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2008年12月16日 (火)

今夜はサラリと米国の金融政策

昨夜のエントリーの最後に書いたように、今週の注目点は日米の金融政策の動向です。両国とも金融政策当局が金融政策の決定会合を開催します。まず、昨日から今日にかけて連邦準備制度理事会 (FED) が連邦公開市場委員会 (FOMC) を開催している米国について、昨夜と一部は重複しますが、"Wall Street Journal" から私の興味を引いた最近の記事を引用します。日付順に並べたつもりです。

  1. December 10, Fed Weighs Debt Sales of Its Own
  2. December 12, Fed's Assets Top $2 Trillion, as Use of Facilities Is Brisk
  3. December 15, At Fed's 2-Day Meeting, Target Rate Could Be Sliced to Near Zero
  4. December 15, Fed's Rate Cuts Threaten to Chill Japanese Investment

最初の記事には少し驚きましたが、自らの勘定で FED が負債を発行する計画があるようです。まず間違いなく何らかの法律の根拠が必要でしょうから、すでに FED から議会筋にアプローチしているように報じられています。手形になるのか、何らかの証券にしたいのか、私には不明ですが、次の記事にある膨大なバランスシートを回収する手段を模索し始めているのかもしれません。もしそうだとすれば、本格的なバランスシート拡大に着手さえしていない我が日銀と比較して、恐ろしいくらいに forward-looking な FED の姿勢に驚かされてしまいます。なお、私の記憶が正しければ、中国の中央銀行である人民銀行が大量の手形を振り出して為替市場に介入している例があるものの、私が知らないだけかもしれませんが、先進国で大規模な手形や証券の発行の例は見ないような気もします。もちろん、貨幣が中央銀行の負債そのものであるとの議論は別の話です。その膨大なバランスシートの資産について報じたのが2番目の記事で、私のこのブログではとっくに10月30日付けや12月11日付けのエントリーで取り上げていますので、何を今さらという気もしますが、記事の中には "a positive sign" との JP Morgan Chase のエコノミストのインタビューもあったりします。特に、日本のメディアのようにドルへの信認が危ういといった観点はないように見受けられます。3番目が昨日からの FOMC において現行の1%の FF 金利が50ベーシス引き下げられるだろうとの観測記事で、最後の4番目の記事が、米国の金利引下げによりドル安が進むと日本の設備投資にマイナスの影響が及ぶと、トヨタを引合いに出しながら論じています。この記事によれば、もしも日米両国の政策金利目標が逆転すると1993年以来だそうです。

明朝には FOMC の結果がメディアやネットで流れていることと思います。日米金融政策当局の相対的なポジションという意味では、当然ながら、次の注目点である今週後半18-19日の日銀の金融政策決定会合も見逃せません。

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