3月の鉱工業生産指数速報をどう見るか?
今日も、スッキリと晴れ上がっていいお天気でした。午前中のうちに気温は20度を超えたようです。午後からはさらに気温が上がって、春の陽気から初夏の気候に向かっているように感じます。

本日、主要な経済の動きが3点ありました。日銀が金融政策決定会合を開催して、いわゆる「展望リポート」が発表されたことです。今年度の成長率見通しがかなり下方修正されました。統計では3月の雇用統計が発表されました。完全失業率が前月から0.1%ポイント改善して3.8%となったのに対して、有効求人倍率は0.02悪化して0.95倍となりました。このブログでは鉱工業生産指数の3月速報値が経済産業省から発表されましたので、これを取り上げたいと思います。ヘッドラインの季節調整済みの前月比は▲3.1%減と、市場のコンセンサスであった▲0.7-0.8%減を大きく下回り、ちょっとしたネガティブ・サプライズでした。上のグラフの少し太めの実線が直近で大きく下に向かっているのが読み取れると思います。出荷も▲3.9%減で、在庫率は+6.7%増と意図せぬ後ろ向きの在庫が積みあがった格好です。まず、いつもの NIKKEI.NET のサイトからヘッドラインの統計に関する記事の最初のパラだけを引用すると以下の通りです。
経済産業省が30日発表した3月の鉱工業生産動向(速報)によると、生産指数(2005年=100、季節調整済み)は106.8と前月に比べ3.1%低下した。輸送機械工業、一般機械工業、金属製品工業の低下が響き、前月比で2003年以降最大の下げ幅となった。ただ、予測調査では4月の低下後、5月は上昇を見込んでいることから、経産省は基調判断を「横ばい傾向」で据え置いた。
引用した記事にも言及がありますが、4月の予測指数は▲0.3%減、5月は+3.4%増となっていますから、単純に6月が5月の横ばいと仮定すると、1-3月期の実績の▲0.6%減に続いて、4-6月期は+0.4%増となります。そういう趣旨もあって基調判断は横ばいで据え置かれたんでしょうが、景気減速期には実績が予測指数を下回る確率が十分あり、4-6月期も鉱工業生産がマイナスを続ける可能性を排除できません。そうすると、少し前までの景気に対する見方が大きく変化します。このブログにおいても、4月17日付けのエントリーで鉱工業生産指数を取り上げた際はもちろんのこと、4月23日付けのエントリーで貿易統計を取り上げた際にも、景気は10-12月期がピークで足元では景気後退に入っているとの仮説は棄却される可能性が高いと書きましたが、やっぱり、景気は10-12月期がピークで足元ですでに景気後退に入っている可能性が高まったとも考えられます。私の知り合いで、この鉱工業生産指数統計を受けて「元の木阿弥」と題するリポートを送ってくれたエコノミストもいます。
3月速報を業種別に中身を詳しく見ると、素材関連の産業では、2月の大幅増の反動で鉄鋼は前月比▲0.2.%減でしたが、石油・石炭が+3.4%増、紙パが+1.0%増、窯業・土石が+0.2%増となって、底堅く推移しているのに対して、輸送用機械、一般機械等、加工組立型の主力輸出セクターの低下が目立っています。例えば、普通乗用車が▲3.4%減、小型乗用車が▲7.0%減、内燃機関が▲6.6%減、蒸気タービンが▲52.4%減、電子玩具が▲33.9%減などが代表例で、唯一、電子部品デバイスが+2.0%増だったんですが、4月予測指数は▲7.5%減となっており、評価は難しいところです。輸出から生産が鈍化しているのであれば、景気判断としては下向きにならざるを得ません。我が国の景気は瀬戸際に立たされているといえましょう。
景気判断に関して、今後の焦点は輸出動向ではないかと私は考えています。財務省のホームページでは4月上中旬の貿易統計は5月9日ころ、4月全体は5月22日ころとなっていますが、貿易統計次第では一気に景気後退懸念が高まる可能性があるんではないかと思います。
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今日は、一家そろって
私はエコノミストですので、経済関係の本を読むことが多いんですが、時折、数学関係の本も読みます。経済学と数学はかなり似通った部分があり、数学はエコノミストには必須だと考えているからです。昨年11月14日のエントリーでは「モンティ・ホール問題の周辺事情をひも解く」と題して、ローゼンタール教授の『運は数学にまかせなさい - 確率・統計に学ぶ処世術』を参考に、



コア CPI 1.2%ということは、日銀の「物価安定の理解」の中央値を超えたことになります。しかし、上限の2%にはまだ余裕があります。他方、



夕刊各紙の報道では、ちょうど3月の年度末の統計が発表されたということで、年度ベースの計数が取り上げられていました。左のグラフの通りです。中には、輸出と輸入を併せた貿易額で中国が米国を押さえて2年連続で貿易相手国のトップだったとか、米国への輸出額が4年振りに減少に転じたとか、トピック的に扱っていた新聞もあったように記憶しています。私から見ると、新聞などの報道では年度の金額の統計が注目されていたように思わなくもありません。でも、エコノミストとしては、より細かく、最近の月別の統計にも目を配りたいところです。また、どうしても報道では金額ベースの数字が取り上げられるんですが、今回の発表で私が注目していたのは数量ベースの輸出指数の推移で、下の表の通りです。財務省の発表資料から取っています。昨年後半からジワジワと金額ベースの伸び率が低下して来たのは、米国の景気減速や景気後退とともに円高による価格指数の下落が主要な原因だったんですが、3月には






左の写真が今朝の朝日新聞の1面に掲載されていたもので、エスカレータなどに巻き込まれて破損した樹脂製のサンダルだそうです。確かに、先の方は木端微塵といった残骸が残るだけで、これでは子供の足の指は大きく傷つくであろうことが容易に想像されます。我が家でも昨晩の NHK ニュースを見て、おにいちゃんが「裸足でクロックスを履いていると、足の爪がはがれそうになる」と言っていました。私の場合は役所で靴下を付けた上でクロックスを履いていますし、役所にはエスカレータはありませんから、特段の問題は感じたことがありません。なお、経済産業省によると、サンダルの事故は2007年5月以降で65件起きていて、そのうち少なくとも49件は子供の事故で、足の指の骨が折れるなどして2人が重傷を負っているそうです。写真にあるような樹脂製でつま先部分まで覆われたタイプのサンダルの事故の大半が同種商品を昨年に国内で約390万足販売し、圧倒的なシェアを持つクロックス社製だったとのことです。
というだけだったら「フーン」で終わって、週末にもかかわらず、このエントリーを経済評論の日記に分類することもなかったんですが、私が気にかかったのは右のグラフです。これは少し前に、





























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