夏至の日に不快指数から地球環境を考える
今日は朝から雲が広がり、午前中から雨が降り出しました。梅雨入りしてからほぼ1週間で、ようやく梅雨らしいお天気でした。でも、予報によれば明日は晴れらしいです。
今日は全国的に夏至です。1年で最も昼間の時間が長い日です。東京ローカルのお話ですが、今日こそ雨が降ったものの、今週は昨日までいいお天気が続き、真夏に近い気候が続いていました。お天気がよくて気温が上がり、湿度も高いので蒸し暑かったです。外気温がかなり上がったのか、役所のオフィスには冷房が入り出しましたし、我が家の子供達の通う小学校ではプールが始まりました。
私が子供のころには不快指数と言うものがあり、夏の蒸し暑さを数量的に表現していました。1957年に米国で開発され、59年から米国の天気予報で採用されたそうです。不快指数と言うのは直訳すれば discomfort index で、とっても直接的な表現で分かりやすいんですが、英語ではもう少し客観的な表現で温湿指数 (temperature-humidity index) と呼びます。計算式は以下の通りです。
- 不快指数 = 0.81 × 温度 + 0.01 × 湿度 × ( 0.99 × 温度 - 14.3) + 46.3
式から明らかなんですが、風 の影響は考慮されていません。風があれば不快感はかなり違います。風速1メートルで体感気温は1度下がると言われており、扇風機の中くらいの風なら不快指数は10くらい下がると聞いたことがあります。エアコンがあれば、言うまでもなく、温度も湿度も下げますから、不快指数は劇的に下がります。と言うか、そもそも、不快指数が開発されたのは、暖房や冷房に必要な電力を予測するという目的のためらしいです。でも、当時とはエアコンの普及率なんかも違っていますし、その他の電化製品もいっぱいありますから、最近では電力消費の指標にもならないようです。かなり昔には天気予報で発表していたりしたんですが、今では、気象庁の統計種目には入っていません。ただし、livedoor 天気予報には不快指数コーナーがあったりします。見ている人がどれくらいいるのかは知りません。
米国なんかでは、不快指数が70を超えると不快に感じる人が出始め、75で半数以上が不快感を持ち、80を超すとほぼ全員が不快になる、といわれています。日本人の場合、不快指数が77になると65%の人が、85になると93%の人が暑さによる不快を感じるとの調査もあります。私のようにデブで暑さに弱い人間は、不快指数85でも不快感を持たない7%の人を尊敬してしまいます。なお、大雑把な体感気温との関係は以下の通りです。
不快指数 | 体感 |
---|---|
55 未満 | 寒い |
55-60 | 肌寒い |
60-65 | 何も感じない |
65-70 | 快適 |
70-75 | 暑くない |
75-80 | やや暑い |
80-85 | 暑くて汗が出る |
85 超 | 暑くてたまらない |
上の式で計算すれば、気温20度で湿度50%であれば、不快指数は65となり、ほぼ快適の範囲となります。でも、我が役所のオフィスのエアコンは28度に設定されています。昨年2006年の東京の平均湿度は7月74%、8月69%なんですが、エアコンで湿度を50%まで下げるとしても不快指数は76となり、上の表ではやや暑いに分類されます。地球環境のためには快適の範囲までエアコンをフル稼働するのを慎まねばならないようです。
梅雨らしい雨の降った夏至の日、今は中年以上の人しか馴染みのない不快指数を取り上げて、地球環境を考えるトリビアな日記でした。
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