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2011年5月20日 (金)

『村上春樹 雑文集』(新潮社) を読み、音楽CDについて考える

『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(文藝春秋) と『村上春樹 雑文集』(新潮社)

取りあえず、今夜のエントリーのタイトルは片方だけにしておいたんですが、村上春樹さんの『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』(文藝春秋) と『村上春樹 雑文集』(新潮社) を読みました。昨年11月ころにインタビュー集である『夢を見るために毎朝僕は目覚めるのです』を読んで、最近、『村上春樹 雑文集』の方を読みました。ですから、今夜のエントリーでは後者の方に主眼を置きます。
この『雑文集』でもっとも注目を集めるのは、おそらく、2009年2月のエルサレム賞授賞式でのスピーチ「壁と卵」であろうと私は考えています。さすがに、文字に落としても重厚な仕上がりで、イスラエルに対して表明すべきことがすべて表現されている気がします。何度読み返しても、心に響く名文といえましょう。ただし、「壁と卵」のスピーチはあらゆるメディアで取り上げられていますので、私のこのブログでは簡単に取り上げるにと止めたいと思います。
ということで、、村上春樹さんと言えば1979年の『風の歌を聴け』を書いて作家になる前はジャズ・クラブを経営していたのは有名なところであり、音楽について、特に、ジャズについて、いろいろと考えさせられる「雑文」がありました。ジャズを聞くきっかけは3管時代のジャズ・メッセンジャーズのコンサートに行ったことだそうです。私は団塊の世代の村上さんと比べて10歳くらい年下だと思うんですが、私も3管時代のジャズ・メッセンジャーズは大好きでCDを持っています。「スリー・ブラインド・マイス vol.1」というアルバムです。なぜか、国内ではこの vol.2 が入手できません。全体の音楽監督的な役割を果たしていたであろうテナー・サックスのウェイン・ショーターもさることながら、トランペットのフレディー・ハバードが素晴らしいという点については同感です。コルトレンなども含めて1960年代のモダン・ジャズの黄金期の音楽を中学生から高校生のころに聴いて育った、という点では私と村上さんは共通するものがあります。しかし、私自身については、最近は、ホーンの入るコンボよりもピアノ・トリオを聞く機会が多くなった気がします。30年くらい前まで大好きだったコルトレーンなんかは、精神的にも肉体的にも調子のいい時に覚悟を決めて聞くようになってしまいました。
『雑文集』の中で、村上さんは音楽を収録するメディアについてはCDよりもLPを評価しているんですが、音質やハンドリングなどの点で疑問がないわけではないものの、LP時代を知っている古くからの音楽ファンには同意できる点がないでもないような気がします。私だけの視点かもしれませんが、CD化する際のボーナス・トラックでアルバム全体の構成が歪むことがあるような場合も見受けられます。典型的には、ビル・エバンスのアルバムで見られるように、別テイク曲がいっぱい入って、アルバム全体の構成がわけ分からなくなったりしています。また、私の好きなジャズのアルバムで、アート・ペッパーの「モダン・アート」というのがあります。どうでもいいことですが、アート・ファーマーの方の「モダン・アート」ではなく、アート・ペッパーの方です。「ブルース・イン」で入って、「ブルース・アウト」で出るという8曲のLPの構成だったんですが、最初にCD化された際に、最後の9-10曲目にボーナス・トラックが入りました。その後、オリジナルの8曲構成のCDも売られているようですが、「ブルース・アウト」の後にボーナス・トラックを入れるなんて、フィッツジェラルドの『夜はやさし』の book 1 と book 2 を入れ替えた別バージョンの本と比べものにならないくらいタチが悪いと私は思います。もっとも、コルトレーンの「セルフレスネス」のように、LPのころからカップリングの悪いアルバムはありましたが、CD化される際のボーナス・トラックも良し悪しだという気がします。ジャズ以外でも、ボン・ジョビの「ハヴ・ア・ナイス・デイ」のように、日本版と米国版と英国版ですべて構成が違う、なんて例もあります。これなんかは熱心なファンに重複して買わせようということなのかもしれません。

週末前のゆったりした金曜日に、のんびりした話題の本を読んで、くつろいだ雰囲気を出してみました。我が家の中学生2人は中間試験で勉強に大忙しです。

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