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2011年8月16日 (火)

1次QEに示された日本経済の姿はやっぱり景気後退ではない!

昨日は私学高校バレーボール大会の応援にうつつを抜かして、内閣府から公表された今年2011年4-6月期GDP統計の1次QEについてパスしてしまいましたが、1日遅れて今日のブログで取り上げたいと思います。まず、ヘッドラインとなる成長率は季節調整済みの前期比で▲0.3%、前期比年率で▲1.3%のマイナスを記録しました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

GDPマイナス1.3% 4-6月の年率、輸出が大幅減
3四半期連続

内閣府が15日発表した2011年4-6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%減、年率換算で1.3%減となった。マイナス成長は3期連続。東日本大震災によるサプライチェーン(供給網)の寸断で、自動車などの輸出が大幅に落ち込んだのが響いた。生活実感に近い名目GDPは1.4%減、年率で5.7%減と大きく落ち込み、デフレ圧力がなお根強いことも浮き彫りになった。
日本経済が3期連続のマイナス成長に陥ったのは、08年4-6月期以降の4期連続のマイナス成長以来。与謝野馨経済財政担当相は「月ごとの動きを見れば、足元では景気は持ち直している」と強調。景気は後退局面に入っていないとの認識を示した。
前期比年率でみた4-6月期の実質成長率は、日経グループのQUICKがまとめた民間予測中央値(マイナス2.5%)を上回った。マイナス幅も1-3月期の3.6%から大幅に縮小し、成長率は水面下ながら持ち直し傾向にある。
全体で前期比0.3%減となった実質の増減にどれだけ影響したかを示す寄与度をみると、個人消費など内需がGDPを0.43%分押し上げた半面、外需は輸出の大幅な落ち込みを背景に0.76%分の押し下げ要因となった。
需要項目別の内訳では、GDPの6割近くを占める個人消費は0.1%減。このうち耐久財消費は地上デジタル放送への移行で薄型テレビが伸び、6.1%の大幅増。半面、非耐久財消費は震災直後の食品購入の反動減や電気代の節約などで2.4%減少した。サービスも0.4%減った。住宅投資は1.9%減と、4期ぶりに前期を下回った。
設備投資は0.2%増。被災工場の復旧投資が出て、2期ぶりのプラスに転じた。公共投資は3.0%増。被災地の仮設住宅の建設で6期ぶりのプラスとなった。
民間の在庫動向も実質成長率を0.3%分押し上げた。企業は震災直後、供給網の寸断で在庫を急速に取り崩したが、4-6月期はそのペースが鈍った。GDPの計算上はプラスに寄与する。
外需では、輸出は前期比4.9%減少。供給網の寸断による自動車や集積回路の減産で輸出分の供給が間に合わず、09年1-3月期(25.3%減)以来の大幅な落ち込みとなった。輸入は0.1%増だった。
総合的な物価の動向を示すGDPデフレーターは前年同期を2.2%下回った。7期連続の下落でマイナス幅は10年1-3月期(2.8%)以来の大きさとなった。前期比では1.1%下落し、個人消費を中心に物価が持続的に下落するデフレ基調がなお続いている。

ということで、ほぼ適確にいろんなことが取りまとめられた記事なんですが、次に、いつものGDPコンポーネントごとの成長率や寄与度を表示したテーブルは以下の通りです。基本は、雇用者所得を含めて季節調整済み実質系列の前期比をパーセント表示したものですが、表示の通り、名目GDPは実質ではなく名目ですし、GDPデフレータと内需デフレータだけは季節調整済み系列の前期比ではなく、伝統に従って季節調整していない原系列の前年同期比となっています。また、アスタリスクを付した民間在庫と内需寄与度・外需寄与度は前期比成長率に対する寄与度表示となっています。なお、計数は正確を期しているつもりですが、タイプミスもあり得ますので、データの完全性は無保証です。正確な計数は自己責任で最初にお示しした内閣府のリンクからお願いします。

需要項目2010/
4-6
2010/
7-9
2010/
10-12
2011/
1-3
2011/
4-6
国内総生産GDP▲0.1+1.0▲0.6▲0.9▲0.3
民間消費▲0.4+0.9▲0.8▲0.6▲0.1
民間住宅▲0.1+2.1+2.8+0.2▲1.9
民間設備+2.4+1.1+0.1▲1.4+0.2
民間在庫 *▲0.5+0.50.0▲0.3+0.3
公的需要▲0.2▲0.1▲0.6+0.6+0.9
内需寄与度 *▲0.5+1.2▲0.6▲0.7+0.4
外需寄与度 *+0.3▲0.2▲0.1▲0.2▲0.8
輸出+6.7+0.7▲1.0+0.0▲4.9
輸入+4.9+2.6▲0.6+1.5+0.1
国内総所得GDI▲0.6+1.0▲0.7▲1.7▲0.8
名目GDP▲0.9+0.6▲1.0▲1.5▲1.4
雇用者報酬+0.3+0.8+0.1+0.2+0.6
GDPデフレータ▲2.0▲2.1▲1.6▲1.9▲2.2
内需デフレータ▲1.0▲1.5▲1.0▲0.9▲0.9

さらに、いつもの需要項目別の寄与度を示したグラフは以下の通りです。季節調整済みの系列の前期比成長率に対する寄与度で、左軸の単位はパーセントです。棒グラフの色分けは凡例の通りとなっていますが、本日発表された4-6月期の最新データではグレーの棒グラフの民間在庫や黄色の公的需要などの内需がプラスの寄与を示している一方、外需がマイナスに陥っていることが読み取れます。

GDP前期比成長率と需要項目別寄与度の推移

8月13日土曜日のエントリーに対して重大な訂正をしておきたいと思います。すなわち、3四半期連続のマイナス成長を記録したからといって、やっぱり、日本経済の現状は景気後退ではないと私の考えを改めるに至りました。景気動向指数やその基となっている月次の経済指標をキチンと見る限り、景気後退の印象は見出せません。あくまで印象ですが、景気後退ではなく震災に起因する一時的な供給ショックの様相を呈しています。重ねて、8月13日の土曜日に記した結論について、お詫びして訂正したいと思います。その上で、やっぱり、足元の7-9月期は高成長となることは確実です。ただし、その後、世界経済の減速に従って年末から来年にかけてどのように日本経済が推移するかは不透明です。取りあえずの印象を記しておきます。

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