第138回芥川賞と直木賞の候補作品が決まる
今日は、朝からいいお天気で気温も平年の春先くらいの水準まで上がったようです。風も弱かったですし、体感気温としてもかなり高かったような気がします。今夜は親元官庁の新年賀詞交換会があり、私も出向してから長くなったので出席しました。年配の方がいっぱいで、私のような参事官なんてまだまだ駆出しのような気分になってしまいました。
昨日の新聞に記事があったように思うんですが、新春の話題として、先日、第138回の芥川賞と直木賞の候補作品の発表がありました。今夜は少し趣向を変えて、事実関係だけを報じている時事ドットコムのサイトから引用すると以下の通りです。
第138回芥川賞、直木賞(日本文学振興会主催)の候補作が6日発表された。芥川賞では津村記久子さんら3人が初候補、直木賞は井上荒野さんが初。選考会は16日午後5時から東京都内で開かれる。候補作は次の通り(敬称略)。
【芥川賞】川上未映子「乳と卵」(「文学界」12月号)▽田中慎弥「切れた鎖」(「新潮」12月号)▽津村記久子「カソウスキの行方」(「群像」9月号)▽中山智幸「空で歌う」(「群像」8月号)▽西村賢太「小銭をかぞえる」(「文学界」11月号)▽山崎ナオコーラ「カツラ美容室別室」(「文芸」秋号)▽楊逸「ワンちゃん」(「文学界」12月号)
【直木賞】井上荒野「ベーコン」(集英社)▽黒川博行「悪果」(角川書店)▽古処誠二「敵影」(新潮社)▽桜庭一樹「私の男」(文芸春秋)▽佐々木譲「警官の血」(新潮社)▽馳星周「約束の地で」(集英社)。
ついつい、芥川賞の方に目が行くんですが、今回の話題は、日本語を母国語としない中国人の楊逸さんの「ワンちゃん」が芥川賞の候補作品に入ったことではないでしょうか。私が見た範囲だけでも、朝日新聞や毎日新聞などで報じられています。詳しい略歴なんかは他の候補者とともに文藝春秋社のホームページに出ています。約20年前の1987年に来日し、お茶の水女子大学の卒業だそうです。候補作「ワンちゃん」は日本に嫁いだ中国人女性が主人公で、中国へのお見合いツアーなどを描いているようです。
でも、私が注目したのは川上未映子さんで、作家が本業でもないのに、前回137回の芥川賞にも「わたくし率 イン 歯ー、または世界」がノミネートされたのに続いて、またしても連続で「乳と卵」が候補作に上げられています。もちろん、ココログの彼女自身のブログにもレポートされています。私の知り合いで少し前まで文学少女をやっていた人は、今回の芥川賞の本命は川上未映子さんの「乳と卵」であろうが、選考委員の一部に強烈な反対意見が出る可能性があるので、結局のところ、受賞するかどうかは分からない、とのご意見でした。
いずれにせよ、私は候補作はどれも読んでいないので、よく分かりませんが、引用にもある通り、来週水曜日の16日の夕方から開催される選考委員会で授賞作品が決定されるようですから、また、決まった後で「文藝春秋」の2月号で書評とともに読みたいと考えています。なお、いつもの通り、やや無理やりなんですが、今夜のエントリーは読書感想文の日記に分類しておきます。
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