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2010年1月14日 (木)

まだまだプラスに転じない機械受注統計と企業物価統計

本日、内閣府から昨年11月の機械受注統計が、また、日銀から昨年12月の企業物価指数が、それぞれ発表されました。相変わらず、どちらもプラスに転じません。特に大きなマイナスを記録したのは機械受注で、船舶と電力を除く民需のコア機械受注が季節調整済みの前月比で▲11.3%減と大きく減少しました。市場の事前コンセンサスではわずかながらもプラスと見込まれていただけに、ネガティブ・サプライズと受け止められています。内閣府も基調判断を下方修正しています。まず、日経新聞のサイトから関連する記事を引用すると以下の通りです。

機械受注統計
内閣府が14日発表した昨年11月の機械受注統計によると、設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)は前月比11.3%減の6253億円だった。2カ月連続で前の月を下回り、受注額は比較可能な1987年4月以降で最低になった。通信業者が携帯電話の受注を減らしたことが大きく影響した。景気の先行き不透明感から企業の設備投資がふるわない状態だ。
今回の統計を受け、内閣府は機械受注について「下げ止まりつつあるものの、一部に弱い動きがある」と基調判断を下方修正した。下向きに見直すのは1年ぶり。会見で津村啓介政務官は「景気回復は外需中心で自律性に乏しい」と指摘。「足元では為替が安定してきた上、昨年12月にまとめた成長戦略を実行することで、企業の投資回復を期待したい」との認識を示した。
昨年11月時点の10-12月の受注見通しは前期比1.0%増と7四半期ぶりに増加に転じる予想だった。11月の大幅マイナスで、見通しを達成するには12月に前月比22.0%増になる必要がある。
企業物価指数
日銀が14日発表した2009年の国内企業物価指数(05年平均=100、速報値)は103.0となり、前年に比べて5.3%低下した。これまで最低だった1986年の4.7%低下を更新し、60年の統計開始以来過去最大のマイナス幅となった。08年秋以降の世界経済の減速で、原油や資源などの需要が大幅に後退し、価格が低下したことが響いた。
国内企業物価指数は出荷や卸売りの段階で企業同士がやり取りする価格から算出する。企業物価が下がると消費者物価も連動して下がることが多い。デフレにもつながることから、企業収益の圧迫要因にもなる。09年12月は前年同月比3.9%低下と12カ月連続のマイナスだったが、マイナス幅は4カ月連続で圧縮した。
09年の年間平均の前年比変動率を品目別でみると「石油・石炭製品」が33.9%と大幅に低下。「化学製品」も9.3%下がった。どちらも原油価格の影響を色濃く受ける。原油はここにきて上昇の兆しをみせているものの、09年の平均価格が過去最高値をつけた08年と比べると下がっており、反動が表れている。

まず、コア機械受注のグラフは以下の通りです。青の折れ線が毎月の季節調整済みのコア機械受注額、赤がその後方6か月移動平均です。いずれも左軸の単位は兆円です。影をつけた部分は景気後退期なんですが、直近の谷は昨年2009年3月と仮置きしています。

コア機械受注の推移

この11月の大きな減少は、引用した新聞記事にもあるように、携帯電話など何らかの特殊要因による単月のイレギュラーな動きなのかもしれません。少なくとも、11月下旬のドバイ・ショックによる円高の進行との関連性は薄いと私は受け止めています。ですから、先行きについても悲観的になる必要はないと考えていますが、そもそも、今年いっぱいくらいは設備投資がほぼゼロ近傍で推移すると予想していますので、さらに大きく落ち込むことは想定していません。12月統計でどのくらいリバウンドするかに注目したいと思います。

企業物価の推移

次に、企業物価の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。赤い折れ線が国内物価、緑が輸出物価、水色が輸入物価のそれぞれの前年同月比上昇率です。国内物価は12月になっても前年同月比で▲3.9%の下落と、マイナス幅は縮小しているものの、依然として、デフレが続いています。他方、輸出入物価は12月から水面上に顔を出しプラスに転じました。原油価格が上昇していることと円高の影響です。輸出入物価に比較して、国内物価は persistent ですから、日銀が現在の金融政策に固執する限り、プラスに転じるのはもう少し時間がかかりそうな気がします。

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