« 貿易統計に見る輸出のリバウンド | トップページ | 大学の講義で取り上げた計算問題 »

2009年7月24日 (金)

平成21年度『経済財政白書』に見る労働環境の厳しさ

本日、内閣府から『経済財政白書』が閣議配布されました。まず、主要な全国紙の記事についてリンクだけ張っておくと以下の通りです

各紙とも『経済財政白書』について、この1-3月期に景気後退が終了し景気回復局面に入ったとの前提から、今後のリスク要因を分析した部分に着目しています。私も同じです。『白書』では web 上に発表されている説明資料の第1章に当たります。ここではリスクとして雇用とデフレを上げているんですが、メディアが注目したのは雇用だけみたいです。まず、読売新聞のサイトと同じですが、雇用保蔵が大幅に増加しており、失業「予備軍」が600万人に上るというグラフは以下の通りです。

雇用保蔵の推計

続いて、下のグラフは朝日新聞と同じで、バブル崩壊以降の景気後退局面のエピソードとして、生産の減少とこれに起因する労働投入量の減少です。労働投入量は労働時間と就業者数に分解してあります。

生産と労働投入

今回の景気後退局面では、過去の景気後退局面のエピソードに比べて、生産の落ち込みに対応する労働投入量の減少が小さかったんですが、逆に考えると、雇用がこの先もさらに減少したり、あるいは、生産が拡大するとしても、雇用の回復が大きく遅れる可能性が示唆されていると受け止めるべきでしょう。

最終需要項目別の雇用者所得・就業誘発係数

それでは、GDPコンポーネントのうちで何が増加すると、雇用者所得や就業者数の拡大につながるかということを分析したのが上のグラフです。やっぱり、公共投資の拡大が有効だと言いたいのかもしれません。

|

« 貿易統計に見る輸出のリバウンド | トップページ | 大学の講義で取り上げた計算問題 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/20840/30679334

この記事へのトラックバック一覧です: 平成21年度『経済財政白書』に見る労働環境の厳しさ:

« 貿易統計に見る輸出のリバウンド | トップページ | 大学の講義で取り上げた計算問題 »