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2008年7月 4日 (金)

海外経済の動向 - 欧州中央銀行の利上げと米国の雇用統計

今日も、梅雨の中休みで、朝からいいお天気で、気温も上がって蒸し暑かったです。今日はおにいちゃんか、下の子か、どちらか忘れましたが、小学校でプールだったように思います。

日米欧の政策金利の推移

まず、欧州中央銀行 (ECB) が利上げしました。4.0%の政策金利を25ベーシス引き上げて4.25%とし来週7月9日からの実施です。上のグラフの通り、日米との金利差が広がりました。なお、上のグラフは朝日新聞のサイトから引用しています。
評価の難しい利上げだという気がします。各国政策当局は常に国内経済情勢に責任を持つという観点からは理解できますが、私の印象からすれば、少し部分均衡志向だという気がしないでもありません。ユーロ金利の引上げですから、金利差を考えれば、ユーロ高とドル安・円安となることは容易に予想されます。ドル建てでマーケットが立っている原油市況はこれに反応して、さらに価格上昇を強めることも明らかです。実際、NY の原油市況はバレル当たり145ドルに乗せました。そこを為替でシャットアウトするとの意向なのかもしれませんが、私の目から見て効果は疑問です。域内景気への悪影響も考えられます。これらの事情を総合してなんでしょうが、記者会見でトリシエ総裁は次回の利上げについて、"I have bo bias." として言及しませんでした。
日米の経済環境からすれば、もう少し先、おそらく、年末から来年くらいにかけてかもしれませんが、商品市況の上昇抑制のために、今回の ECB のような単独利上げよりも、日米欧での協調利上げが模索されてもいい時期が来るかもしれないと私は考えています。少なくとも、現在の商品市況への政策割当ては、備蓄とかの実物的な対応よりも、金融面での対応の方が効果的であろうと私は考えています。もしも、私の考えが正しければ、各国の景気状況を判断しながら、日米欧が商品市況の抑制のために協調利上げを行う可能性は、控えめに言っても、ゼロではないと思います。米国では大統領選挙と新しい大統領の就任式が控えていますが、中央銀行の独立性を発揮する場面かもしれません。

The Labor Picture in June

次に、米国の6月の雇用統計が昨夜発表されました。いつもは金曜日なんですが、今日の7月4日が倍国の独立記念日のお休みですから、日本時間の昨夜に発表されました。米国の独立記念日は大きなお祭りみたいなもので、前日の7月3日を半ドンにする企業や個人もめずらしくなく、全国各地で大騒ぎします。さて、本題に戻って、6月の非農業雇用者数は▲6.2万人減、失業率は5月と変わらずで5.5%でした。雇用者数は6カ月連続の減少となります。上の画像はいつもの "New York Times" の "The Labor Picture in June" です。

米国非農業雇用者数と失業率の推移

一応、非農業雇用者数と失業率の推移を上のグラフに示します。すべて季節調整値で、赤い折れ線グラフが左目盛りの千人単位の非農業雇用者の前月差増減数、青いラインが右目盛りのパーセント単位の失業率です。影を付けた部分は景気後退期です。実は、市場の事前コンセンサスでは雇用者の減少は▲5.5万人減から▲6.0万人減くらいで、失業率は0.1%ポイント改善するんではないかと見られていましたので、予想のレンジ内とはいえ、やや下限に近かった気がします。しかし、一昨日は、「この市場コンセンサスよりも、もっと悪いんではないか」との懸念からNYダウ平均株価が下げましたので、昨日は統計結果が悪かったにもかかわらず株価が上昇するという現象が起きました。しかし、余談ながら、我が国の東証の日経平均株価は今日も下げて、12日続落となりました。いったい、何年振りなのか私はよく知らなかったんですが、日経新聞のサイトで見かけたところによると、15日続落した1954年4月2-5月18日以来、54年振りだそうです。私が生まれるはるか前の世界だったりします。
米国の景気については、足元ですでに景気後退局面に入っていることがほぼ確実だと私は考えていますが、いまだに NBER からは何の発表もありません。いくら情報に疎い私でも、NBER が景気後退を認定すれば何らかの方法で知るハズです。4月7日付けのエントリーで書いた通り、NBER の所長 (President) には既に MIT のポテルバ教授が就任していて、少なくとも、前の所長だったフェスドスタイン教授はリセッションの可能性を何回か強く示唆していましたが、新しい所長の下で方針が変更されたとも思えません。マコトしやかに、GDP 統計がマイナスを付けるのを待っていると解説している人もいるそうですが、私には疑問です。先日、発表された ISM 製造業 PMI が50を上回ったこともあり、判断が慎重になっている可能性があることは考えられます。上のグラフに見られる通り、雇用者数の減少幅も過去のリセッションに比べてまだ大きくなっていません。繰返しになりますが、3月25日付けのエントリーで紹介した CFNAI は2月以降も▲1.0を下回り続けていますので、米国が足元で景気後退に入っているのはほぼ私は確実だと考えていますが、5月の CFNAI が少し改善したことも事実で、NBER の公式の認定には今少し時間がかかるのかもしれません。

可能性の問題ではあるものの、私はすでに米国は足元で景気後退局面に入っている一方で、日本は景気後退局面を回避できる可能性がまだ残されていると考えていましたが、米国も景気後退を回避できる可能性が残されているのかもしれません。

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