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2010年9月 8日 (水)

回復示す機械受注、その他の経済指標

本日、各種経済指標が発表されました。まず、内閣府から7月の機械受注統計と8月の景気ウォッチャー調査、財務省から7月の経常収支、日銀から8月のマネーストック統計がそれぞれ発表されています。機械受注は変動の激しい電力・船舶を除く民需の季節調整済み系列で見て前月比+8.8%増と、市場の事前コンセンサスを大きく上回りました。景気ウオッチャーは久し振りに大きく落ち、経常収支はリーマン証券破綻前の水準に戻っています。マネーストックはM2、M3とも増加していますが、資金需要がなく銀行貸出は9か月連続で前年同月比マイナスを記録しています。長くなりますが、日経新聞のサイトから関連する記事を引用すると以下の通りです。

機械受注8.8%の大幅増 7月、円高で先行きは不透明
内閣府が8日発表した7月の機械受注統計は、民間設備投資の先行指標となる「船舶・電力を除く民需」(季節調整値)が前月に比べて8.8%増の7663億円になった。プラスは2カ月連続で、市場の事前予測を大幅に上回る増加率となった。内閣府は前月に続き「持ち直しの動きがみられる」との判断を示した。ただ、15年ぶりの水準まで上昇した円高の影響などで先行きは不透明だ。
機械受注統計は工場の生産設備などの受注額をまとめたもので、3カ月程度先の民間設備投資の動向を示す。日経グループのQUICKがまとめたエコノミストの事前見通し中央値(前月比1.9%増)を大幅に上回った。変動が大きい携帯電話の受注額を除いたベースでも6.4%増の7103億円と堅調だった。
ただ、会見で内閣府の津村啓介政務官は「円高リスクが設備投資に与える悪影響に危機感を持っている」と先行きに懸念を示した。政策対応として、10日に閣議決定する経済対策に盛り込んだ「国内投資促進プログラム」を活用し、投資の国外流出を防ぎたいとの考えを述べた。
業種別に受注額を見ると、製造業は前月比10.1%増と2カ月連続でプラス。一般機械から金属加工につかう工作機械の引き合いがあったほか、化学工業から合成樹脂の加工機械などが増えた。
非製造業からの受注額は船舶・電力を含んだベースで前月比4.9%増と2カ月連続で伸びた。金融・保険業や卸売り・小売業からコンピュータ類の引き合いが増えた。
内閣府の調査では7-9月期の受注見通しは船舶・電力を除くベースで前期比0.8%増だった。7月時点で大きく伸びたことから、仮に8-9月がそれぞれ前月比ゼロ%の伸びでも、7-9月期は前期比6.5%増を確保するという。
経常黒字、7月26.1%増 3カ月ぶりプラス
財務省が8日発表した7月の国際収支速報によると、モノやサービス、配当、利子など海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆6759億円の黒字だった。経常黒字は18カ月連続で黒字幅は前年同月に比べ26.1%増加した。3カ月ぶりのプラスとなる。所得収支の黒字幅は縮小したが、アジア向けを中心に自動車などの輸出が好調で貿易黒字が大きく拡大した。ただ、8月以降の円高の進行で、輸出が鈍るとの指摘もある。
輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は9161億円の黒字で、前年同月に比べ2.1倍の規模となった。輸出額は24.7%増の5兆6633億円。中国や米国向けの自動車や鉄鋼、半導体の輸出が寄与した。
輸入は4兆7472億円で15.7%増えた。主にアジア地域からの輸入が増加しており、商品別では液化天然ガスや鉄鉱石、非鉄金属が増えている。
投資による稼ぎを示す所得収支は1兆218億円で、黒字幅が17.7%縮小した。世界的な金利の低下で海外債券の利子収入が減ったほか、海外子会社の内部留保が目減りしていることが響いている。所得収支の黒字幅の縮小は13カ月連続となる。
運輸や旅行などによるサービス収支は1778億円の赤字で、赤字幅は1068億円縮小した。貿易量の拡大で仲介貿易による収入が増えたほか、海上輸送の赤字幅が縮小した。
8月街角景気、ドバイショック以来の大幅悪化 判断を下方修正
内閣府が8日発表した8月の景気ウオッチャー調査によると、街角の景気実感を示す現状判断指数は前月比4.7ポイント低下の45.1と2カ月ぶりに悪化した。ドバイショックのあった2009年11月(7.0ポイント低下)以来の下げ幅で、過去4番目の大幅悪化。
猛暑で夏物商品の販売が好調だった半面、秋物商品の売れ行き落ち込みや客足の減少が響いた。円高による企業採算悪化を懸念する声もあり、指数を構成する家計、企業、雇用のすべての分野が悪化した。
2-3カ月先の先行き判断指数は6.6ポイント低下の40.0と、4カ月連続で悪化。エコカー補助金の終了や、株安や円高への懸念を反映した。内閣府は判断を「景気は引き続き厳しいなかで、持ち直しの動きがこのところ緩やかになっている」と9カ月ぶりに下方修正した。
記者会見した内閣府の津村啓介政務官は「円高と猛暑が大きなマイナス要素となって、非常に厳しい結果が出た。少しマインドが大きくふれている面があるのではないか」と語った。
調査は景気に敏感な小売業関係者など2050人が対象。3カ月前と比べた現状や2-3カ月先の景気予想を「良い」から「悪い」まで5段階で評価してもらい、指数化する。今回の調査期間は8月25日から月末まで。
銀行貸出残高、8月2.0%減 9カ月連続の減少
日銀が8日発表した8月の「貸出・資金吸収動向」によると、全国銀行の貸出残高(月中平均)は前年同月比2.0%減の394兆2030億円で、9カ月連続の減少となった。企業の運転資金や設備投資などに絡む資金需要が引き続き弱めで推移している。
内訳をみると、都銀が3.9%減の200兆7551億円と10カ月連続で減った。地方銀行と第二地方銀行の合計は3カ月連続で増加し193兆4479億円。8月末のコマーシャルペーパー(CP)引受残高は14.0%減の10兆617億円だった。
実質預金(手形や小切手を除き、譲渡性預金を含む)は2.7%増の544兆3243億円だった。

まず、機械受注統計のいつものグラフは以下の通りです。青い折れ線グラフが電力・船舶を除くコア機械受注、赤がその後方6カ月移動平均、緑がコア機械受注からさらに携帯電話を除くコアコア機械受注の推移です。いずれも季節調整済みの系列で、単位は兆円となっています。影を付けた部分は景気後退期です。昨年暮れから今年年初くらいに底を打った後、いきなり減速局面入りしていたように見ていましたが、久々にドカンと増加しました。しかし、先月時点で発表された7-9月の見通しはコア機械受注で前期比+0.8%増でしたから、8月か9月には反動減となる可能性が大いにあります。もちろん、最大の懸念材料は政府・日銀の対応策をものともせずに進行している円高です。円高に加えて、一向に改善されないデフレや内外景気の減速など、内外のマクロ経済要因は決して企業活動にポジティブではないんですが、政府の経済対策による効果を含めて、この先、設備や雇用の動向がどうなるのか、大いに懸念しています。

コア機械受注統計の推移

次に、経常収支の結果は以下のグラフの通りです。青の折れ線が季節調整済みの経常収支です。棒グラフがその内訳になっていて、上から順に、赤が所得収支、黒が貿易収支、緑がサービス収支、黄色が移転収支です。2008年末から2009年初の Great Recession 時には貿易収支が赤字を記録して経常収支も大きく落ち込みましたが、ほぼ以前の状態に戻りました。引用した記事にあるように輸出は堅調なんですが、ongoing で進行している円高が貿易収支や経常収支に影響を及ぼすのは確実であり、世界経済の停滞とともに、今後、貿易収支や経常収支の黒字幅を縮小させるものと考えられます。

経常収支の推移

次に、景気ウォッチャー調査の結果は下のグラフの通りです。赤い折れ線が現状判断DI、水色が先行き判断DIのそれぞれの推移で、影を付けた部分は景気後退期です。先月の段階から先行き判断DIが下降を始めていて、今月は現状判断DIも大きく低下しました。引用した記事にもある通り、調査期間が円高の進行していた8月下旬だったことも影響があったと考えられますが、「景気判断理由の概要」では、特に先行きに関してはエコカー減税・補助金や家電エコポイントなどの需要先食い政策終了後の反動を懸念する意見がチラホラ見受けられます。国民は政策効果がサステイナブルでないことを見抜いているんだろうと受け止めています。

景気ウォッチャー調査の推移

最後に、銀行貸出とマネーストックM2及びM3の前年同月比の推移は以下のグラフの通りです。銀行貸出は個人の住宅ローン以外は資金需要が乏しく、9か月連続で前年同期を下回っています。M2とM3は伸びているんですが、エコノミストの間では、株式市場の低迷からマネーと定義される安全資産に逃避している可能性を指摘する意見も聞こえて来ます。

銀行貸出とマネーストックM2M3の推移

一度に多くの経済指標が発表されましたので、極めて大雑把な印象だけですが、以上の通り取りまとめておきます。

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