« 法人企業統計に見る企業活動の踊り場脱却 | トップページ | 米国雇用統計のグラフィックス »

2011年3月 4日 (金)

来週発表の10-12月期GDP2次QEはやや下方修正か?

内閣府による来週3月10日の発表を前に、昨日発表された法人企業統計などGDP統計2次速報に必要な経済指標がほぼ出尽くし、各シンクタンクや金融機関などから2010年10-12月期の2次QE予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、2次QEですので簡潔な解説が多かったのは事実です。可能な範囲で今年1-3月期以降に関する見方を取ったつもりです。より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートがダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別画面が開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
内閣府1次QE▲0.3%
(▲1.1%)
n.a.
日本総研▲0.7%
(▲2.7%)
小幅下方修正となる見込み
みずほ総研▲0.5%
(▲1.9%)
1-3月期は個人消費の持ち直しなどからプラス成長に転じる見通し
ニッセイ基礎研▲0.4%
(▲1.5%)
下方修正されると予想
第一生命経済研▲0.4%
(▲1.7%)
景気認識に修正をもたらすものにはならない
三菱UFJモルガン・スタンレー証券▲0.3%
(▲1.1%)
「景気は、すでに持ち直している」との認識に変わりはない
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲0.4%
(▲1.6%)
小幅に下方修正される見込み
三菱総研▲0.2%
(▲0.7%)
1次速報値から+0.1%ポイント(年率+0.3%ポイント)の上方修正を予想
伊藤忠商事▲0.4%
(▲1.4%)
10-12月期に続き、1-3月期も個人消費には多くを見込めないだろう。1-3月期の成長率について、輸出主導により年率2-3%の高成長を見込む予測機関が多いが、若干目線を下げる必要が出てきているのではないか。

唯一、三菱総研が1次QEから上方修正されると予測しているのに対して、三菱総研を除く各機関は下方修正を見込んでいます。私も同じです。主因は昨日発表された法人企業統計で明らかになった設備投資と在庫です。しかし、三菱総研も含めて、昨年10-12月期がマイナス成長であったことはほぼ合意があります。問題は先行きであり、従来から主張している通り、私は上の表の中では最後の伊藤忠商事に近い見方をしています。1月の家計調査は季節調整済みの前月比で実質プラスでしたが、10-11月のエコポイント制度変更前のテレビの駆込み需要にけん引された消費水準には届かず、1月の輸出も思ったほどは振るいませんでしたし、生産の増産は出荷とともに在庫の伸びを高めた印象がありますから、これらの最終需要の動向を考え併せると、1-3月期はマイナス成長の可能性が残されていると私は考えています。もちろん、三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所と同じように、景気はすでに踊り場を脱しているとの景気認識は共通しており、2四半期連続のマイナス成長によるリセッション認定は論外と考えていますが、商品市況の動向や為替などの海外に起因するリスク要因だけでなく、国内需要の動向にもまだまだ目が離せないと受け止めています。

|

« 法人企業統計に見る企業活動の踊り場脱却 | トップページ | 米国雇用統計のグラフィックス »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/20840/39105690

この記事へのトラックバック一覧です: 来週発表の10-12月期GDP2次QEはやや下方修正か?:

« 法人企業統計に見る企業活動の踊り場脱却 | トップページ | 米国雇用統計のグラフィックス »