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2011年5月17日 (火)

家計調査の資産編に見る高齢者の資産蓄積の現況

本日午後、総務省統計局から2010年の家計調査報告 (貯蓄・負債編) が発表されました。普段はほとんど注目しない指標なんですが、高齢者層に貯蓄が蓄積されていることを明々白々たる統計で示す機会ですので、ごく簡単に取り上げておきたいと思います。
いずれも、2010年家計調査報告 (貯蓄・負債編) のリポートの p.3 から引用していますが、下のグラフは世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高をプロットしたものです。我が国家計の負債については住宅ローンがかなりの部分を占めるんですが、このために40歳代の世帯の負債が大きく、その後減少する一方で、貯蓄は年代を経るごとに積み上がっています。もちろん、このグラフでは60歳以上でくくられていますので、高齢世帯になるほど貯蓄の取崩しが生じているであろうと想像するんですが、少なくとも、家計の資産ストックとしては高齢者世代がかなり恵まれていることは明らかです。

2010年家計調査報告 (貯蓄・負債編) 世帯主の年齢階級別貯蓄・負債現在高

同じことですが、世帯主が60歳以上の家計の貯蓄現在高階級別の世帯分布を見たのが下のグラフです。すべての2人以上世帯の貯蓄の平均は1657万円、中央値が995万円であるのに対して、60歳以上世帯では平均2286万円、中央値1563万円と大きな差があります。縮小をかけてあるので見にくいんですが、下のグラフの60歳以上世帯を見ると、貯蓄現在高4000万円以上が60歳以上全世帯の16.5%、3000-4000万円が9.0%、2500-3000万円が6.7%ですから、3000万円以上が25%を超え、2500万円以上が 1/3 近いという結果となっています。

2010年家計調査報告 (貯蓄・負債編) 60歳以上世帯の貯蓄現在高階級別世帯分布

私の独自の観点として、我が国財政の現状から考えて、もしも増税を行う必要があると仮定すれば、資産課税がひとつの選択肢になり得ると受け止めています。いかんともしがたく、固定資産税が地方税であるため資産税は増税項目の候補にすら上がっていませんが、いままでの高齢者優遇で蓄積された資産に対する課税の強化は相続税の重課とともに世代間公平の観点から十分あり得る選択肢と考えるべきです。

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