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2010年7月 9日 (金)

新しいペーパー「子ども手当に関するノート: 世代間格差是正の観点から」

今週になって、新しいペーパー「子ども手当に関するノート: 世代間格差是正の観点から」を書き上げました。編集会議の承認を得られれば、長崎大学経済学部の紀要である『経営と経済』2010年9月号に研究ノートとして掲載される予定です。
広く知られているように、昨年の総選挙で政権交代を果たした民主党は、子ども手当を創設し、18歳以下の子供のいる家庭に対して1人当たり月13,000円の子ども手当の支給を今年6月から4月にさかのぼって開始しました。マニフェストの半額で、年間予算2兆円余りの小規模な政策ですが、従来から私が主張しているように、年金・医療・介護の高齢者世代に偏った社会保障政策の大きな転換点であると考え、時論として取りまとめておきました。実は、官庁エコノミストとは時論を取り上げられない窮屈な存在ですから、大学教授として出向している今がひとつのチャンスと考えました。
まず、我が国の少子化の現状を統計的に明らかにするとともに、Low-Fertility Trap Hypothesis の概念図を掲げ、この原因を高齢世代に偏った社会保障政策や若年層に厳しい労働市場の現状を統計的に把握するとともに、子育て関連支出の公費負担が先進各国の中でも最低レベルにあり、日本に次いで低い英国やドイツと比較してもGDP比で1%、すなわち、5兆円不足していることを示し、その原因が「シルバー・デモクラシー」にあることを指摘しています。さらに、現時点における引退世代と勤労世代の格差について、世代会計に基づく定量的な研究成果を引用しつつ明らかにし、加えて、所得税制においても年金所得と勤労所得の控除に従った大幅な格差を生じていることを示しています。しかし、「シルバー・デモクラシー」の超克に関してはデーメニ投票法に対して否定的な私の見方を示し、民主主義の根幹にかかわる制度としてではなく政策として、国民のコンセンサスを得つつ、限りある社会保障財源を高齢者世代向けから家族・子ども向けの政策にシフトすべき必要性を説いています。
従来からの私の主張を理論的及び実証的な既存研究で後付けることにより、いつもながら、強引な論旨の運びで結論まで導いています。一応、大学の紀要に掲載される予定の学術論文ですから、自分の考えを強引に述べるだけではなく、データや既存研究を補強材料として十分に盛り込みました。また、今回のペーパーは初めての試みとして、日本語で書いたにもかかわらずやや強引に、Scribd にアップしてみました。以下の通りです。

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