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2011年1月11日 (火)

景気動向指数とOECD先行指数で示唆された日本と世界の経済の再加速

本日午後、内閣府から景気動向指数が、また、昨日、経済協力開発機構 (OECD) から景気先行指数 (OECD/CLI) が、それぞれ発表されました。いずれも11月の統計で、並べて見て日本と世界の景気の再加速を示唆していると受け止められています。まず、我が国の景気動向指数について日経新聞のサイトから、また、OECD/CLI について Wall Street Journal のサイトから、それぞれ記事を引用すると以下の通りです。


景気一致指数、11月は3カ月ぶり上昇
基調判断は据え置き

内閣府が11日発表した2010年11月の景気動向指数(CI、2005年=100、速報)によると、景気の現状を示す一致指数は前月比1.4ポイント上昇の102.1と、3カ月ぶりに改善した。製造業の中小企業売上高や鉱工業の生産指数などの生産関連指数が改善したほか、家電エコポイントの制度変更を控えた駆け込み需要で消費関連の指標も上昇した。基調判断は2カ月連続で「足踏みを示している」とした。
数カ月後の景気の先行きを示す先行指数は3.3ポイント上昇の101.0と5カ月ぶりに改善。在庫率の改善や家電の駆け込み需要の影響に加え、中小企業の売上見通しなどの改善もみられた。景気に数カ月遅れる遅行指数は、1.4ポイント低下の87.3だった。
記者会見した和田隆志内閣府政務官は政策が景気を下支えしており、「先行指数や一致指数で100を超えているからといって安心していいとはならない」と指摘。先行きについて「(景気が後退する)懸念が弱まっているわけではない」との考えを述べた。
OECD Points to Growth Pickup
Global economic growth appears set to pick up in coming months, led by China, the U.S., France and Japan, according to the Organization for Economic Cooperation and Development's composite leading indicator.
The Paris-based think tank Monday said its leading indicator of economic activity in its 33 members rose to 102.8 in November from 102.6 in October, its third straight monthly increase.
According to the OECD, that sequence points to "an increasing pace of economic expansion," following a period in which growth appeared to have lost momentum.
"The CLIs for China, the United States, France and Japan show clear signs of accelerating economic activity, while the one for Russia points strongly to steady expansion," the OECD said.
It added that the measures for Germany, Canada, Italy, the U.K. and India point to a stable rate of growth in coming months. Of the major economies, only Brazil appears set for a slowdown in economic activity, as its CLI fell to 98.6 from 99.
Taken as a whole, the leading indicators suggest growth in the Group of Seven leading developed economies will pick up, as will growth in the five largest Asian developing economies.
The OECD's leading indicators are designed to provide early signals of turning points between the expansion and slowdown of economic activity, and are based on a wide variety of data series that have a history of signaling changes in economic activity.
The November reading will fuel growing optimism about the outlook for the global economy at the start of 2011. It follows the release Thursday of a December survey of 11,000 purchasing managers at businesses in 30 countries around the world that indicated the global economy grew at its fastest pace since April.

次に景気動向指数のグラフは以下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数、下はDI一致指数です。いずれも影を付けた部分は景気後退期です。

景気動向指数の推移

11月単月の動きですが、わずかに上向き加減となっているのが見て取れます。3か月振りの上昇ですが、基調判断は「足踏み」で据え置かれました。3か月ないし7か月後方移動平均の符号は変化していないので、内閣府では基調判断を修正するには至らないでしょうが、景気動向指数そのもの以外の景気に関連する情報から、踊り場を脱しつつある可能性が示唆されていると私は受け止めています。そのひとつが OECD/CLI であり、以下のグラフの通りです。OECD のリポートから引用していますが、タイトルは "OECD composite leading indicators show new growth momentum" となっています。

Composite Leading Indicators (CLIs), OECD, January 2011

グラフが小さくて見にくいんですが、左上が OECD 加盟国、右上が中国、左下が米国、右下が17か国ベースのユーロ圏となっています。横ばいを続けるユーロ圏が "Stable pace of expansion" と評価されているのを別にして、米国と中国は "Regained growth momentum" と判断されており、OECD 加盟国全体も同じです。リポートには "The CLIs for China, the United States, France and Japan show clear signs of accelerating economic activity" と表現されています。世界経済が上向くとともに、輸出の増加による我が国経済への拡大効果が期待できます。

これらの統計をもって、直ちに、日本と世界が景気の踊り場を脱して成長経路に回帰すると判断を下せるわけではありませんが、多くのエコノミストや経営者が年央くらいからの本格回復復帰を見込む中で、私はもう少し早まる可能性を指摘しておきたいと思います。

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