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2012年7月26日 (木)

田中直毅『政権交代はなぜダメだったのか』(東洋経済) を読む

田中直毅『政権交代はなぜダメだったのか』(東洋経済)

田中直毅『政権交代はなぜダメだったのか』(東洋経済) を読みました。なお、著者は正確には田中直毅・国際公共政策研究センターとなっています。まず、目次は以下の通りです。

第1章
「3.11」で浮かび上がった行政の機能不全
第2章
民営化後に翻弄される日本郵政
第3章
日本の三農問題を考える
第4章
一人ひとりと向き合うためのマイナンバー
第5章
政府の再設計と政府赤字の封じ込め

2年ほど前の小峰隆夫『政権交代の経済学』(日経BP) では、ホテリングのアイスクリーム・ベンダー問題を援用して、政権交代後の政策に類似性が生まれると指摘されましたが、この『政権交代はなぜダメだったのか』では、タイトルから明らかな通り、政権交代は明確に「ダメ」と位置付けられています。当然です。著者は小泉内閣の竹中大臣が推し進めた構造改革路線のブレーンだった田中直毅さんですし、その田中さんが理事長を務める国際公共政策研究センターの顧問は元総理大臣の小泉純一郎さんだったりします。ですから、目次にあるような諸政策について、バッサリと政権交代後の民主党政権の政策を切って捨てています。逆に、この本で取り上げられていない政策、例えば、子ども手当などは評価されている可能性もあるのかもしれない、などと、ナナメ読みしたりしています。この本で取り上げられた現政権の政策に対する批判については、かなりていねいに批判されており、多くの国民の賛同を得られるのではないかと私は考えています。特に、最終章の政府赤字をガバナンスの観点から解き明かすのは分かりやすいと受け止めています。
ある一定の意図を持たせたプロパガンダの要素を含んではいますが、明快な論旨の展開や豊富な事例の紹介は大いに私も評価します。しかし、副題にあるように、現政権の政策の対極にあるのが構造改革かどうかは、もう少し検討が必要ではないかと疑問が残らないでもありません。もちろん、他の条件が一定ではないものの、官庁エコノミストとして、構造改革を進めていたころの日本経済がもっとも活気があったことを否定するつもりは毛頭ありません。

かなり多くの図書館に所蔵されていますし、手軽に読める本です。政権交代に肯定的な見方をする人も、否定的な人も、あるいは、まるっきり無関心な人も、何かのチャンスがあれば読んでみて損はないと思います。

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