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2007年9月10日 (月)

そろそろ景気は転換点を迎えるのか?

今日は、朝から雲が広がり、が降ったり止んだりのお天気でした。気温も30度くらいまで上がって蒸し暑かったです。厳しい残暑はまだ続くようです。

先週金曜日に発表された米国の雇用統計が4年振りにマイナスをつけ、今朝公表の日本のGDP統計、業界で言うところの2次QEとともに、日米景気の大幅な減速が統計的に確認されました。円レートは米ドルに対しても、ユーロに対しても上昇して円高となり、今日も東証の日経平均で見た株価は大幅に下落しました。景気後退の足音を聞きつけている人もいるかもしれません。
取りあえず、NIKKEI.NETのサイトから2次QEの記事を引用すると以下の通りです。

内閣府が10日発表した2007年4-6月期の国内総生産(GDP)改定値は物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%減、年率換算で1.2%減と3・四半期ぶりのマイナス成長となった。改定値に反映する統計で設備投資が振るわず、8月の速報より前期比は0.4ポイント、年率では1.7ポイント下方修正された。成長率の減速は昨年10-12月期から続いた高成長の反動の側面があり、景気の回復基調は崩れていない。ただ、米経済の減速懸念などから景気の先行きには不透明感が出ている。
改定値は、民間調査機関による事前予想の平均(実質で前期比0.2%減)を下回った。実質0.3%減のうち、国内と海外がどれだけ影響したかの内訳を見ると、内需がマイナス0.3%分(速報値は0.1%分)、外需は0.0%分(同0.0%分)だった。
過去の数値もさかのぼって改定した結果、これまで前期比0.1%増だった06年7―9月期が0.1%減に下方修正され、3・四半期ぶりのマイナス成長となった。

技術的には、先週発表された法人企業統計調査の設備投資の結果をGDP統計に素直に反映したもので、4-6月期の統計ですから8月に発生した金融市場不安は関係ありません。実質GDP成長率への寄与度で見ると、設備投資が1次QEの+0.2%から今回の2次QEで-0.2%に0.4%ポイント下方修正されており、全体の実質成長率がこれを反映して、そのまま下がったという形になっています。そもそも、昨年末くらいの経済見通しにおいても、日米ともに今年の年央は景気減速が予想されており、従来から、この時期は景気が弱含みすると考えられていました。そこに、米国のサブプライム・ローン問題に端を発する8月の金融市場不安が重なったわけで、景気の減速が当初考えられていたよりも大幅になることが予想されるのは当然と言えば当然です。
日米両国経済で考えるべきポイントは質と量の面です。米国経済は遅くとも来週18日の連邦公開市場委員会(FOMC)で少なくとも25ベーシス、おそらく50ベーシスの利下げを決めて、量的な対処を実施するでしょうが、サブプライム・ローン問題の本質と私が見なしている格付けの質的な対応は、まだ見えていません。日銀も来週18-19日の金融政策決定会合で利上げは見送られ、量的な対応は出来ませんが、質的な問題は設備投資です。現時点で利用可能な情報を総合すると、4-6月期の設備投資のマイナスは耐震構造問題に起因する構築物の減少という一時的なものであり、その後の資本財出荷などを考慮すると、7-9月期には4-6月期の反動もあって設備投資はリバウンドすると私は考えていますが、質的に設備投資循環が反転している可能性も完全に否定するのは困難です。もっとも、この循環的な動向は少なくとも2-3四半期か、もっと長く見届けないと何とも言えません。他方、当面は為替がどの水準で落ち着いて、米国経済の減速がどの程度になるか、すなわち、日本から見た外需の動向が短期的な景気を左右すると考えられます。
いずれにせよ、今週と来週の相場は荒れると私は予想しています。単刀直入に言えば、株式相場は下げる可能性が高いと言えるかもしれません。11月決算の投資銀行の第3四半期、6-8月期の決算が公表されるのも一因です。しかし、株式相場の動向に一喜一憂するのではなく、資金の流れがどこまで細るのか、原油価格をはじめとする商品相場の動向も含めて、量的・短期的な分析に止まらず、ヨーロッパやエマージングとのデカップリングが可能となるかどうか、循環的な設備投資動向まで含めて、質的・中長期的な動向をいかに分析するか、ここ1-2週間はエコノミストの分析能力が問われそうな気がしてなりません。

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