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2008年4月18日 (金)

ソリテアの確率のグラフからチリのカジノを思い出す

今日は、朝からが降り出しました。時折、止む時間帯もあったんですが、ほぼ1日中降り続いて、特に、朝からは強く降っていました。風も強くてカサが吹き飛ばされそうになりました。気温はそこそこ上がったように感じました。外を出歩いていると湿度が高いせいで少し汗ばむくらいでした。

ソリテアの確率

まったくのネタなんですが、ソリテアの確率を記録しています。実は、Windows Vista をお持ちの方ならご存じの通り、ソリテアのゲームをプレーすると、成功した時に限って記録を表示してくれます。何回中何回の勝ちと出て来ます。それを最近時点で抜き出したのが上のグラフです。エクセルに記録してグラフを更新していたりします。ソリテア自身がヒマな時にやるもんでしょうから、ついでに、エクセルを起動して記録を取っているわけです。縦軸は成功の確率です。横軸は、本来は、試行の回数を取るべきなんでしょうが、先ほど書いたとおり、失敗の場合は回数表示がなく、成功した時のみ何回中何回の成功と出ますので、実は、成功の回数です。最初の方を端折っていますが、大雑把に、試行回数が3000回余り、成功回数が250回余りで、成功の確率は8%強といったところでしょうか。Windows Vista を買い求めて以来1年足らずで試行回数が3000回ほどですから、毎日平均的に10回はトライしている計算になります。ソリテアが成功する確率は、2年ほど前の2006年7月13日付けのエントリーでP≠NP予想を取り上げたときの例にならえば、おそらく、多項式時間で計算可能な気もしますが、ここではリカーシブに8%程度と出ています。
どうしてグラフを持ち出したのかというと、確率は8%前後であるかもしれませんが、かなり明瞭でまるで景気循環のようなサイクルが観察されるからです。私はこれがギャンブルの本質のひとつではなかろうかと考えています。ギャンブルという言葉で念頭に置いているのは、確率的な結果が出ると私が考えているルーレットなんかです。最初にお示ししたソリテアの確率のグラフから、段々と、チリのカジノに近づいて来ました。つまり、ルーレットのような確率的なギャンブルの結果は長期的には一定の確率に収束するんでしょうが、その確率の周囲で一定のサイクルが観察される可能性は十分にあり、ギャンブル好きな人はその波を観察して賭けをするんではないかという気がしないでもありません。
ということで、本題のチリのカジノですが、私が勤務していた大使館のある首都のサンティアゴから100キロほどの海沿いの街であるビーニャ・デル・マールというところにありました。マール mar はスペイン語で海という意味です。チリでは海水浴場としても有名です。サンティアゴの街中に作らなかったのは、ある意味で、少なくともギャンブルに熱中する人を出さないための配慮だという気もします。マカオのような庶民的なカジノではなく、ラスヴェガスのような紳士淑女の社交場です。もっとも、私はラスヴェガスには行ったことはありません。紳士淑女の社交場ですから、カジノに入場するに当たっては男性の場合はネクタイとジャケットが要求されます。私は在チリ大使館勤務時はまだ独身で、いつも男仲間とカジノに行っていたので、女性の服装についてはよく知りません。私の知り合いで、ラフな格好で海水浴に来たのはいいけれど、どうしてもカジノに入りたくて、カジノの前で営業している貸し衣装店からネクタイとジャケットを借りて、本人いわくで「チンドン屋さん」みたいな姿でギャンブルをした人もいます。ネクタイとジャケットがあれば入場できるわけで、服装のセンスは問われないようです。
私はギャンブルはしなくて、海外勤務から日本に帰国する際に何がしたいかと問われて、よくパチンコがしたいと答える人もいるんですが、競馬競輪のたぐいやパチンコもまったくしません。昔はお付き合いでマージャンの卓を囲むこともありましたが、今ではコンピュータ相手のマージャンだけです。確率的に考えることに慣らされているエコノミストですから、ギャンブルは損をするに決まっていると達観しています。ですから、チリのカジノでもルーレットやビンゴなんかには手を出さず、自分で思考判断できるブラック・ジャック専門でした。でも、このソリテアのグラフを見ていると、昨夜のエントリーでもフォーマルな分析なしにグラフだけで判断するのは危険だと書きましたが、やっぱり、ギャンブル好きな人の主張する一定のサイクルが存在する可能性は排除できないような気がします。でも、やっぱり、最終的には、というか、長期的には一定の確率の周囲に収束して、発散することはないように思いますから、ギャンブルはおトクではないように思います。少なくとも、一定のサイクルがあるとしても、それを的確に把握する能力は私には欠けているんであろう、というのが50年近い人生を送って来た結論めいたものです。

ゴールデンウィークが少しずつ近づいてきた週末前の金曜日に、最近のソリテアのプレーの確率と十数年も前の地球の反対側での海外生活を思い出して、リラックスしたエントリーでした。

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