金曜日発表の4-6月期GDP統計2次QEは1次QEから小幅な修正か?
今週の金曜日9月11日に4-6月期のGDP統計2次速報、エコノミストの業界で2次QEと呼ばれる重要な経済指標が内閣府から発表されます。1次QEは季節調整済みの実質系列で見て、前期比+0.9%成長、前期比年率+3.7%成長でしたが、先週金曜日に発表された法人企業統計調査の結果などを受けて、シンクタンクや金融機関の2次QE予想がほぼ出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しました。詳細な情報にご興味ある方は左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ pdf 形式のリポートが別画面で開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別画面が開いてリポートが読めるかもしれません。
機関名 | 実質GDP成長率 (前期比年率) | ヘッドライン |
内閣府 1次QE | +0.9% (+3.7%) | n.a. |
日本総研 | +0.8% (+3.2%) | 1次QEに比べ若干下方修正される見込み。公共投資と在庫投資が下方修正されることが主因。 |
みずほ総研 | +0.8% (+3.4%) | 在庫投資が上方修正される一方、設備投資や公共投資、住宅投資は下方修正。 |
三菱UFJ証券 | +1.0% (+4.1%) | 設備投資の前期比減少幅は1次速報に比べ縮小へ。成長率は上方修正に。 |
第一生命経済研 | +0.9% (+3.5%) | 設備投資の上方修正を在庫投資と公共投資の下方修正が打ち消す形。 |
三菱UFJリサーチ&コンサルティング | +0.9% (+3.7%) | 1次速報値から修正はないと見込まれる。 |
ニッセイ基礎研 | +1.0% (+4.1%) | 4-6月期・GDP2次速報は上方修正を予測。 |
三菱総研 | +0.9% (+3.6%) | 民間設備投資は上方修正が見込まれる一方、公的固定資本形成、民間在庫品増加はそれぞれ下方修正が予想されるため、結果としてはほぼ修正なし。 |
大雑把に言って、1次QEから小幅な修正になると見込まれています。GDPコンポーネントの動向も予測する機関によりマチマチなんですが、私の考えに近いのは第一生命経済研と三菱総研で、設備投資が上方修正される一方で、在庫投資と公共投資が下方修正され、総合的に見てコンポーネントを合計したGDP成長率の修正幅は小幅という感触を持っています。1次QEから2次QEへの修正は経済の方向を示すと考えられますので、設備投資が上方修正され、在庫投資が下方修正されるのは日本経済全体の姿として望ましいと私は受け止めています。公共投資については政権交代後の政府の経済政策とも大いに関係しますので、10-12月期以降の姿に注目したいと思います。私は公共投資については民主党と同じ方向性を持っていて、ムダな公共投資はまだまだ存在して削減する余地があると考えています。
今週あたりから、そろそろ夏休み気分を抜けて経済の話題にに回帰するとともに、いよいよ東京ヤクルトに2.5ゲーム差と肉薄した我が阪神タイガースに関する虎ブロ復活の時期をうかがいたいと考えています。
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