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2012年6月 7日 (木)

景気動向指数から我が国経済の先行きを占う!

本日、内閣府から4月の景気動向指数が発表されました。ヘッドラインとなるCI一致指数と先行指数はいずれも低下しました。ついでながら、遅行指数も低下しています。一致指数は3か月振り、先行指数は7か月振りのそれぞれ低下です。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

景気一致指数3カ月ぶり低下 4月、先行き懸念で
内閣府が7日発表した4月の景気動向指数(CI、2005年=100)速報値によると、景気の現状を示す一致指数は96.5と前月から0.2ポイント低下した。低下は3カ月ぶり。前月に大きく伸びた消費に反動減が見られたほか、世界経済の減速懸念を背景に景気の先行き不透明感が強まっている。
商業販売額は前月までの勢いが続かず、減少に転じた。欧州債務問題などを背景に、半導体など電子部品・デバイスといった生産財の出荷が伸び悩んだ。
一方で、自動車販売はエコカー補助金の効果などで高水準を維持し、耐久財の出荷は増加。橋梁や鉄鋼といった建設財の出荷も増えるなど復興需要も景気を下支えしている。
内閣府は一致指数の動きから機械的に求める景気の基調判断を「改善」で据え置いた。
数カ月後の先行きを示す先行指数は前月比1.3ポイント低下の95.1と7カ月ぶりに低下した。電子部品に加え、液晶テレビなども出荷が伸びず、生産財や最終財の在庫が増えた。欧州不安をきっかけにした金融・資本市場の混乱で、株価や商品価格が大きく下がったこともマイナスに寄与した。
景気に数カ月遅れる遅行指数は0.2ポイント低下の86.5と3カ月ぶりに低下。完全失業率の悪化などが響いた。
指数を構成する経済指標のうち、3カ月前と比べて改善した指標が占める割合を示すDIは一致指数が85.0%、先行指数が55.6%だった。

次に、景気動向指数のグラフは以下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数、下はDI一致指数です。いずれも影を付けた部分は景気後退期です。

景気動向指数の推移

基調判断は「改善」に据え置かれたものの、CI一致指数と先行指数がともに低下し、さらに、先行指数の低下のほうがかなり大きかったものですから、先行き景気は黄信号に変わりつつあると受け止めるべきです。CI一致指数でプラスに寄与しているのは有効求人倍率と耐久消費財出荷などである一方で、マイナスに寄与しているのは商業販売額と所定外労働時間指数と大口電力使用量などとなっています。特に、消費に関する指標が4月に入って足踏み状態となっています。供給サイドの経済産業省の商業販売統計でも、需要サイドの総務省統計局の家計調査でも、季節調整済みの系列で見て4月は前月比マイナスとなっていますし、エコカー補助金でカサ上げされた自動車販売も4月に入って早くも息切れと聞きます。有効求人倍率がCI一致指数にプラスに寄与しているものの、雇用が思ったほど伸びず、生産も円高で伸び悩んでいる現状では、消費を中心に先行き不安が顕在化しても不思議ではありません。特に、夏季ボーナスは前年に比べて減少することは確実ですから、さらに個人消費の足を引っ張る可能性が高いと覚悟すべきです。

最後に、日経新聞の記事のタイトルは明らかにミスリーディングです。景気動向指数はソフトデータではありませんから、「先行き懸念で」低下することはありえません。話は反対で、景気動向指数が低下したので先行きに不安が生じていることが明らかになったわけです。

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