昨年度1年間にアップした読書感想文
新年度が明けて10日がたちました。役所も予算で動いていますから財政年度の年度末や年度初めといった区切りはあるんですが、教育機関はもっと年度の区切りが強烈だということを実感しています。年度末には卒業式、年度初めには入学式、もちろん、授業なども大きな区切りとなります。ということで、大学のサイトなど、いろいろと私も見直しをしていたんですが、先日、プロファイルの更新をしました。子供達が学年を上げたのが唯一の理由です。3月までは「小学6年と4年」でよかったのが、4月から「中学1年生と小学5年生」になりました。そこで、プロファイルの一環として mixi を更新していると、何と、第139回芥川賞受賞作の楊逸さんの『時が滲む朝』(文藝春秋) に関する酷評の読書感想文を昨年9月にアップしてから、mixi では半年余りレビューを書いていないことが判明してしまいました。それなりにマズいと考えて、4月に入ってから、せっせと昨年の分も含めて本のレビューをアップしました。内容は基本的にこのブログの読書感想文と同じなんですが、mixi の方は字数制限が厳しいので、少し削除した部分もあります。結果的に、文脈が通らなくなるようなことはないように配慮したつもりですが、十全な自信はありません。参考として、昨年4月から今年3月までの昨年度1年間にブログに読書感想文の日記をアップした本の一覧です。全部で22冊あり、最近にアップした順になっています。
- 大崎善生『聖の青春』(講談社)
- 村上春樹『羊をめぐる冒険』(講談社)
- 川上未映子『先端で、さすわさされるわそらええわ』(青土社)
- 恩田陸『きのうの世界』(講談社)
- 芥川賞受賞の津村記久子『ポトスライムの舟』(講談社)
- 田中慎弥『神様のいない日本シリーズ』(文藝春秋)
- 村上春樹新訳、サリンジャー『キャッチャー・イン・ザ・ライ』(白水社)
- 江上剛『統治崩壊』(光文社)
- 村上春樹『うずまき猫のみつけかた』(新潮社) 新装版
- アレックス・アベラ『ランド - 世界を支配した研究所』(文藝春秋)
- 柳広司『ジョーカー・ゲーム』 (角川書店)
- 伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』(新潮社)
- 平野啓一郎『決壊』(新潮社)
- 楊逸『時が滲む朝』(文藝春秋)
- J. K. ローリング『ハリー・ポッターと死の秘宝』(静山社)
- チャーリー・フレッチャー『アイアンハンド』(理論社)
- 堂目卓生『アダム・スミス』(中公新書)
- 田中慎弥「蛹」(『新潮』2007年8月号)
- 野田稔+ミドルマネジメント研究会『中堅崩壊』(ダイヤモンド社)
- 荒井一博『学歴社会の法則』(光文社新書)
- キース・デブリン、ゲーリー・ローデン『数学で犯罪を解決する』(ダイヤモンド社)
- 上野泰也『チーズの値段から未来が見える』(祥伝社)
一応、念のために断っておくと、私は昨夏に官庁エコノミストから経済学部に勤務する大学教授に出向しましたから、通勤電車を含めて図書館や研究室やオフィスなどで経済書を読むのは極めて重要な業務のひとつであり、勝手に決めたこのブログの原則として、業務として読んでいる経済書の書評は掲載しないことにしています。例外的な扱いを受けたのは堂目教授の『アダム・スミス』と上野さんの『チーズの値段から未来が見える』といえますが、実は、このブログの12月30日付けのエントリーで取り上げた週刊「ダイヤモンド」のベスト経済書にどちらも入っていて、しかも、私が推した本よりも上位にランクされていたような気がしないでもありません。少なくとも、授業で取り上げない軽い経済関係の本という趣旨でこのブログで取り上げたんですが、やや失礼な扱いだったかもしれないと反省するとともに、あるいは、このようなマイナーなブログでも取り上げた方が売上げには貢献するのではないかと思ったり、複雑な心境です。
もしも余裕があれば、今年度は夏休みの読書案内なども考えたいと思います。
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