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2008年1月22日 (火)

世界同時株安は日米の景気後退を先取りしているのか?

今日は、朝から少し雲が多かったものの、まずまずいいお天気でした。ホンの少しですが、ここ数日よりは気温も上がったような気がします。でも、まだまだ気温の低い日が続くようで、明日の午前中は雪が舞うかもしれないとの天気予報です。我が家の下の子は、すっかり天気予報を信頼しなくなり、雪については何の期待も持っていないように見受けられます。

日経平均株価の推移毎晩、同じようなことを取り上げているんですが、今日も日経平均株価が下げ止まりません。新聞やテレビで同じような内容が報じられていることでしょうから、今夜は特に新聞からの引用はしません。左のグラフは夕刊に出ていたもので、昨日までの情報なんですが、今年に入ってからの東証日経平均株価の推移です。今日の終り値は752.89円安の12,573.05円で引けましたから、今年に入ってからの下げ幅はラクに2,000円を超えます。米国は昨日は Martin Luther King, Jr. Day で休場だったんですが、昨日の欧州株式市場が軒並み下げたのを受け、今日の東京市場でも米国の景気減速が世界的に波及するとの懸念や、米国金融におけるクレジット不安、外国為替市場での円高・ドル安の進行から、今日の東証日経平均は前場開始とともにあっさりと13,000円を割り、後場に入っても上海総合指数や香港ハンセン指数などが5%を超える下げ幅を続けていることから、アジア株全面安も重しとなり、終り値まで反発することもなく大きく下げました。アジア株の情報が少なかったランチタイムにはハンドボール効果と称して、クウェートあたりの中東筋が売りに回っているんではないか、なんて冗談も出ていたんですが、ここまで下げれば TOPIX や日経平均に連動する投資信託なんかで運用している個人の中にはグーの音も出ない投資家もいそうな気がします。先週、メガバンクで運用をしている知り合いから大底は東証の日経平均で12,000円くらいまで下げるかもしれないと聞かされた時には、昨日の時点では2月に大底が13,000円とのレポートを発表していた証券会社もありますから、そこまで下げるものだろうかと思っていたんですが、もう大昔のことのようで、今は、12,000円で済むんだろうかと思わないでもありません。改めて時間の流れが加速しているように感じてしまいます。昨日から開催されている日銀の金融政策決定会合もほとんど注目されない中、今日の午後に金利の据置きが決まりました。当然です。それにしても、今月の「金融経済月報 (基本的見解)」では「わが国の景気は、(略)、幾分下振れて推移している」ものの、「生産・所得・支出の好循環メカニズムは基本的に維持」なんて見ているようです。我が政府と同じで、日銀も景気判断の舵を切るのには時間がかかりそうな気がします。
世界主要国株価の推移東証株価の下げに危機感を覚えるひとつの理由は世界の主要国の株式市場と比べて下げ幅が大きいことです。右のグラフは世界主要国株価の推移で、日本の日経平均株価が中国は言うに及ばず、米国や英国と比較して大きくアンダーパフォームしているのが見て取れると思います。中東の反発を買ったかもしれないハンドボール効果は別にして、最近時点では外国人による取引が大きな影響力を発揮しています。大雑把に、日本株の保有主体は国内の金融機関と外国人が3割、事業会社と個人が2割となっていますが、価格が決まる市場での取引額については、日本法人は比較的長期保有の傾向があるのに対して、短期の売買を繰り返す外国人がかなり大きな比率を占め、今年1月第2週の統計では7割を超えています。東証1部・2部・マザーズの東証3市場の価格は外国人トレーダーが大きな決定力を有していることになります。逆に言えば、東証株価が下げているのは外国人が売り越しているからとも言えます。もっと言えば、外国人が本国での損失を埋めるために含み益のある日本株を売却している構図が浮かび上がります。統計的に見ても、東証の分類に従って、法人、個人、外国人、証券会社に分けると、今年に入ってから、1月第1週、第2週で売り越しているのは外国人だけで、第1週128億円、第2週331億円と売越し額も加速しているように見受けられないでもありません。
日本では米国ほど株式市況が個人消費に及ぼす資産効果は大きくないと考えられていますが、株価が景気の先行指標であることは変わりありません。昨夜のエントリーで紹介したように、米国では今年の第2-3四半期がマイナス成長で景気後退局面に入るとの観測もあり、日本でも景気の転換を織り込む形で株価が下げているのかも知れません。再び、昨夜のエントリーで取り上げたように、米国では財政出動に加えて金利引下げの余地もまだありますが、巨大な財政赤字を抱えて、金利を引き下げる糊しろも小さい日本では経済政策を発動させる余地が極端に小さくなっていることも事実です。

株式市場がすべてでないことは言うまでもありませんが、もしも、株式市場が近い将来の景気転換を予告しているとすれば、日米の景気循環が恐ろしいまでにシンクロしている可能性があります。すなわち、現在の景気拡大局面は、米国のITバブル崩壊後、米国では2001年11月を、日本では2ヶ月遅れの2002年1月を、それぞれ底としていますが、年央に日米がほぼ同時に景気転換点を向かえることも無視できない確率で可能性があると私は考えています。一昨年2006年12月7日付けのエントリーで日米景気循環のシンクロ化に関するなぞなぞを出し、その時点では、私は直感的にはシンクロ化に否定的な感触を持っていましたが、外需に依存したままの景気拡大を続けて賃金上昇から個人消費が主導する景気拡大への転換がなされなかった日本経済については、他の人の表現を借りて茶化した言い方をすれば、米国という帝国の属国になってしまったのかもしれません。

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