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2007年9月 3日 (月)

日本ではキャッチアップ型の生産性向上はもうムリなのか?

今日は、一時的に雲が広がることもありましたが、朝から割合といいお天気で気温も上がりました。でも、そんなに残暑が厳しかったというわけではないような気がします。

今日の日経新聞の夕刊に小さい記事が出ていました。国連の国際労働機関 (ILO)"Key Indicators of the Labour Market (KILM), fifth edition" を発表し、日本は世界で第16位だったというものです。NIKKEI.NETのサイトから引用すると以下の通りです。

国際労働機関 (ILO) は3日、世界各国の労働生産性など労働指標に関する報告書をまとめ、2006年の1人当たり国内総生産 (GDP、1990年価格) でみた労働生産性では米国が6万3885ドルで首位に立った。米欧など先進国が上位を占めるなか、日本の労働生産性は4万4877ドルと相対的に低い経済成長率と円安の影響で16位にとどまった。
働き過ぎという印象で語られることの多い日本人だが、平均労働時間は1784時間で、米国の1804時間、韓国の2305時間などを下回った。労働時間当たりの GDP でみた生産性も25.16ドルで18位で、首位ノルウェーの37.99ドル、2位米国の35.63ドルなどに大きく後れをとった。

ILO の WEB サイトにはプレスリリースもあります。レポート全体は特殊なブラウザ・ソフトをダウンロードしなければならないようですし、しかも、ダウンロードの速度がとっても遅いので、私はプレスリリースの要約しか見ていません。それによると、順調に生産性を向上させているトップの米国とともに、東アジアも10年前に比べて労働生産性が2倍になったと引合いに出されたりしています。米国については、他の先進国との格差 (gap) が拡大しているとの ILO のソマビア事務局長のコメントも紹介されています。同時に、 ILO では "decent work deficits" と呼んでいるようなんですが、途上国なんかにおける賃金や労働時間などの労働条件の適正化と失業や貧困からの脱却、なんかについても強調しています。日経新聞の報道にもある通り、雇用者1人当たりの付加価値額は、1位の米国 US$63,885、に続いて、ベスト5は、アイルランド US$55,986、ルクセンブルク US$55,641、ベルギー US$55,235、フランス US$54,609 の順となっています。日本は16位で US$44,877 なわけです。
報道にもある通り、ここ数年の不況や円安が大きな要因となっていることは明らかですが、逆にいえば、日本の生産性を欧米並みに引き上げることはまだまだ可能なわけだと解釈することも出来ます。1990年前後のバブル経済絶頂期には日本の経済モデルがもっとも優れていて、Japan as No.1 などともてはやされましたが、実は、バブル崩壊の後、10年余りで欧米先進国には再びをあけられ、アジア諸国には追い上げられているわけです。
これから日本は人口減少が本格的に始まりますから、1人当たりの付加価値額で計測される生産性を引き上げることは、他の国に比べても特に重要で喫緊の課題となります。その一方で、すでに経済大国となった日本なんですが、欧米先進国に対するキャッチアップ型の生産性向上がまだまだ可能であることも、もう少し意識されてもいいような気がします。

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