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2008年9月 3日 (水)

経済開発協力機構 (OECD) の経済見通し中間見直し

昨日9月2日、経済開発協力機構 (OECD) から経済見通しの中間見直し "An interim assessment" が発表されました。もっとも、中間見直しの対象国は G7 だけで、OECD 加盟国全部ではありません。その上、今年2008年だけの見直しです。まず、私が見かけた毎日新聞のサイトから記事を最初のパラだけ引用すると以下の通りです。

経済協力開発機構(OECD)は2日、日米欧などの08年の経済成長見通しを発表した。日本は「08年4-6月期の国内総生産(GDP)のマイナス成長からの回復は限定的となる」として、08年の実質経済成長率を前回6月の年1.7%から同1.2%に下方修正した。一方、米国は上方修正し、対照的な見通しとなった。

GDP growth in the G7 economies

縮小してしまったので少し見づらいんですが、上の表が総括表です。リポートの pp.4 に掲載されています。要するに、結論は "Financial market turmoil, housing market downturns and high commodity prices continue to bear down on global growth" すなわち、金融市場の混乱、住宅価格の低下、商品市況の高騰が世界経済の成長の重しになっているということで、日本の成長率もかなり低めに予測されています。前回6月の予測よりも低くなっています。上の表の右の欄で示されています。引用にもある通り、2008年の成長率について、前回の経済見通しと今回の中間見直しで対比すると、米国が+1.2%から+1.8%に上方改定された以外は、日本は+1.7%から+1.2%に、ユーロ圏も+1.7%から+1.3%に、英国も1.8%から+1.2%と軒並み下方改定されています。特に、日本ではマイナス成長を記録した4-6月期からの回復が限定的であるとしています。米国の2008年成長率を上方改定したのは回復が予想より早いピッチで進むというより、明記してはいませんが、今年前半の財政政策の効果による部分が大きいと考えられます。
繰返しになりますが、金融市場の混乱、住宅価格の低下、商品市況の高騰が経済成長にマイナスの影響を与えているんですが、もちろん、世界各国によって経済状況が違いますから政策対応が異なることは言うまでもありません。日本についてはインフレの高進が欧米諸国ほどではなく、消費者や企業のマインドが特に悪化しているので、インフレの進行に伴って金融引き締めが必要な諸国と異なり、"keeping monetary policy on hold" 金融政策は現状維持が適当とのご意見のようです。

当たり前のことを当たり前に書いてあるだけのリポートですが、本文はフランス語1ページ、英語も1ページで、図表が豊富に添付されていますので、学生の教材に適当かもしれないと思って取り上げてみました。

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