の1万8240円30銭で引けました。日本人の株主だけでなく、外国人株主も増えている中、今週から来週にかけての株主総会では、どのような株主の意志が表明されるんでしょうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月20日 (水)

「構造改革」が抜けた骨太2007は総花的か?

今日も朝からいいお天気で気温も上がりました。東京都心にいる限り、雨が降りそうな気配はありませんでした。

昨日、いわゆる骨太2007経済財政諮問会議の後、臨時閣議で閣議決定されました。今日の朝刊各紙に記事が掲載されていると思います。あんまり評判はよくないようです。我が家が購読している朝日新聞では「メリハリ欠く」とのタイトルで、この7年間の骨太のページ数を一覧表にして、昨年の48ページもかなり突出して多かったが、今年は52ページあって、まさに総花的と評価していたりします。一概にページ数だけで評価は出来ないのは当然ですが、まあ、分かりやすいといえば分かりやすい指標かもしれません。朝日新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

政府は19日の経済財政諮問会議と臨時閣議で、今後の経済財政運営の指針となる「骨太の方針2007」を決めた。正式名を「経済財政運営と構造改革の基本方針」から「経済財政改革の基本方針」に改め、小泉前政権が進めた「構造改革」という文言は消えた。同時に参院選を意識し、国民からの批判が強い年金記録問題への対応や、教育再生、環境問題などにも幅広く言及し、総花的な内容になった。
「骨太」の策定は小泉首相当時の01年以来7回目で、安倍首相のもとでは初めて。「『美しい国』へのシナリオ」という副題もつけた。
首相は同夜、「構造改革」が正式名から消えたことについて、首相官邸で記者団に「よく読めば、いかに改革を加速していくか理解していただける」と語った。

目次については6月5日のエントリーでご紹介しましたので割愛します。また、6月5日のエントリーでは経済財政諮問会議の役割を中心に論じましたので、今夜のエントリーでは骨太2007そのものの役割なんかについて考えてみたいと思います。
まず、総花的であるかどうかはともかく、多くの政策課題が詰め込まれていることは明らかです。逆に言えば、骨太が始まった当初のころは経済がデフレに入り始めたころで、不良債権処理をはじめとする緊急の課題があったために、それに集中する必要があったんですが、言わば、平時の経済状態に戻った今となっては非常時の緊急課題がなくなったと言う方が正しいと思います。もちろん、緊急課題が少なくなったからといって、政策リソースには限りがあるわけですから、何らかの優先順位は必要なんですが、非常時ほどではないことも確かです。総花的と評価されますが、骨太が始まったころの緊急性が薄れた結果であるとも言えます。
もちろん、総花的な批判も当たっている部分もあります。どうしてこんなのが骨太に入っているのか、私には理解できない政策課題も詰め込まれていたりします。さらに、多くのエコノミストは総花的だと考えているような気もします。私の知り合いのエコノミストは海外のメディアに取材されて「総花的」の適当な英訳が思いつかずに先方に任せた、と言っている人もいたりします。これも言葉の問題で、政策課題を網羅したと言えばいい評価なのかもしれませんが、総花的と言う言葉を使えば自然と批判的な響きを持つのかもしれません。
非常時の緊急課題のような絞込みを必要としなくなったことに加えて、骨太が予算編成プロセスの一部に明確に組み込まれてしまったことも、総花的と称される一因ではないかと思われます。政府の政策は国家予算にすべて反映されるわけですから、予算は言うまでもなく網羅的な存在です。骨太が出来るまでは、7月初のシーリング、8月末の概算要求締切り、9-12月の予算査定を経て、12月の下旬に財務省原案の内示、引き続き、政府案の決定と言うスケジュールでコトが進んで来ましたが、この7月のシーリングの前に骨太が割って入ったわけです。ですから、骨太に取り上げられるということは予算の手当てがなされる確率をグッと高めることが政府部内で認識されるようになり、骨太が予算編成の一里塚となったと言えます。骨太のステータスが上がったとも言えますので、決して悪いことではないのかもしれませんが、純粋な骨太の存在価値からすれば少し違って来ているのかもしれません。評価は難しいと思います。

いずれにせよ、私は安倍内閣の経済政策の動きが遅いように感じているんですが、それは政策課題が巨大に存在するからなのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月19日 (火)

相場の方向感はどこに向いているか?

今日は朝からいいお天気で気温も上がりましたが、午後からは少し雲が広がりました。気象庁では梅雨入りを見直すかもしれないとの記事を夕刊で見かけました。

昨日、東証の株式市場で日経平均が久し振りに18,000円台に乗せて、円も123円台まで売られた後、今日の相場は方向感に乏しいようです。相場に最も大きな影響を及ぼす金融政策については、先週末の日銀金融政策決定会合後の福井総裁の記者会見は余裕綽々で、取りあえず、7月の金利引上げはないような口振りながらも、逆に言えば、8月利上げの方向感で固まったように市場には受け止められています。私は7月と8月で何がどう違うのか、やや疑問なんですが、4-6月期の日米のGDP統計を見てから動くというカンジなんでしょうか。ややバックワードルッキングのそしりを免れないような気もしないでもありませんが、指標をたんねんに見るためには、7月よりも8月の利上げの方がいいのかもしれません。
日銀の利上げの方向がかなり明らかになり、さらに、米国の連邦準備制度理事会(FED)も年内は金利据置きが予想され、また、欧州中央銀行(ECB)は次回理事会で利上げを継続すると予想されている中で、相場の方向感は7月の参議院選挙に向いているような気がしてきました。内閣支持率は年金問題で下がりっぱなしですし、与党がどこまで議席を減らすのかを話題にする向きもありますから、国内に限っていえば、年内ぐらいのスパンでの市場の注目点は参議院選挙なのかもしれません。
私は公務員ですから、選挙に関しては完全に受身で国民の選択に従って行政を遂行する立場なんですが、エコノミストを自称しているだけに、市場の動向にも敏感にならざるを得ず、市場が選挙結果に左右される度合いが高いとの意味から、参議院選挙結果にも注目しています。与党が参議院で過半数を割れれば不安定化を嫌気する向きもあるかもしれませんし、為替で円が売られて円安が進む可能性が高まることから、逆の見方もあり得るような気がします。

いずれにせよ、方向感を持った政策論争ではなく、特定官庁の事務ミスのために政策論争が成立しない選挙に市場が左右されるのは、どうも、ピンと来ないような気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月18日 (月)

Windows Vista の感想

今日は朝からが広がり、気温は上がりませんでした。風もあって、かなり涼しげでした。

Windows Vista を買ってから2週間がたち、パソコン本体の設定は2-3日で終えてしまったんですが、週明けの今日になって速度変更した So-net の ADSL の工事が終わり、先週末に送られて来たモデムの設定を今日になって終えました。ですから、今日の日中はインターネットへの接続が出来ず、女房や子供達の評判が悪かったです。ADSL も 3MB から 12MB に速度アップしただけですので、そんなに体感速度は変わりありません。ただし、5MB 以上くらいの大きなファイルをダウンロードする時はかなり違いを実感します。私はブログのエントリーを MT でバックアップしていて、UTF-8 で保存すると 3MB を軽く超えますから、ここでは少し便利になった気がします。でも、一番メリットを受けているのはオンラインゲームをしている子供達だったりします。
Windows Vista に乗り換えて、最も違ったのはデスクトップとセキュリティです。いわゆるエアロもやってみましたが、ウィンドウが小さくみられますから確認には便利です。昔のようにインターネット・エクスプローラーをいっぱい開いている状態であれば、とっても使い勝手がいいのかもしれませんが、Vista ではタブ式になりましたから、イマイチという気もします。また、エアロと同じ趣向なんですが、タスクバーをポイントするだけで縮小画面が見られるのも便利だと思います。
でも、XP と大きく異なるのはセキュリティです。ユーザーアカウントについては、管理者権限を付与するんではなく、一般ユーザーにすることが推奨されていますし、一般ユーザーが特定のプログラムを実行する場合は管理者権限のパスワードを聞かれたりします。一般ユーザーでログインしていても、特定のプログラムを実行する場合は管理者権限を付与することが出来るわけです。Windows 2000 ではログオフすることが必要でしたし、XP ではユーザーを切り替えてプログラムを実行せねばなりませんでしたから、Vista になって一段と進歩したと思います。
その他についてもいろいろとあるんですが、パソコン本体の CPU や RAM なんかのスペックが向上したり、ADSL 回線のスピードがアップしたりの方が OS のバージョンアップよりも快適さには効いているんだろうと思います。見た目のデスクトップとセキュリティを除けば、一世代前の XP でいいスペックのパソコンでも十分ではないかという気がします。我が家のように古くて貧弱なスペックのパソコンでなければ、急いで Vista に買い替える必要はなさそうな気がしないでもありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月17日 (日)

午前中はカブ隊の付添い、午後からは渋谷にお買い物

今日も朝からいいお天気で気温も上がりました。梅雨はどこかに行ってしまったようです。

今日の午前中は、下の子をカブ隊に連れて行きます。いつもの通り、自転車のタンデムで出かけます。ビーバー隊のころは最初から最後までつきっきりで付き添いましたが、カブ隊に上進してからは行き帰りの付添いだけで済みます。今日は財布を忘れてお金を持って行かなかったので、図書館で時間を潰します。家に帰って財布を取って、その上で喫茶店に入るのもバカ気ているような気がしたからです。結局、2時間近く図書館でゴルゴ13を読んで時間を潰します。何冊か本も借ります。ここ何回か、ハリー・ポッターの最新刊の日本語訳は7月に発売されることが多いようなので、毎年6月になるとハリー・ポッターを読みたくなってしまい、家に全巻そろっているにもかかわらず3冊ほど借りました。
午後からは買い物のために渋谷に出かけます。おにいちゃんも出かけるので、いっしょに家を出ます。家を出た時には右翼の街宣車が5-6台連なって、自主憲法制定を訴えていましたが、渋谷に着くと、ハチ公前では自衛隊の国民監視活動なるものを糾弾する街宣車がいたりしました。日本では言論の自由が保障されていることを実感します。
買い物に出たのは、なぜか、昨夜になって、子供達がチェス盤を持ち出してチェスを始めたんですが、よくよく考えると、我が家には将棋盤がないことが判明し、子供達が欲しいと言うので買いに出かけました。なお、よく覚えていないんですが、チェス盤はロンボク島に旅行した際に買い求めたもののように記憶しています。実は、午前中には図書館から小学生向きの将棋の入門書を借りてあって、下の子が熱心に読み始めていました。我が家の子供達の通う小学校には4年生からクラブ活動があり、将棋クラブもあるそうです。将来が楽しみなんですが、将棋を教えるだけの能力が私にはないことが残念です。
適当なおもちゃ売り場で任天堂謹製の将棋盤を買い求めます。ついでなので、オセロも買い求めます。当然ながら、同じような売り場に置いてあったりします。家に帰ると、下の子が熱心に将棋を始めます。実は、その筋では有名な K-Shogi というパソコンゲームのフリーウェアがあります。ダウンロードして、下の子が試してみたんですが、初級の2枚落ちでもすぐに負けるので、大いに限界を感じて、最初から本を読ませて勉強する方がいいと考えました。私も将棋の定石なんかは何も知らないので、こういうことは基礎が大事そうな気がします。

下の写真は、自転車でカブ隊に出かける下の子と午後からお出かけのおにいちゃんです。

カブ隊に出発する下の子  おでかけするおにいちゃん

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月16日 (土)

DSソフト「かきとりくん」に挑戦する

本日の最初のエントリーで書きました通り、今日の午後に原宿のキディランドに行って、ニンテンドーDSのソフトである「正しい漢字かきとりくん」を買って、早速、おにいちゃんがハマったんですが、当然の結果として、親にも試験をやらせたくなるようです。
おにいちゃんのDSを借りて、私が6年生のレベルに挑戦します。結果を先取りして言うと、「ふつう」でした。漢字の最後の止めと撥ねと払いなんかがかなり厳密に合致しないといけないと、おにいちゃんから聞いていましたので、普通に書くよりも丁寧に書いたつもりなんですが、結果は「ふつう」だったりします。もちろん、タッチペンで書きますから、書き順なんかも厳密に採点されますし、へん・つくりのバランスなんかも重視されます。要するに、かなり厳密かつきれいな字を書かないと合格はもらえないようです。私がやった範囲でも、そんなにぞんざいに書いたつもりはないんですが、それでも、読み取ってくれない字がかなりありました。読み取れないのは「?」で出てしまいます。
確かに、私みたいなサラリーマンは、最近では、パソコンのキーボードを使って文字を書くことの方が多いくらいでしょうから、日本人全体として、漢字に対する感性みたいなものが落ちているのかもしれません。
小学生の漢字書き取りに挑戦して、改めて読み書き算盤の基礎教育の大切さを実感しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

久し振りに原宿のキディランドに遊びに行く

今日も朝からいいお天気で気温も上がりました。ホントに梅雨入りしたのか、疑わしいようなお天気が続きます。

今日の午後は久し振りに原宿のキディランドに遊びに行きました。キディランドに遊びに行くことが本来の目的ではなく、私が夏物のTシャツなんかを原宿に買いに行こうとしていたのに子供達を誘ったら、割と素直について来たわけです。
我が家からは原宿は徒歩圏内ですから歩いて行きます。下の子は活発な性格で、自転車で行こうと言い出しますが、土日の週末は人出が多いので、自転車はかえって不便なこともありますので、おにいちゃんと3人で歩いて行きます。まず、キディランド地下に下ります。地下にアーケード・ゲーム機のコーナーもありますが、ニンテンドーDSのソフトも売っていたりします。子供達が「正しい漢字かきとりくん」に興味を示します。ここは勉強にニンテンドーDSライトを使う画期的なチャンスと考えて、少々無理をして買い与えたりします。
DSソフトを買った後は、本来目的のアーケード・ゲーム機に行きます。おにいちゃんはムシキング、下の子はたまごっちカップのカードを持って来ましたので、適当に100円玉を何枚か与えてゲームをさせます。私はこの間に買い物に行きます。場所が原宿ですから、探せば300円くらいのTシャツもあったりします。ユニクロもあるんですが、ユニクロの1,500円のTシャツなんて高級品に見えてしまいます。ということで、適当に夏物のシャツを買い込みます。
買い物を終えてキディランドに戻ると、ちょうど子供達が遊び終えるところでした。下の子の最後のたまごっちカップを見届けて、キディランド5階のガンプラのコーナーに上ります。アッガイがたくさん並んでいたのが印象的でした。新発売なのかもしれません。夏休みになれば、また、ビックカメラにでも行ってガンプラを買い与えたいと思います。
帰り道de表参道ヒルズの並びにあるマクドナルドでアイスを食べて休憩します。場所取りオバサンが幅を利かせているので、お店の人に頼んで席を確保します。痩せているおにいちゃんはいいんですが、私と下の子はアイスでメタボが進むのを心配したりします。家に帰り着くと、おにいちゃんが熱心にかきとりくんを始めて、やり始めると止まらないと言い出す始末でしたので、さかのぼって考えると、半年ほど前にニンテンドーDSライトを買った甲斐があったというものです。

下の写真は、キディランドからの帰り道で表参道ヒルズ前で撮った写真と、下の段は、かきとりくんをやるおにいちゃんとたまごっちカップのカードを持つ下の子です。

表参道ヒルズ

かきとりくん  たまごっちカップ

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月15日 (金)

再び消費者金融における上限金利規制について考える

昨日、梅雨入りしたと見られるにもかかわらず、今日は朝から割合といいお天気で陽射しもあり、気温も上がりました。かなり蒸し暑かったです。

ほぼ1年前の昨年の七夕の日の2006年7月7日付けのエントリーで、「グレーゾーン金利をどう考えるべきか?」と題して、私は消費者金融の上限金利規制について、貸出し金利を制限しようと、自由な市場原理に任せようと、アカロフ的な情報の非対称性は解消されないと結論しましたが、今日の日経新聞の経済教室で大阪大学の筒井教授が最近出したワーキングペーパーの分析結果を引用しつつ、アンケート結果に基づく行動経済学的な議論を展開しています。
まず、論文へのリンクは以下の通りです。ご興味のある方はダウンロード出来ます

もともと、消費者金融の上限金利規制については、昨年後半に経済週刊誌である『東洋経済』誌上において、大阪大学の大竹教授と慶應義塾大学の池尾教授の間で何回か論争がありました。大竹教授は上限金利規制を疑問視し、逆に、池尾教授は擁護する立場だったと記憶しています。どうでもいいことなんですが、お二人とも我が京都大学経済学部の同窓ですし、私も前から興味を持っていた分野なので、不十分な理解ながらもこの論争を拝読していた次第です。
もちろん、私は私なりのアプローチから、昨年の七夕のエントリーでは、アカロフ的な情報の非対称性と言うより、借り手の消費者の方にすら返済可能性に関する情報が欠落している可能性を指摘しましたが、上に引用した論文では、行動経済学的な観点から、借り手の双曲割引に基づく時間非整合性と衝動性に基づく非合理的な欲求行動に加えて、情報の非対称性をモデル化して分析しています。なお、簡単に用語を解説しておくと、双曲割引とは時間割引率が将来に渡って逓減して行くことで、自分の返済能力を過度に楽観的に考える恐れがありますから、時間に対して非整合的な行動になる可能性が高くなります。衝動性に基づく非合理的な欲求行動はそのままなんですが、要するに欲しくてたまらなくなって将来の返済可能性を軽視する傾向があることです。
それから、消費者金融に関しては自殺者も出るほどの取立ての厳しさも問題視されていましたが、この厳しさを過小評価していたり、「自分は取り立てにあわない」と自信過剰な場合は借入額が大きくなるバイアスもあり得ます。取立てにおける厳しさなんかは、基本的には消費者金融業者の悪質性によるわけで、業者の側の問題なんだろうと私なんかは考えるんですが、借りる側の認識の甘さも一因となる可能性も指摘されています。
時間割引率に対する双曲割引や取立てに対する自信過剰の場合は何らかの貸出規制を取ることが経済学的には合理性があると考えられるんですが、個人の平等の問題に触れかねませんから、現実には難しいことか考えられます。しかし、いずれにせよ、借り手の返済能力に関する情報が不完全な市場では、上限金利規制は借り手が過大に借りてしまう問題に対しては有効ではない可能性が高いと考えられます。私の直感によっても、経済学的なそれなりに精緻な理論構成によっても、同じ結論に達するわけですから、これは明らかだろうと思います。
ただし、考慮すべき消費者金融の問題は3点あって、第1に、借り入れる段階で借り手が過剰に借りる、あるいは、貸し手が過剰に貸す、つまり過剰与信の問題、第2に、返済する段階で借り手が返済困難になる問題、これは多重債務の問題と言い換えても同じです、第3に、異常に厳しい取立ての問題、の3点について問題を切り分ける必要もあります。一見したところ、第3の取立ての問題は金利水準とは関係が薄いように見受けられます。もっとも、無関係ではなく、金利水準が高い方が貸倒れの機会費用が高いですから、取立ても厳しくなる可能性が高まります。第1の問題は今日のエントリーで少し詳しく取り上げたように、金利水準を引き下げても解決できるとは限りません。しかし、第2の問題は金利水準とは債務が膨らむスピードであって、このスピードが違えば多重債務者になる確率も異なりますから、金利が低いほど問題が深刻化しない可能性が高いと思います。

結局、昨年七夕のエントリーの結論と同じなんですが、初期段階で借り手が過剰に借り入れたり、貸し手が過剰に貸し付けたりする過剰与信の問題は、借り手の返済能力に関する情報が不足している以上、金利水準からは独立の事象である、あるいは、金利水準の変更により解決できるわけではない、という気がしますが、債務が膨らんでいくスピードを落としたり、取立ての機会費用の観点からは金利を引き下げることに十分な合理性があるように思います。ハッキリいえば、今日の日経新聞の経済教室の論点は過剰与信のみを取り上げた、やや視野の狭い議論だという気がしないでもありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月14日 (木)

公的年金の政治経済学

今日は朝からが広がり、夕方から雨が降り出しました。気温は上がりませんでしたが、湿度が高くて蒸し暑かったです。今日、近畿から関東甲信まで梅雨入りしたと見られるそうです。

ここ1-2週間ほど年金や社会保険庁の問題が話題にならない日はありません。少し前のエントリーでも書いたように、現在の問題は社会保険庁の事務処理がズサンだったことに起因しているんではないかと思いますから、エコノミストとしては特段の意見を持たないんですが、いろいろと年金について勉強すると、現在の日本の年金制度については経済学的には望ましい制度かどうか、疑わしい部分も見えてきます。純粋に経済学的な観点よりも政治経済学的な妥協の産物の制度だという気がしないでもありません。
まず、エコノミストの間では現在の賦課方式よりも積立方式の年金の方が資本蓄積には望ましいとされています。フェルドスタインの論文 (M. Feldstein, "Social Security, Induced Retirement, and Aggregate Capital Accumulation," Journal of Political Economy 82(5), 1974, pp.303-26) で証明されているんですから、もう30年以上も前の話です。さらに、積立方式であれば民営化も可能です。積立方式は運用とインフレの観点からリスクがあるとされ、さらに、世代間の所得移転が出来ませんから、賦課方式に移行したということになっていますが、政府が好ましい世代間の所得移転が出来るというアプリオリな理由は見出せません。それ以外に賦課方式が望ましいとする理由はありません。これは根本的な疑問です。
しかしながら、賦課方式が採用されているのは一種の民主主義のバイアスだと私は考えています。すなわち、代議制民主主義である以上は選挙における投票が国民の意志をもっとも明らかに示すことになるんですが、選挙権を有していない若年層は意志を反映させることが出来ません。まだ生まれていない将来世代についてはなおさらです。加えて、一般に高齢者ほど投票率が高く、結果として、現行の年金は圧倒的に年長者ほど有利な所得移転制度になってしまっている気がします。社会保険庁のズサンな事務処理は言語道断ですが、年金制度の所得移転機能を抜本的に見直すべき時期に来ているのかもしれません。年金の支払い確認に長蛇の列を作っている高齢者を冷ややかな目で見ている大学生なんかがいるような気がしないでもありません。
ですから、昔からある妥協案として、ナショナル・ミニマムの観点から、いわゆる1階部分の基礎年金は賦課方式または税方式により世代間の所得移転を実施するとしても、報酬比例の2階部分は積立方式に移行して民営化するというのが、エコノミストの間で一定のコンセンサスを得ているような気がします。しかし、現在の日本の制度を基本に考えると、2階部分まで公的年金でカバーするというのは、決して社会保険庁の天下り先確保のためだけではなく、国家の強制徴収力を背景として、かなり国民にもおトクになっている面を見逃すわけにはいきません。すなわち、現在の日本の公的年金制度では厚生年金の2階部分は労使の折半負担となっていますから、これを民営化したり、自由化したりする場合、企業側が企業負担の部分を賃金に上乗せして支給してくれるかどうかが、はなはだ怪しいと私は考えています。ここで国家の強制徴収力を利用して、企業から半分の負担を得られるのであれば、民間保険会社の年金保険よりもずいぶんとおトクになると言えます。
さらに、より専門的に見れば、逆選択の問題もあります。公的年金の大きな特徴は終身年金だということです。民間の年金保険では5年とか10年とかの期間が決まっているものが多く、終身年金は余り例を見ないと思います。どうしてかというと、逆選択の問題が生ずる恐れが大きいからです。すなわち、自由加入だと余命の長そうな人ばかりが加入して、その分だけ保険料が割高になってしまう恐れがあります。国家の強制力に基づく全員加入の皆年金を構築すれば逆選択の問題は防止できます。どうでもいいんですが、この文脈では、世代間の所得移転を実施する主体としての政府だけではなく、司法も含めた強制力を有する国家という概念を援用しています。
いずれにせよ、強制力を有する国家が何らかの国民の価値判断に基づいて国民皆年金を実施し保険料を徴収するのは、一定の理由があることだと私は考えています。少なくとも、社会保険庁の存在を無条件に否定して、年金の民営化が唯一の解決策だとは思いません。まあ、不二家に廃業しろと言った思慮の足りない人もいるくらいですから、事務処理の圧倒的なズサンさを考慮すれば、テレビのワイドショーなんかで社会保険庁のことをヒステリックに非難するのは理解できないでもないですが、冷静に考えれば、同じワイドショーで銀行や保険会社なんかの民間金融機関の不祥事を取り上げたこともあるんではないでしょうか。私の直感では、民営化した方が年金制度はそれ自体としては効率化する可能性が高いと思いますが、国家の強制力がないわけですから、企業負担部分を強制徴収したり、逆選択を回避して全員から保険料を徴収したりするのが不可能になる分、現在のようなおトクな制度にはならない可能性が十分あると考えられます。2階部分の年金の民営化を検討する場合、社会保険庁のズサンな事務手続きでロスする部分と、国家の強制力により徴収することにより負担と給付の比率が国民に有利になる部分と、全体としてどちらが国民におトクになるかを比較考量する必要がありそうに思います。私の直感的な結論はいうまでもなく、社会保険庁のロスなしに国家の強制力をフルに発揮する方式だと思います。

今夜のエントリーでは、世間の社会保険庁バッシングの風潮に棹差して、ちょっとひねくれた見方をしてみました。感情的なものも含めて、反論も多いだろうと思いますが、国家の強制力を考慮すれば、私のような考え方もある意味では合理性があるんではないかと思います。しかし、結局のところ、社会保険庁のロスをミニマイズすることを重視すれば、世間一般の結論と同じだという気がしないでもありません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月13日 (水)

米国のマイナスの貯蓄率は維持可能か?

今日も朝からいいお天気でした。昨日と同じように、気温も上がりました。昨日今日のお天気からは梅雨入りが近いような気配は感じられませんでしたが、明日からは下り坂らしいです。

米国経済シリーズの第3回目です。昨夜は米国経済の供給サイドの構造改革が必要になる可能性を指摘しましたが、今夜は需要サイドを考えてみたいと思います。というのは、2005年年央から米国の貯蓄率がマイナスを続けているからです。家計にたとえれば、収入以上に支出して、貯蓄を減らしているか、借金を続けている状態です。日本でも米国でも政府はそのような状態にあり、国内外から借金しまくって国債を発行しているのはめずらしくないんですが、国全体として、家計や企業も含めて消費が所得を上回っている状態が継続しているのは歴史上でもめずらしいと思います。このため、過剰消費を指摘する向きも多く、逆に、今後の個人消費の失速を見通しているエコノミストもいます。
そもそもエコノミストの常識を超えて、あり得ない出来事のように見受けられますので、現在のマイナスの貯蓄率の計算方法を見直すエコノミストもいたりします。商務省では "Survey of Current Business" の今年2007年2月号において "Alternative Measures of Personal Saving" と題して、経済分析局のエコノミストが論文を発表し、キャピタルゲインを所得に算入したり、あるいは、耐久消費財を投資と扱えば貯蓄率はプラスになるとか、また、NY連銀では "Current Issues in Economics and Finance" の5月号で "How Worrisome Is a Negative Saving Rate?" と題して、リサーチ担当の副総裁の論文を発表し、企業の内部留保を考慮すれば貯蓄率はプラスであるとか、いろいろと計算方法を見直したりしています。取りあえず、ご興味ある向きのために、以下の通り、商務省とNY連銀の論文にリンクを張っておきます。単純な再計算ですから、微分方程式なんかは出て来ませんが、当然ながら、英語ですのでご注意下さい。

でも、上のどちらの論文を拝見しても、1980-85年以降の貯蓄率のグラフが各種掲載されているんですが、ここ20年余りで大きく右肩下がりが続くグラフになっており、少々、どんな計算方法を取っても、早晩、貯蓄率はマイナスに突っ込むんではないかと予想するのが自然そうな気がします。要するに、少々計算方法を変更したところで、米国経済が長年に渡って過剰消費の傾向を強めていることについては変わりないように見受けられます。
さらに、最近、知り合いの米国経済に強いエコノミストから聞いたんですが、日米の制度的な違いもあり得ます。それは医療費です。日本では医療費は本人負担が3割で、残りは政府支出に計上されますが、米国では日本ほどは公的な健康保険制度は整備されておらず、ベビーブーマーの高齢化に伴って医療費負担が増加するので、よりいっそう消費が過剰になるように見える、と言うことらしいです。しかし、これは別の私の知り合いのエコノミストが昨年発表した「貯蓄率ゼロ経済」と同じインプリケーションを持っているわけで、高齢化に従って貯蓄率が下がると何が起こるのかはしっかりと考えておく必要があります。
ですから、貯蓄率について考える場合、将来への備えの面がありますので、所得だけでなく資産との関係も見ておく必要があります。実は、NY連銀の論文によれば、ここ数年の株高の影響で米国の家計は資産を増加させています。具体的な統計を上げると、2006年末の個人純資産の可処分所得比は5.7倍あり、ITバブル崩壊直後の2002年9月の4.7倍から増加しています。ですから、将来に備えた資産蓄積の状況から見ると、将来の消費が現在の過剰消費の反動で大きく落ち込むことはない、との見方をしているようです。私はこの見方には少し疑問を持っていたりします。貯蓄率がマイナスなのに資産形成が進んでいるのは明らかに矛盾しているからです。NY連銀の論文では、この貯蓄率と資産形成の関係が weak connection と表現されていたりします。

しかし、いずれにせよ、世界中でいずこも同じ高齢化に起因する必然的かつ傾向的な貯蓄率の低下である側面もあり、短期的な過剰消費の反動を警戒するだけではなく、中長期的に貯蓄率が低下すれば何が起こるのか、米国経済の現状を他山の石として、日本経済に重ね合わせて、しっかり考えるべきであると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月12日 (火)

米国の雇用統計とGDPの乖離は何を意味するのか?

もうひとつの今夜のエントリーでは昨夜に続いて米国経済を取り上げたいと思います。実は、今年に入ってから、1-3月期の成長率は1次速報の1.3%から、2次速報では0.6%にさらに低下し、ハードランディングのシナリオに近い指標なんですが、5月の非農業雇用は15.7万人増える結果となり、決して悲観すべき指標ではなく、矛盾しているように見えます。要するに、GDP 統計では米国景気がかなり悪化しているように見えるにもかかわらず、FED やマーケットが注目している雇用統計ではそうでもなく、この2つの統計が乖離しているように見受けられます。この要因を今夜は考えます。
単純に考えると原因は2つあり得ます。GDP 統計が間違っているか、雇用統計が間違っているか、のどちらかです。第1に、GDP 統計が間違っている可能性があります。昨年末から今年の年初にかけて、私が何人かのエコノミストと米国経済の見通しについて情報交換したところ、四半期の瞬間風速で成長率が2%を下回ればハードランディングに近くなり、不況の色が濃くなるとの印象を持っていたんですが、2%を下回るどころか、1-3月期にはアッサリと0.6%を記録したにもかかわらず、NY市場のダウ平均は史上最高値を更新したりして、米国経済の不況色は出ていません。GDP 統計が景気の実感から外れている可能性は排除できません。しかし、多くのエコノミストはこの説は支持していません。雇用統計の他に検証できないからです。
第2の説は雇用統計が間違っているというものです。これはいくつかの他の指標からも検証されています。私なんかも不思議に思っているんですが、特に、建設労働者数が水増しされている恐れがあります。すなわち、住宅価格が低下して住宅投資が大きなマイナスを記録していて、建設の新規着工戸数は2006年年初をピークに最近時点では20%ほど減少しているにもかかわらず、建設労働者数は2006年から2007年を通して、ほぼ横ばいを続けています。また、建設労働者には中南米諸国からの移民や季節労働者なんかが一定の割合で含まれていることから、中南米への民間資金の仕送りを見ると、ここ1-2年で大きな落込みを示しており、雇用統計との乖離が確認される、と知り合いのエコノミストのレポートにありました。これなんかは傍証ではありますが、うがったものの見方かもしれません。いずれにせよ、建設業労働者数が実体よりも大きく算出されている恐れが指摘されています。
単純でなく考えると、第3の説が浮かび上がって来ます。それが昨年あたりから話題になっている米国の潜在成長率の低下です。一般的なエコノミストの間では、米国の潜在成長率は3%をやや上回るレベルが想定されています。潜在成長率は単純に言えば、資本ストックの成長率と労働の成長率と生産性の伸び率を合計したものなんですが、米国ではこのうちの労働の伸び率に陰りが見られるんではないかと言われています。女性の労働力化率が頭打ちになったり、移民労働者の増加率が鈍ったりしています。さらに重大なことに、生産性の伸びが低下している可能性があります。通常、生産性は景気回復の初期に伸び率を高めて、景気拡大がピークを超えたころから低下を始めます。米国経済は循環的にこの段階に達した可能性が指摘されています。前の FED 議長だったグリーンスパン氏が later stage of the cycle と呼んでいる段階です。さらに、生産性に起因する潜在成長率の低下はフィリップス曲線を上方にシフトさせますから、インフレ抑制のためのコストが高まります。すなわち、より高い失業率やより低い成長率のコストを払わないとインフレが抑制できなくなってしまいます。

私は GDP 統計と雇用統計の乖離は上に述べた第2の要因と第3の要因のいずれかから生じている可能性が高いと考えています。もしも、第3の要因が大きいのであれば、供給サイドにおける何らかの構造改革が必要となる可能性があります。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

今朝の朝刊の報道から2題

今日は朝からいいお天気でした。朝から陽射しがありましたので、気温も昨日よりグンと上がりました。

昨夜に続いて米国経済に関するエントリーを書いているんですが、少し休憩して、今朝の朝日新聞の朝刊から目についた話題を2つ取り上げます。まず、ハリー・ポッターの翻訳者の脱税について、朝日新聞のサイトから最初のパラだけを引用すると以下の通りです。

東京国税局から35億円超の申告漏れを指摘された人気小説「ハリー・ポッター」の翻訳者松岡佑子さん(63)が、居住国の認定について日本とスイスとの相互協議を申し立てていた問題で、両国が松岡さんの実質的な居住国は日本だとする結論を出していたことが分かった。松岡さんはスイスの居住者だとして日本で申告していなかったが、同国税局は実際には生活の本拠が日本にあるとして、04年分までの3年間で35億円を超える申告漏れを指摘していた。

子供達にを売るビジネスの方が脱税とは、ハリー・ポッターも日本では少々評判を落とすかもしれません。消費者金融の武富士創業者の相続税を香港在住で譲渡税として脱税しようとしたような事件もあったように記憶していますが、手口は似たようなもんなんでしょうか。そこまでして節税に走りたいほど、日本は税金が高いのは事実なんでしょうが、海外在住を使った節税が出来る人と出来ない人がいるのも事実だという気がします。翻訳者がどういうモラルの持ち主かはハリー・ポッターの売行きに関係なさそうなので、大きなモラルハザードが生じたといったところでしょうか。翻訳が主たる収入源で、講演など人的な評判が影響される収入のシェアが低いんであれば、モラルハザードは大きくなる可能性があります。

続いて、今年の夏はラ・ニーニャ現象により猛暑の予想とのことで、同じく朝日新聞のサイトから最初のパラだけを引用すると以下の通りです。

気象庁は11日、異常気象をもたらす「ラニーニャ現象」が発生し、秋まで続くとみられると発表した。太平洋高気圧の勢力が強まり、今年の夏は猛暑になる可能性が高いという。

まったくの専門外ですし、天気予報は外れる場合もありますので、何とも言えません。しかし、エコノミストとして、適度に暑い夏は経済に好ましい刺激を与える気がするんですが、個人的にはデブの体型なので、適度に涼しい方が過ごしやすかったりします。ジャカルタは電力不足が深刻だったので、バッテリを積んだノートパソコンでしたが、日本は暑くても突然停電する可能性がとっても低いのでデスクトップ・パソコンを買ったりしました。
今年のはどうなんでしょうか?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月11日 (月)

長期金利の上昇は何を意味するのか?

今日は昨夜からのが朝のうちに止んだ後、一瞬だけ太陽が出ましたが、昼前にはが広がりました。でも、午後にはいいお天気になったりしました。気温は太陽が出た午後まで上がらなかったんですが、湿度は高かったような気がします。

先週は週末に書き貯めておいたエントリーをいくつか引っ張り出して来たりして、態度にマジメさが見られなかったので、今週は少し経済についてしっかり論じようと思います。まず、最近考えてきた米国経済について、日本では見落としがちなトピックを取り上げようと思います。
といいつつ、いきなり米国ではなく日本経済なんですが、今朝早くに1-3月期GDPの2次速報が発表されました。設備投資が1次速報の前期比-0.9%から+0.3%に上方修正され、GDPでも前期比年率で1次速報の2.4%から3.3%成長に修正されました。法人企業統計季報の結果を受けた改定で、市場予想では3.1%程度だったんですが、ほぼこれにジャストミートしサプライズはありませんでしたので、マーケットを動かす要因とはなりませんでした。
先週後半からマーケットを動かしているのは債券です。米国を震源地として債券市場がミニ・パニックを起こして、長期金利が急上昇しました。私は公務員ですから金融市場には参加していないんですが、先週後半の債券市場では狼狽売りに近いパニック状態があったと聞きました。米国の10年もの国債が5%を超え、日本でも2%をうかがう動きになっています。これに伴って、日本では定期預金や住宅ローンの金利を引き上げる銀行もあるかもしれません。しかし、他方で、債券価格の下落と金利の上昇に伴って、大きく株式市場も下げています。NY株式市場は最高値を記録してから軽い調整局面に入っているようですし、世界市場に比べて冴えなかった東証では金曜日は274円下げて、アッサリと18,000円を割り込みました。今日は少し反発しているようですが、18,000円の水準には遠く及びません。
どうして米国の長期金利が急上昇したかと言うと、基本的には、1-3月期の経済成長率が大きく低下したにもかかわらず、米国経済が年後半に再加速するとの見通しに基づくものだと私は観察しています。経済指標を検証すると、1-3月期のGDP統計は冴えなかったんですが、雇用統計なんかは雇用の増加と賃金の高止まりを示していますし、原油は上がっていないのにガソリン価格は昨年のピークを超えて上昇していますからインフレに対する警戒感が引き続き強くなっているなど、米国の中央銀行である FED が早期の金利引下げ局面に入ることを難しくしているように見受けられます。 FED のバーナンキ議長はサブプライム・ローンの問題については強気な見方を示していたりしますし、経済指標と併せて金利引下げが遠のく印象があります。米国市場で債券安になっているので、日本市場でも債券が連れ安になり、結果として金利が上昇しています。債券の投売り状態に近くなり、ミニ・パニックを起こしたと考えられています。米国では FED の金利引下げが遠のいたんですが、日本では日銀の金利引上げの条件が調いつつあるような気がします。
言うまでもないことかもしれませんが、今回の金利上昇はマーケットの需給要因によるものではないように見受けられます。と言うのは、米国に限らず、最悪の金利上昇は財政破綻によるものだからです。財政が破綻して国債発行に歯止めがかからなくなり、市場に国債があふれかえって需給が悪化した結果、国債価格が暴落したというわけではないようです。ですから、逆の面から見れば、流動性の不足によるものでもありません。国際的な流動性が不足すれば、まず、エマージング市場が崩壊します。ホントに流動性不足が生じれば、上海市場なんかがもっとも危ない、なんて言う人もいたりします。でも、今回はそうなっていません。ですから、実現のタイミングは別にして、先週の米国長期金利の上昇は市場のイベントではなく、マクロ経済のイベントだと私は考えています。
マクロ経済のイベントだとすれば、期待成長率の上昇か期待インフレ率の上昇のどちらかです。この2つの要因はコインの表裏であって、現時点ではどちらとも言えません。実質金利が期待成長率に収斂するのだとすれば、フィッシャー方程式の2つの構成要因と同じになるわけですから、この2要因を区別する意味はあると思うんですが、現時点では確たることは言えそうもありません。ただし、期待成長率のコインの裏側には期待インフレ率があるんですが、その逆は成り立ちませんし、加えて、直感的には株式市場が下げているんですから、期待インフレ率上昇の要因が大きいんではないかという気がしないでもありません。でも、多くのエコノミストのコンセンサスと同じく、米国経済は年後半から再加速する可能性が高いと私も考えています。

いずれにせよ、米国の長期金利が上昇したのは、マクロ経済のイベントを反映した市場の自然な動きと私は考えています。決して、市場のイベントがマクロ経済を悪化させるような形で、経済や市場の先行きを悲観する材料ではないと思います。日本経済についても同様で、今年初めから私が主張して来たように、1-2月の株価上昇はピッチが早過ぎるので、年央までもたついた後、夏休みくらいから株価が本格的に上昇するんではないかと予想しています。今年1月24日付けの「日経平均が17500円に乗せる」と題したエントリーから、私の相場に対するスタンスはそんなに変化していません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月10日 (日)

Vista パソコンの設定を続ける

今日は朝からが降り出しました。昼過ぎには止みましたが、時折、も鳴っていました。気温は上がらなかったんですが、湿度が高くて出歩くと汗ばみました。来週前半はいいお天気に戻るようです。

今日も朝から Vista パソコンの設定を続けています。まず、忘れていた単語登録を復活させます。我が家ではテキストファイルで単語登録をしていますので、固有名詞なんかの登録を済ませます。それから、ファイルの共有については、単にフォルダを共有するだけでなく、パブリック・フォルダの共有が必要だったようです。さらに、念のため、ファイアーウォールの設定で、192.168.0.0から何番か連番でIP番号を信頼ゾーンに設定しておきました。ポストペットの V3 のインストールも終えて、V2 の設定を引き継ごうとしたんですが、お友達帳はうまく開けなくなりました。理由はよく分かりません。メールクライアントに続いて、画像整理のアルバムには我が家は蔵衛門を使っていますので、これもインストールします。蔵衛門のメンドウなところは画像の保存フォルダの設定です。我が家のように勝手な場所に保存してある画像をアルバムに指定するには、少しコツが要ります。
今日のランチは私が近くのマクドナルドにハンバーガーを買いに行きました。雨が降っていたので傘をさして歩いてマクドナルドに行きます。ジャカルタにいたころは運転手さんに自動車を出してもらって、近くのマクドナルドのドライブスルーまで行っていたんですが、やや落ちぶれたものだとは思わないようにしつつ、東京の生活ではこれが平均的水準と自分自身に言い聞かせて出かけます。
午後からはプリンタをインストールします。一応、 Vista には我が家のプリンタのドライバが入っているので、それで動くことは動くんですが、メーカさんのサイトに追加ドライバがありましたので、これも併せてインストールします。プリンタの共有を設定し終えた後、2台のコンピュータの各ユーザ・アカウントにもネットワーク・プリンタとしてインストールします。これで、2台のパソコンのすべてのアカウントから印刷が出来るようになりました。
私はいくつかメモリスティックを使っているので、別々のドライブ文字を割り当てます。これをしないと、すべてのメモリスティックが F ドライブと認識されてしまいますので、困る場合があります。ついでに、CD/DVDドライブ以外はオートランしないように、ドライブごとに設定します。普通のユーザはこんなことはしないんだろうと思いつつ、それでも、今までの習慣もあって設定します。そして、一応、本日の仕上げに個人設定を変更します。壁紙、マウス・ポインタ、起動と終了のサウンド、スクリーンセーバーなんかを子供達の好みも勘案して設定します。実はまだまだ残っているんですが、かなり疲れたので今日はここまでで終わります。
来週中くらいには Windows Vista の使い勝手などについて感想を取りまとめたいと思います。

下の写真はエントリーとは何の関係もなく、どうぶつの森で遊ぶ子供達です。

どうぶつの森で遊ぶ子供達

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 9日 (土)

Windows Vista がやって来た

今日は朝からが広がり、時折雨が降りました。でも、来週にはいいお天気に戻り、梅雨入りはもう少し先のようです。

いよいよ今日の午前中に我が家に Windows Vista を搭載したパソコンが我が家にやって来ました。やっぱり新しいです。17インチのモニターは役所で使っているのと同じなんですが、我が家では今まで15インチだったものですから、かなり大きく感じられます。液晶もきれいで、かなりのハイスペックを要求するゲーマーの子供達の評判も上々です。それに、標準フォントが変更されたので、かなり見た目の印象が今までと違っています。
朝のうちに届いたんですが、まず、ハードウェア的なケーブル類の接続を済ませて、次に、ソフトウェア的なセットアップを進めます。 Windows の初期設定をした後、メーカー独自のセットアップとアップデートのプログラムを実行します。マニュアルを準備し、インターネット接続を終え、Windows Update とセキュリティソフトのインストールとアップデートをします。私は10年前からセキュリティ関係はシマンテックの Norton を信頼していますので、今回も Norton 360 を買ったんですが、取りあえず、90日間有効のセキュリティ・ソフトがプレインストールしてあるので、期限までそれを使おうと考えています。
家族全員で子供用と親用の2台のパソコンを使う我が家のことですから、ユーザ・アカウントも整理します。2台ともに私のアカウントをアドミニストレータで開いたあと、子供用のパソコンに子供達の名前のアカウントを設け、親用のパソコンに女房のアカウントを設けます。私のだけが2台に重複しているわけです。以前は全員アドミニストレータにしていたんですが、Vista になってから標準ユーザのアカウントを推奨しているようで、私は素直に女房や子供達のアカウントは標準ユーザにしました。
もともと、メーカ製のオールインワンのノートパソコンに近いデスクトップで、かなりのソフトがプレインストールしてありますし、私もがんばって、夕方までにはインターネット接続やテキストエディタのインストールまでは終えたんですが、一太郎のビューアやポストペットのメールクライアントなんかは明日になりました。それから、どうしても2台のパソコン間のネットワークの設定がうまくいきません。おそらくファイアーウォールの設定だと思うんですが、Windows 2000 や XP のころとはかなり勝手が違います。でも、ソフトウェア的な問題ですから、シロートの私でも何とかなるんではないかと思います。
それから、プリンタは今までシリアル接続だったんですが、今度の Vista パソコンは USB しかありませんので、明日にでもプリンタのためにケーブルを買おうと考えています。それから、ややうっかりしていたんですが、今どきのパソコンは DVD はあってもフロッピー・ドライブがありません。外付けで一つ買うか、あるいはメモリスティックで代用してしまうか、もう少し考えたいと思います。明日もお天気はさえないようですから、主として家にいて、もう少し作業を続けます。この週末は重労働です。
下の写真はクロノスで遊ぶおにいちゃんと、見守る下の子です。

Vistaでクロノス

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 8日 (金)

サラリーマンの小遣い調査

今日も朝からいいお天気でした。そろそろ平年であれば関東地方も梅雨入りするくらいのタイミングだと思うんですが、梅雨が近づいているようには感じられないお天気でした。

今夜は週末前ですし、軽い経済ネタを取り上げたいと思います。というのは、昨日、 GE Money がサラリーマンの小遣い調査を発表しました。この調査によると、サラリーマンの平均小遣いは4万8,800円、昨年比3,300円のアップとなるそうです。調査は4月末の2日間で、インターネットにより全国500人のサラリーマンを対象にしているそうです。まずは、 GE Money のサイトから総括的な表とグラフを引用すると以下の通りです。

全体平均  48,800円(100円台以下は四捨五入)
●年代別
   20代=56,100円
   30代=45,500円
   40代=42,100円
   50代以上=51,300円
●未既婚別
   未婚=62,000円
   既婚=37,000円
●子どもの有無
   あり=36,900円
   なし=59,300円
●奥さんの仕事
   専業主婦=36,800円
   共働き=36,800円
●住居地
   関東4県=59,300円
   その他=40,000円

サラリーマンの小遣い調査

GE Money のサイトとともに、日経プレスリリースの pfd 資料からこのサラリーマン小遣い調査を私なりにひも解くと以下の通りです。
まず、ここ2-3年のグラフの上向き具合をどのように評価するかなんですが、よく言えば、着実に上向いている、とも言えますし、否定的に考えれば、力強さに欠ける、とも言えます。もちろん、バブル末期から崩壊初期の70,000円台には遠く及びませんが、デフレのピークだった時期の40,000円割れよりは増加しています。もっとも、バブルなんて20年近くも昔のことですから、今の30歳代のサラリーマンは体験していないんだろうと思います。
年代別の特徴を拾うと、就職の氷河期を経験している20歳代には堅実性が見られるようです。例えば、調査項目として、「小遣い額がになったら何に使いますか」という質問があるんですが、トップ回答の「貯蓄・投資」が全体では41.4%のところ、20代サラリーマンでは52.0%と全体よりも10ポイントも多くなっていたりします。また、今回の結果で唯一小遣いが減少した年代である30歳代は「飲み代」も昨年の5,650円が今年は4,020円に減少し、「外食回数」でも1カ月の外食平均が昨年の4.3回から今年は3.1回と大きく減っています。聞くところによれば、住宅ローン金利や地価の上昇傾向を背景に団塊ジュニア世代が昨年あたりから積極的にマンションを購入している動きが見られるとのことで、住宅ローンを抱える30歳代の苦しい懐事情がうかがえます。逆に、団塊の世代を含む50歳代は元気そのもので、先ほどの「小遣い額が倍になったら何に使いますか」という質問に対し、「趣味を充実させる」と回答した人が45.6%と全体の37.8%を大きく上回っていたりします。
地域的な特徴は私の出身の関西圏で見られたりします。すなわち、この調査では「人生で一番大切なものは何か」という質問があって、全国平均では1位「家族」(62%)に次いで、2位に「健康」(61%)、3位は「お金」(47.8%)が順当に位置しているんですが、「お金」については関西圏では64.7%に上り、全国平均や首都圏の47.1%に比較してとっても高かったようです。何となく分かる気がします。また、意外なところでは、同じ質問で「出世・地位」は全国平均でも3.4%とかなり低くなっているんですが、何と東海圏ではゼロだったそうです。トヨタの地元で、日本国内でも最も景気がいいと言われている東海圏なんですが、意外な一面を見た気がします。もっとも、ホントに「出世・地位」に興味がないのか、そのように回答することを避けているのか、私にはよく分かりません。

私はこの手の調査は割合といい加減だと認識しているんですが、結果を精査すると、かなりもっともサラリーマン像が浮かび上がるような気がします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 7日 (木)

村上春樹による新訳「グレート・ギャッツビー」を読む

今日も朝からいいお天気でした。気温が上がって蒸し暑かったです。しかし、梅雨の気配は感じませんでした。夕方になって風が強くなりました。

ここ2-3年、私の大好きな作家である村上春樹さんが、これまた私の大好きなロストジェネレーション作家の小説である「キャッチャー・イン・ザ・ライ」や「グレート・ギャッツビー」を新たに翻訳しているのは知っていたものの、最近まで読む機会がなかったんですが、先週末から「グレート・ギャッツビー」を読み始めて、昨夜、ようやく読み終わりました。一応、アマゾンのサイトから最初のパラグラフだけを引用すると以下の通りです。

1922年、F・スコット・フィッツジェラルドは、「何か新しいもの、斬新で美しくて質素なもの、手のこんだ構成のもの」を書くと宣言した。それが、彼の代表作にして最高傑作である、『The Great Gatsby』(邦題『グレート・ギャッツビー』、または『華麗なるギャツビー』)だ。「ジャズ・エイジ」の光と影を描いた本書は、狂欄の1920年代の雰囲気をとらえた小説で、「アメリカの神話」の中で不動の地位を占めている。

一言でいうと、やっぱりいい、に尽きます。
なお、今夜のエントリーは「グレート・ギャッツビー」をすでに読んでいることを前提に、それだけに、逆にネタバレがないんではないかと思いますが、ひょっとしたら、いくつかあるかもしれません。ご容赦下さい。
「グレート・ギャッツビー」の作者はフィッツジェラルドです。典型的なロストジェネレーション世代の作家の一人です。30歳前にこの小説を書いていると記憶しています。この小説の主人公はニック・キャラウェイなんですが、もちろん、ジェイ・ギャッツビーの物語です。ニックの父親の箴言から始まり、ギャッツビーのお葬式で終わる物語です。ギャッツビーとデイジーのはかない恋の物語です。何度か映像化されているんですが、もっとも有名なのは1974年にロバート・レッドフォードとミア・ファローの主演になる映画「華麗なるギャッツビー」だと思います。というか、私はそれ以外は知りません。
スタイン夫人が名づけたロストジェネレーションの作家の代表といえばヘミングウェイでしょうし、私も「日はまた上る」や「老人と海」なんかは何度も読んでいます。生来、整理が悪いので、本が読みたくなると、ついつい買ってしまうんですが、在チリ大使館に赴任した際に整理したところ、「老人と海」が4冊も見つかったこともあります。それから、狭義にはロストジェネレーションには含まれないかもしれないんですが、同様の傾向を示す作家やハードボイルド作家を上げると、サリンジャーのグラース家の物語なんかも大好きです。もちろん、チャンドラーなんかのミステリーも読みふけったころがありました。ガードナーのペリー・メイスンのシリーズはほとんど読んだと思います。
さて、話を「グレート・ギャッツビー」に戻すと、私が最初に読んだのは中学生か高校生の時に野崎孝さんの訳で新潮文庫で読んだと記憶しています。どうも、中高一貫校に通っていたため、中学生か高校生かは判然としません。でも、文庫本の本体には「グレート・ギャッツビー」と印刷してあるのに、カバーが映画に従って「華麗なるギャッツビー」となっていたのはよく覚えています。それ以降、何度か読み直していますし、今回も読んだんですが、いわゆるハイスクールのころに読んでおくべき本だと思います。もちろん、中年のオッサンになっても感動は変わりありません。ただし、高校生のころにはギャッツビーのような恋がしたいと思ったかもしれませんが、中年になってからはより現実的になってしまいます。
「日はまた上る」と同じように、生活感のない小説です。サリンジャーの作品とも同じです。生活の糧を得るための活動を題材にした「老人の海」とは大きく異なります。しかし、生活感がないのも、私に言わせれば、ハイスクールのころに読むべき根拠のひとつだったりします。3人死ぬんですが、最初のマートルが死ぬ場面の他は、露骨な表現は出て来ません。感性の豊かな時に読むべき根拠のひとつです。繰返しになりますが、高校生のころであればギャッツビーのような恋がしたいと思うかもしれません。
現実的な新訳の話をすると、村上さん自身が訳者あとがきに書いていますが、 old sport の訳をどうするかが大きな焦点だと思います。訳者本人が書いているように、20年考えて結局そのままカタカナで表現したようなので、私は素直に受け入れました。実際には、初出の場面だけ「あなた」にして、ルビを「オールド・スポート」と振っているんですが、その後は一貫して「オールド・スポート」で通しています。ニックに呼びかける場面だけでなく、トムに対する場面でも同じです。私がより素晴らしい名訳を思いつくわけでもありませんし、村上春樹さんほどの作家がそのままにしているんですから、これでいいんだろうと思います。

いずれにせよ、二重丸で五ツ星の大オススメです。次は、機会があれば、「キャッチャー・イン・ザ・ライ」や「ロング・グッドバイ」なんかも、何度も読んでいるんですが、もう一度、村上春樹さんの新訳で読んでみたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 6日 (水)

ポケモン・カードゲームのエネルギーに関する研究

今日も朝からいいお天気でした。そのためか、いきなり朝から蒸し暑かったような気がします。かなり夏に近い暑さでした。

今夜のエントリーはタイトルにもある通り、ポケモン・カードゲームのエネルギーに関する研究です。なお、見るからに明らかなんですが、週末に書き貯めておいたエントリーを、月曜日に続いて短期間で取り上げています。お詫び申し上げます。
まず、前段の自慢話なんですが、我が家では私と子供達の3人がポケモン・カードゲームのプレイヤーズ事務局で会員登録しており、3人でジムを結成していて、事務局から公認されています。プラズマ・ジムといいます。主たる活動場所は東京都港区です。ハッキリ言えば我が家ですが、そうは書いてありません。なお、ジム結成の際のジム戦については2005年12月18日の、ジムの登録については2006年2月28日の、ジムの活動場所の変更については2006年12月17日の、それぞれのエントリーで取り上げています。
ということで、本題に入りますが、このところ、先週末なんかも外出しては、トレーディング・カードのお店に立ち寄ったりして、ポケモン・カードのめずらしいエネルギーをチョコチョコと買い求めています。特殊エネルギーなんかで例外的なケースはあるものの、ポケモン・カードの基本エネルギーは1枚10円です。もっとも、ポケモンのダイヤモンド・パールのシリーズから拡張パックにキラカードのエネルギーが入るようになり、このキラ・エネルギーは1000円くらいで売られているものもあったりします。
お値段はともかく、ポケモン・カードはポケモンは言うまでもなく、エネルギー・カードについても膨大な種類があり、網羅的に整理したサイトは私の知る限りではありません。せいぜい、ポケモン・カードゲームの公式ホームページか、Wikipedia のポケモン・カードゲームに関する項のサイトくらいしかなく、基本エネルギーはともかく、特殊エネルギーについては半分も取り上げられていません。そこで、我がプラズマ・ジムの総力を結集して、最近1週間ほどでエネルギーについての研究成果を取りまとめました。

まず、基本エネルギーがポケモンのタイプに合わせて8種類あります。草エネルギー炎エネルギー水エネルギー雷エネルギー超エネルギー闘エネルギー悪エネルギー鋼エネルギーです。ただし、悪エネルギーと鋼エネルギーは基本エネルギーと特殊エネルギーの2種類があり、基本エネルギーの悪エネルギーと鋼エネルギーはダイヤモンド・パール以降に発売されています。それから、我がプラズマ・ジムで調査したところ特殊エネルギーは基本エネルギーの2倍の19種類あります。もっとも、悪エネルギーと鋼エネルギーは基本エネルギーと特殊エネルギーの2種類がありますから、二重にカウントされています。ちなみに、基本エネルギーと特殊エネルギーの違いは、デッキに入れられる枚数の違いです。ポケモン・カードゲームでは同じカードは30枚からなるハーフデッキでは2枚まで、60枚からなるスタンダードデッキでは4枚までしか入れることが出来ません。これは、ポケモン、トレーナー、特殊エネルギーには共通のレギュレーションなんですが、基本エネルギーだけは何枚でも入れることが出来ます。
さて、その特殊エネルギーなんですが、悪エネルギーと鋼エネルギーを含めて、順不同で以下の19種類の存在を確認しています。これにはホロン・エネルギーのFFとGLとWPの3種類のバリエーションを含んでいます。ただし、アドバンス・ジェネレーションの前の時代に発行された無色2個エネルギーがあるんですが、現在のレギュレーションでは使えないために除外してあります。当然ながら、 特殊エネルギーですから、それなりの特殊な効果を持っていたりします。エネルギーの名前と効果と使えるポケモンが限られているなら、それを箇条書きにしてあります。

  1. 悪エネルギー
    悪タイプのポケモンが相手に与えるワザのダメージを+10する。
  2. 鋼エネルギー
    鋼タイプのポケモンが相手から受けるワザのダメージを-10する。
  3. マルチ・エネルギー
    あらゆるタイプいのエネルギーとしてカウントされる。
  4. ブースト・エネルギー
    無色エネルギー3個分として働く。
    進化ポケモンにつける。
  5. リアクト・エネルギー
    無色エネルギー1個分として働く。
  6. サイクロン・エネルギー
    相手のバトル・ポケモンをベンチ・ポケモンと入れ替える。
  7. ダークメタル・エネルギー
    悪エネルギーと鋼エネルギーの2つのタイプのエネルギー1個分として働く。
  8. ヒーリング・エネルギー
    ポケモンのダメージ・カウンターを1個取り除き、特殊状態をすべて回復させる。
    EX以外のポケモンにつける。
  9. ワープ・エネルギー
    ベンチ・ポケモンと入れ替える。
  10. レインボー・エネルギー
    すべてのタイプのエネルギー1個分として働く。ただし、ダメージ・カウンターを1個のせる。
  11. Wレインボー・エネルギー
    すべてのタイプのエネルギー2個分として働く。ただし、ダメージ・カウンターを1個のせる。
    EXをのぞく進化ポケモンにつける。
  12. δレインボー・エネルギー
    無色エネルギー1個分として働く。ただし、δ種のポケモンについているなら、すべてのタイプのエネルギー1個分として働く。
  13. R-エネルギー
    悪エネルギー2個分として働き、相手に与えるワザのダメージを+10する。
    悪ポケモンまたはR団のポケモンにつける。
  14. スクランブル・エネルギー
    すべてのタイプのエネルギー1個分として働く。ただし、自分のサイドの枚数が相手より多いなら、すべてのタイプのエネルギー3個分として働く。
    EXをのぞく進化ポケモンにつける。
  15. ホロン・エネルギーSNY:FF
    無色エネルギー1個分として働く。さらに、炎エネルギーがついているなら、弱点はすべてなくなる。闘エネルギーがついているなら、相手の抵抗力に関係なくダメージを与える。
    EX以外のポケモンにつける。
  16. ホロン・エネルギーSNY:GL
    無色エネルギー1個分として働く。さらに、草エネルギーがついているなら、特殊状態はすべてなくなる。雷エネルギーがついているなら、相手のポケモンEXからのダメージは-10される。
    EX以外のポケモンにつける。
  17. ホロン・エネルギーSNY:WP
    無色エネルギー1個分として働く。さらに、水エネルギーがついているなら、ワザによる効果は受けない。超エネルギーがついているなら、にげるに必要なエネルギーはなくなる。
    EX以外のポケモンにつける。
  18. マグマ・エネルギー
    悪エネルギーと闘エネルギーの2つのタイプのエネルギー2個分として働く。
    マグマ団のポケモンにつける。
  19. アクア・エネルギー
    悪エネルギーと水エネルギーの2つのタイプのエネルギー2個分として働く。
    アクア団のポケモンにつける。

ご同好の方のために、一応、画像も用意してあります。対応表は画像の下にテーブルを組んで示してあります。
まず、基本エネルギーです。

基本エネルギー

草エネルギー炎エネルギー水エネルギー雷エネルギー
超エネルギー闘エネルギー悪エネルギー鋼エネルギー

次に、特殊エネルギーです。

特殊エネルギー

悪エネルギー鋼エネルギーマルチ・エネルギーブースト・エネルギー
リアクト・エネルギーサイクロン・エネルギーダークメタル・エネルギーヒーリング・エネルギー
ワープ・エネルギーレインボー・エネルギーWレインボー・エネルギーδレインボー・エネルギー
R-エネルギースクランブル・エネルギーホロン・エネルギーSNY:FFホロン・エネルギーSNY:GL
ホロン・エネルギーSNY:WPマグマ・エネルギーアクア・エネルギー

おチャラけた小学校の低学年であれば、夏休みの宿題で通るかもしれないと思ったりしていますが、我が家の子供達には持たせたりはしません。最後に、再び、諸般の事情により、週末に書き貯めたエントリーを、お天気のヘッドラインだけ書き直して、月曜日に続いて短期間で持ち出した失礼をお詫びします。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 5日 (火)

骨太2007素案を読み、経済財政諮問会議の役割を考える

今日も朝からまずまずいいお天気でした。そこそこ気温も上がりました。

昨夕の経済財政諮問会議において「基本方針2007 (素案)」、いわゆる骨太2007が公表されました。まだまだペンディングを示す (P) がついた部分が多いんですが、この素案を基に6月中くらいに骨太2007が決定されるんだろうと思います。取りあえず、目次を引用すると以下の通りです。

第1章 新しい日本の国づくりに挑む
第2章 成長力の強化
 1. 成長力加速プログラム
  I   成長力底上げ戦略
  II  サービス革新戦略
  III 成長可能性拡大戦略―イノベーション等
 2. グローバル化改革
 3. 労働市場改革 4. 地域活性化
第3章 21世紀型行財政システムの構築
 1. 歳出・歳入一体改革の実現
 2. 税制改革の基本哲学
 3. 予算制度改革
 4. 公務員制度改革
 5. 独立行政法人等の改革
 6. 資産債務改革
 7. 市場化テストの推進
 8. 地方分権改革
第4章 持続的で安心できる社会の実現
 1. 環境立国戦略
 2. 未来への投資
  (1) 教育再生
  (2) 少子化対策の推進
  (3) 再チャレンジ支援
 3. 質の高い社会保障サービスの構築
 4. 治安・防災等の強化
 5. 多様なライフスタイルを支える環境整備
第5章 平成20年度予算における基本的考え方
 1. 今後の経済動向と当面の経済財政運営の考え方
 2. 平成20年度予算の方向
 (別表) EPA工程表

新聞各紙の見出しには、痛みや不人気政策の先送りとか、あるいは、総花的とかの批判的な表現が並びました。確かに、すでに決定されている、あるいは、もうすぐ決まるような政策、例えば、アジア・ゲートウェイ構想、長期戦略指針「イノベーション25」、経済成長戦略大綱なんかを引合いに出したりして、新味に欠けると指摘されるとそうかもしれないという気がします。内閣も経済財政諮問会議のメンバーも去年から交代したんだから、何らかの新味が欲しいというのも分からないでもありませんが、歳出・歳入一体改革なんかは昨年の骨太で決まっていて、これなんかは着実な実行を確保・検証するのが今年の骨太なわけですから、それはそれで仕方のない面もあります。
何よりも、2-3年前であれば、骨太は言うに及ばず、経済財政諮問会議の報道が1面で扱われていたのに対して、今日の大部分の全国紙のトップはここ1週間ほどの流れで年金問題が取り上げられ、経済財政諮問会議や骨太の扱いが小さい気がします。年金の問題は恒常所得に大いなる影響を及ぼし、現在の消費性向を下方修正させるインパクトをもたらすものですから、エコノミストの立場からもその重要性は十分に認識されているんですが、ある意味で、事務処理がズサンだったことに起因しているわけですから、政策対応を必要とする課題であるかどうかは、やや疑わしいと私は考えています。要は、社会保険庁の職員がサボっていたわけで、しっかり働かせればそれでいいことです。もっとも、今まで長きに渡ってしっかり働いて来なかったんですから、それをしっかり働かせるのに一苦労という側面はあります。
年金は今夜のエントリーのメインではないので、さて置き、昨年9月までの小泉内閣から現在の安倍内閣に政権が交代して、骨太や経済財政諮問会議の注目度が低下している原因は、いくつかあると私は考えています。第1に、総理大臣というか、内閣の目指す方向が違うことです。アジェンダ要因です。郵政民営化を最終目標にして経済政策を中心に運営して来た小泉内閣と、憲法改正を最終目標にしている安倍内閣とでは経済財政諮問会議の位置付けが異なるのは当然です。第2に、失礼ながら、人的リソースの問題もあるような気がしないでもありません。当時の竹中経済財政担当大臣と現在の大田大臣を比較する向きもあります。また、日本経団連会長として財界トップにありながら、経済財政諮問会議の場で自社の偽装請負について発言する人がいたりしますから、私なんかはびっくりしてしまいました。まあ、特定の個人を取り上げるのはともかく、私は経済財政諮問会議の3日後に公表される詳細な議事録には目を通すようにしているんですが、最近の議事録を見ると、全体として、事前に用意されたメモを読み上げるような発言が多い印象を受けます。昨年2月だったと記憶しているんですが、金利と成長率の論争があった時のような、丁々発止のホットな議論は最近では見受けられません。議事録上でカットされているだけなのかもしれませんが、必要な際に必要最小限の発言で済ませる場合が多いような気がしないでもありません。例えば、同情こそすれ批判する気はさらさらないんですが、日銀総裁なんかは表紙の出席者に名前を連ねているだけで、ここ何回かの議事録にはまったく登場しなかったりします。それから、我と我が身を振り返って、役所のサポート体制も心配です。第3に、幸運なことに経済が好調なことです。小泉内閣初期には金融不安が高まり、毎年のように三月危機説がささやかれ、不良債権処理をすすめたり、あるいは、デフレ対策なんかの必要性が高まっていたんですが、力強さに欠けるとはいえ、現在は、景気は長期に渡って拡大を続けていますし、デフレ脱却についても日程に上ったりしています。思い切った改革をスピーディーに進める必要性は低下している可能性が高いんではないかと思います。
これらの中で、上に述べた字数は最も少なかったんですが、私はやっぱり総理の目指す方向の違いが最大の要因ではないかと考えています。経済の季節が終わって、憲法改正なんかの政治の季節に入ったのかもしれません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 4日 (月)

Mii のような似顔絵を描く

今日も朝からまずまずいいお天気でした。しかし、梅雨が近づいている気配を感じさせ、湿度が高かったような気がします。

週末にブログのサイドに置いてあるオンライン名刺の画像をこっそりと変更しました。任天堂の Wii に登場するアバターの Mii を作成する似顔絵チャンネルの機能をエミュレートしたようなサイトがあるので、下の子に私の似顔絵を描いてもらいました。私は幼稚園のころからお絵描きにはまったく自信がありません。下の子は自信満々で取り組んだんですが、基になる私の顔に特徴がないらしく、とっても平凡な中年男の顔が出来上がりました。下の子は調子に乗っておにいちゃんの似顔絵も描きます。そうすると、おにいちゃんも下の子の似顔絵を描いたりしました。兄弟でにぎやかに協力して女房の似顔絵も描いてみました。
我が家が使ったのは海外サイトで、その名も Mii Editor というサイトです。任天堂の Wii にある似顔絵チャンネルで作る Mii はアバターですから、似顔絵だけでなく、二頭身の体の方も含めて作って、Wii リモコンに入れて友人なんかのマシンに持って行けたりするんですが、このサイトでは顔の似顔絵だけを作成できます。もっとも、Mii でもボトムは灰色と決まっており、上半身の色を決められるだけですから、顔だけでも十分なのかもしれません。なお、このサイトで作成した Mii の出来上がりは jpeg でエクスポートできますし、さらに、バイナリで保存したり、xml のテキストでも保存できます。もちろん、保存したデータは同じサイトでロードできますから、修正を施したい場合なんかは便利です。以下のように、Mii Editor のサイトに直リンを張っておきます。クリックすると別画面でサイトが開きます。

ただし、この Mii Editor と次の似顔絵チャンネルのフラッシュは、ともに、Adobe のフラッシュプレーヤーが必要です。Mii Editor のサイトにはフラッシュプレーヤーの 9.0.28.0 または、それ以降のバージョンが必要とノートしてありました。冷たくて申し訳ありませんが、ネットで検索するか、何のことだか分からない人は諦めて下さい。

ものはついでで、いろいろと探していると、もっと Wii の似顔絵チャンネルに近いものを探し当てました。フラッシュで作成されているようです。作者はゲーム系サイト Joystiq のユーザさんらしいです。実際の Wii の似顔絵チャンネルにある、まゆ毛の2ページ目は見つからなかったらしいんですが、他の部品はほぼ忠実に再現してあるとのことです。ただし、このフラッシュでは出来上がった似顔絵を保存することは出来ないようです。
一応、私の html に関する知識を駆使して、フラッシュを html に埋め込んでみました。下の通りです。ブログの横幅制約のため、実物より少し小さめにしてあります。クリックするとアクティブになり、マウスのポインタがの形に変化しますから、操作が可能になります。ぜひ、ご興味のある方はやってみて下さい。ただし、保存は出来ないようですから、保存したい向きは上の Mii Editor をオススメします。


上の方に並んでいるアイコンが操作対象のパーツで、左から、名前と服の色、顔の形、髪型、眉毛、目、鼻、口、眼鏡とヒゲになっています。髪型は6ページ、目が4ページ、口も2ページありますから、いろんなパーツを選んで Mii を作成できるようになっています。また、顔の形の他にホッペの色やシワのラインなんかも付けることが出来たりします。
最後に、html に埋め込んだコントロールがやや小さい気がするので、上の似顔絵チャンネルにも直リンを張っておきます。左クリックすればブラウザの別画面で大きなのが操作できますし、右クリックでフラッシュの swf ファイルをローカルに保存することも可能です。

今夜のカテゴリーは迷ったんですが、公務員らしく、先日、5月25日のエントリーを前例に、トリビアな日記に分類しておきます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 3日 (日)

下の子をカブ隊に連れて行った後、赤坂図書館で「赤道コンチェルト」を探す

今日も朝からまずまずいいお天気でした。気温はそんなに上がりませんでしたが、湿度が高かったような気がします。

今日は午前中に下の子を自転車でカブ隊の活動に連れて行った後、私は赤坂図書館に向かいます。いつものお決まりのコースなんですが、今日は少し趣旨が違います。4月に今の場所に移転してから、赤坂図書館のCDコーナーに試聴スペースが出来たので、ジョリベの「赤道コンチェルト」を聞こうと思ったんですが、図書館にはありませんでした。
実は、先日、知り合いから教えてもらったんですが、最近の社会人大学院だかの修士論文で話題になったのがあったらしく、私が高校生の時に「FM fan」だか何だかに寄稿した投稿が引用されているらしいと聞き及び、その中に、私はジャズのコルトレーンとジョリベの「赤道コンチェルト」を引き合いに出しているらしいんです。pdfファイルでネットに置いてありましたので、私もダウンロードして大雑把に拝読しましたが、その論文のテーマは経済ではなく、FM放送の文化史のようなものを論じています。私が高校生のころですから30年ほど前のFM放送の黎明期から展開期にかけて、FM放送で歌謡曲や演歌を流すのに反対する論調があったらしく、「週刊 FM」や「FM fan」なんかの投稿から当時のティーンを中心とした意見を膨大に引用していて、FM放送の歴史を解き明かしています。その膨大な賛否の引用のうち、アンチ歌謡曲のひとつの意見として私の投稿も紹介されています。高校生時代の私の意見は、コルトレーンや「赤道コンチェルト」のような感動を覚えないから、歌謡曲やポルナレフはFM放送には向かないと結論しています。高校生時代の自分の投稿を孫引きするのも気が引けますが、「FM fan」1975年9月8日号の読者の広場のコーナーにあるそうで、最後のセンテンスがやたらとカッコいいので、それだけを以下に引用します。

音楽とは、ベートーヴェンの言うように、「人の心から炎を打ち出さねばならない」ものであり、芸術とは、カントの言うように、「悟性の秩序づけによる感性の喜び」なのです。

高校生のころはこんなことを考えていたんですねえ。また、「吉岡さんに」と書き出して私を名指しにした上で、引用にある最後のベートーヴェンだけに着目して、日本の子守唄はベートーヴェンのように炎を打ち出さないが私は好きだ、といった国分寺市の女子大生の反論もあります。今読んでも的外れだと思いますので、当時はもっと大笑いしたんだろうと思います。それはともかく、この引用の前段で「赤道コンチェルト」が出てくるわけです。引用には氏名と学年とともに、ごていねいに住所まで掲載されていて、ピタリと私の高校生時代に一致しますので、私であることに疑いの余地はありません。しかし、情けないことに、当の本人である私がコルトレーンはともかく、「赤道コンチェルト」をすっかり忘れているので、もう一度聞きたかったんですが、港区の図書館にはないようでした。そのうちに、どこかで入手すべく考えたいと思います。
結局、カブ隊の活動を終える時刻まで図書館にいて、下の子といっしょに自転車で帰宅します。下の写真は団地に帰り着いた下の子です。いろいろと荷物を持たされたりして、昼食の直前でもありますので、少し疲れた表情が見えます。

カブ隊の活動から帰宅した下の子

午後からは再びボイースカウト活動の拠点になっている神社に出かけます。今度はスカウト隊員の保護者として、スカウト団の団総会に出席します。昨年度の活動の会計の決算や今年度の予算、それから、2年に一度の人事案件などを決めるための団総会です。長々とご説明を拝聴して、1時間ほどで重要議案の決定を終えます。その後、保護者に対するボーイスカウト活動のご紹介と称するビデオ鑑賞会になったりします。今年の元旦にテレビ出演した際のコーラスを見た後、3月のスキー合宿のビデオも拝見します。でも、スキー検定のビデオは膨大だといわれて、下の子を見終えた時点で退散しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 2日 (土)

梅雨に備えた買い物に出かける

九州南部は梅雨入りしたそうですが、東京は朝からまずまずいいお天気でした。気温はそんなに上がりませんでした。

今日は、おにいちゃんが朝早くから科学教室の野外実習のようなもので、岩石採集と砂金探しに出かけたので、私と下の子とで家でブラブラしていたんですが、私だけ思い立って午後から買い物に出かけます。下の子も誘ったんですが、女房が小学館の学年雑誌を買って来たので、そちらに夢中でした。私は梅雨に備えて靴と傘を買いに行きました。
実は、先日、雨が降った折に外を歩いていると、両足とも靴の中に水が入ってしまい、そんなに激しい雨でもないのにどうしたのかと思って靴を見ると、何と、靴底が割れていました。利き足なのか、何なのか、右足の方が特にひどくひび割れています。これでは水が入るのも無理はないと、靴屋さんで修理について聞いたんですが、靴底の打直しにそれ相応の金額がかかるというので、梅雨を控えていることもあり、新しいのを買うことに決めました。ついでに、傘ももう少しいいのが欲しくて買い求めます。というのは、私は公務員にもかかわらず、相対的危険回避度がかなり低いようで、雨の危険をやや過小評価して外出する傾向があり、この季節はついついビニール傘を買ってしまいます。ビニール傘は忘れてしまうことも多いので、むしろ、いい傘を買って長く使う方が経済的にも地球環境にも好ましいんではないかという気がします。
なお、リスクについては、通常は、自営業者なんかが相対的危険回避度が低くて、雇用者は比較的高いとエコノミストは考えています。エコノミストでなくても、常識的に、雇用者の中でも公務員や銀行員なんかは、さらに相対的危険回避度が高いんではないかと想定されます。ちなみに、企業はリスクに対してはニュートラルであると想定されています。しかし、私は公務員であるにもかかわらず、雨が降る確率については過小に評価している可能性があります。ひょっとしたら、雨だけでなく、リスク一般に私は過小評価している可能性があるので、今後、少し気をつけたいと思います。例えば、2年ほど前の本ですが、大阪大学の大竹教授の「日本の不平等」なんかでは、降水確率50%の時に傘を持って出かけるかどうかで相対的危険回避度の代理変数にしたりしていました。私も普通の公務員並みに相対的危険回避度を引き上げるべく、失くさないように気をつけるような、ちゃんとした傘を買い求めようと考えた次第です。
外出したついでに、秋葉原にも立ち寄ります。何を買うでもなく、ブラブラとトレーディング・カードのお店でポケモン・カードを探したり、Windows Vista を搭載したパソコンを眺めたりします。今まで気づかなかったんですが、どうでもいいことながら、秋葉原にはくわえタバコや歩きタバコの人が極端に少ないような気がします。少ないどころか、私が秋葉原をブラついた30分余りの間に誰一人見かけませんでした。もちろん、千代田区が条例で禁止しているんですが、それだけではなく、オタクはタバコを吸わないのかもしれないと感じ始めています。渋谷なんかとは大違いです。
外出したついでに、相対的危険回避度について、また、オタクの喫煙割合について、いろいろと考えをめぐらせた一日でした。

エントリーとは何の関係もなく、下の写真は、おにいちゃんの留守中に我がもの顔でおにいちゃんの部屋のベッドで小学館の学年雑誌を読む下の子と、科学教室の岩石採集から帰宅したおにいちゃんです。

おにいちゃんの部屋で雑誌を読む下の子  科学教室の岩石採集から帰宅したおにいちゃん

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年6月 1日 (金)

今日からクールビズが始まる

今日は朝からにわか雨が降った後、昼前にはいいお天気になりました。でも、気温はそんなに上がりませんでした。

今日から6月が始まり、官庁ではいっせいにクールビズになりました。夕刊でも閣議がかりゆし一色だったと報じられています。もっとも、気温は上がらなかったし、それに、松岡農林水産大臣が亡くなった直後だけに、地味めのスタートらしいです。いつもの朝日新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

安倍内閣の全閣僚が1日、沖縄県産の「かりゆしウエア」のシャツ姿で勢ぞろいし、国会内で初の「かりゆし閣議」を行った。この日は冷房設定温度を上げて軽装で働く「クールビズ」の初日。安倍首相は、沖縄の産業振興に一役買おうと、4月の参院沖縄補選の際に公約していた。
ただ、この日朝は肌寒く、薄い水色の長袖シャツ姿の首相は思わず「寒い……」。同僚だった松岡前農水相の自殺から間もないことに配慮してか、多くの閣僚が薄い青色や灰色で柄も少なめの地味な服装だった。

クールビズは今年で3年目です。私も今日からクールビズにしました。朝方から寒かったので長袖のバティックにしました。一応、政府では、上着なし、ネクタイなしとクールビズを定義しています。よく分からないのは、女性については、これに準ずるとしかないことです。それはともかく、もちろん、どこまでも崩れていいものではなく、タンクトップやTシャツなどのプルオーバーのもの、また、短パンやサンダルはダメとなっていたりします。逆にいえば、スニーカーはいいようなんですが、このあたりはあいまいです。実は、在チリ大使館に勤務していた時、ある商社の現地法人の社長さんの社宅に大使以下の大使館員全員が招かれたことがあったんですが、私がスニーカーを履いて行ったところ、翌日、大使の次のナンバーツーの公使だか参事官だかに呼び付けられて、ああいった機会ではスニーカーはマズいので、何でもいいから皮のクツで行くように、と注意されたことがあります。これ以降、デッキシューズを愛用していました。ですから、現時点ではケガなんかの例外的なケースを除いて、私はスニーカーで役所に来るのは遠慮しています。でも、そのうちにやるかもしれません。
役所の社風なんかでかなり違うんでしょうが、現在、私が出向している役所はクールビズの自由度が高いと感じています。もっとも、3年目ですから、我々公務員もかなり慣れてきているのかもしれません。私の単なる印象ですが、地味めと報じられた今日の閣議とは違って、霞ヶ関周辺の官庁街を歩いている公務員とおぼしきクールビズ姿の人を見ても、年々派手な格好になって来ている気がしないでもありません。2年前にクールビズが始まったころは、定義通りに、上着とネクタイをはずしただけで、白いワイシャツに黒っぽいズボンの人も多かったんですが、今日なんかはかなりカラフルな印象を持ちました。
今ではどこの役所もクールビズなんでしょうが、当然ながら、2年前に始まった時には温度差がありました。私が親元官庁にいた2年前には、ある役所の事務次官や局長なんかが総理大臣官邸に上着とネクタイ姿で行ったところ、総理大臣執務室に入る際に、秘書官から上着とネクタイを外すように示唆されて、結局、上着とネクタイを総理大臣官邸に忘れて役所に戻って来た、なんてウワサがまことしやかに流されたりしました。ホントか、ウソか、私も知りませんが、あり得る話だと思ったことを覚えています。

今日6月1日から9月30日まで、4ヶ月の長きに渡るクールビズで、蒸し暑い日本の夏を乗り切りたいと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2007年5月 | トップページ | 2007年7月 »