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2010年7月 6日 (火)

景気動向指数もいよいよ鈍化の兆し

本日午後、内閣府から5月の景気動向指数が発表されました。CI一致指数が現在の景気回復局面に入ってから初めて、また先行指数が先月に続いて2か月連続で低下しました。景気回復初期のV字型回復の時期を終えて、日本経済はいよいよ鈍化ないし減速の局面に入りつつあると受け止めています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

5月の景気一致指数、14カ月ぶり低下 設備投資や消費が不振
内閣府が6日発表した5月の景気動向指数(CI、2005年=100、速報)によると、景気の現状を示す一致指数は前月比0.1ポイント低下の101.2と14カ月ぶりに低下した。投資財出荷指数(除輸送機械)など設備投資関連の指数や、商業販売額など消費関係の指数が下落したことが響いた。
数カ月後の景気の先行きを示す先行指数は3.0ポイント低下の98.7と2カ月連続のマイナス。下落幅は過去5番目の大きさだった。耐久消費財出荷指数など家計関連の指数や、東証株価指数などの低下が影響した。
内閣府は基調判断を8カ月連続で「改善を示している」とした。
記者会見した津村啓介内閣府政務官は「液晶テレビなどの家電製品や乗用車のエコポイントなど政策効果が薄れていることと、輸出の増加が緩やかになっている」と説明した。
一方、景気に数カ月遅れる遅行指数は0.7ポイント上昇の83.6と2カ月ぶりに上昇した。製造業の常用雇用指数が上昇したことが寄与した。

次に、いつものグラフは以下の通りです。上のパネルは赤い折れ線がCI一致指数で、水色が先行指数、下のパネルの緑色の折れ線グラフはDI一致指数です。影をつけた部分は景気後退期です。

景気動向指数の推移

繰返しになりますが、グラフからも明らかなように、景気は回復期初期のV字型回復の期間を終えて、鈍化ないし減速の局面に入りつつあります。ここ何日かの株価の動向も1-2四半期先の景気の減速を織り込んでいると解釈できます。減速の理由は3点あって、第1に、潜在成長率水準への回帰です。それでも、直感的には4-6月期までGDPは年率2%成長を続けるだろうと私は見込んでいます。第2に、エコカー減税・補助金や家電エコポイントなどの政策効果の剥落、第3に、世界経済の鈍化、特に米国と中国です。従来からの私の主張と変わりありません。問題はどこまで鈍化するかで、踊り場的な中だるみに終わって、その先も回復局面が続くのか、それとも景気が腰折れするのか、なんですが、私の基本シナリオは前者です。景気拡大の主役が輸出や政策効果に支えられた生産から、ゆっくりと設備投資や雇用に支えられた消費に移行するだけであり、大きく景気が腰折れするとは想定していません。他方、私が想定する最大のリスクは為替と中国経済です。いずれも輸出を通して生産に響くファクターですが、特に、中国経済がハードランディングするリスクを見落とすべきではありません。欧州のソブリン・リスクと米国の金融規制はやや後景に退いた印象があります。むしろ、ソブリン・リスクは日本なのかもしれません。国際決済銀行 (BIS) の年次報告 80th Annual Report で指摘されていますので、明日にでも取り上げたいと思います。

私はこの春先か初夏くらいからすでに始まっている景気減速局面をそれほど重視していませんが、目先半年くらいの短期では何らかの微妙な影響を及ぼす可能性があります。第1に参議院選挙、第2に政府の予算編成です。大騒ぎすることなく、予断を持つことなく、冷静かつ客観的に経済を分析したいと思います。

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