電子マネーの普及が1億枚を超え長崎スマートカードを購入する
昨夜のエントリー以上に旧聞に属する話題かもしれませんが、今月7月10日に日銀が 「最近の電子マネーの動向について(2008年度)」 と題するリポートを発表しています。昨年2008年8月26日付けでこのブログに取り上げた話題のアップデート版だと受け止めています。
今年のひとつの話題は、2009年3月末の時点で電子マネーの発行枚数が1億枚を超えたことで、リポートの pp.1 【図表1】から引用した上の表の通りです。今年2009年3月末時点の電子マネーは1億503万枚、前年同月比で+30.3%増となりました。なお、調査対象としている電子マネーと発行元は以下の通りです。
電子マネー | 系列 | 発行元 |
Edy | 独立系 | ビットワレット ソニー、NTT docomo、さくら銀行(現・三井住友銀行)、トヨタ自動車、デンソー、DDI(現・KDDI)、三和銀行、東京三菱銀行(ともに現・三菱東京UFJ銀行)など11社の出資により設立。現在は、日立、伊藤忠、NEC、富士通なども参加。 |
Suica | 交通系 | JR東日本 |
ICOCA | 交通系 | JR西日本 |
PASMO | 交通系 | パスモ 関東地区の大手鉄道事業者9社の出資により設立。 |
nanaco | 流通系 | セブン&アイ・ホールディングス系列のアイワイ・カード・サービス |
WAON | 流通系 | イオン |
SUGOCA | 交通系 | JR九州 |
Kitaca | 交通系 | JR北海道 |
どうでもいいことながら、理由はよく分かりませんが、JRグループ発行の電子マネーのうち、Suica と ICOCA はもちろん、SUGOCA と Kitaca も今年から調査対象に含まれるようになった一方で、歴史も発行枚数も SUGOCA や Kitaca をしのぐJR東海の TOICA は調査対象に入っていません。もっとも、TOICA の発行枚数は50万枚を超えたあたりですから、1億枚に比べると微々たるものであることは確かですが、日銀の関係者がこのブログをご覧になっていただいているのであれば、来年から調査対象になるかもしれません。なお、付け加えると、長崎スマートカードも調査対象になっていないんですが、コチラが日銀の調査対象になるのは少し時間がかかるような気がします。
電子マネーの発行枚数1億枚といっても、デビットカードが4億枚を超え、クレジットカードも3億枚に迫っていますから、まだまだ増える余地はありそうに思います。特に、長崎に暮らして周囲を見回すと、地域限定の長崎スマートカードはかなり普及しているものの、全国版の電子マネーは普及が進んでいない気がしないでもありません。地方圏は規模の経済が働きにくいので仕方がない面もあります。私は上の表の Edy、Suica、PASMO、nanaco の4枚と長崎スマートカードを持っています。長崎でもコンビニや空港をはじめとして、Edy が使えるお店は少なくないんですが、使っている人はほとんど見かけません。私くらいなのかもしれません。電子マネーの典型的な使い方としては、ビックカメラで買い物をしたポイントを Suica にチャージして丸善で本を買う、なんてのが東京の場合は可能ですが、長崎スマートカードは電車賃やバス代専用です。このあたりが規模の経済の違いといえます。でも、その分、長崎スマートカードは回数券並みの割引があったりします。実は、長崎の電車の回数券が昨年末で販売中止になりスマートカードに一元化されたので、今月から私もスマートカードを使い始めています。なお、私が持っている電子マネーはすべてプリペイドの記名式なんですが、長崎スマートカードだけは無記名です。従って、子供用もないんだろうと想像しています。少子高齢化の進んだ長崎らしいのかもしれません。
電子マネーの普及はしばらく続きそうですし、ますます便利になることと思います。ですから、上手に付き合いたいと考えています。
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