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2012年8月21日 (火)

どこにも行かなかった夏休みの読書やいかに?

池井戸潤『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社)

夏休みで読んだ本は何冊かあるんですが、私の好きな作者の最新刊から選べば、池井戸潤『ロスジェネの逆襲』(ダイヤモンド社) ということになります。このシリーズの前2作である『オレたちバブル入行組』と『オレたち花のバブル組』も私は読んでいて、このシリーズとしては3冊目だと思います。前2作ではメガバンクの支店長というのはエゲツナイ融資をするもので、それを白日の下に晒す半沢の活躍はあるにしても、エゲツナさが主人公の活躍を上回って私の中で優勢勝ちを収めていたんですが、この最新作は前2作ほどのエゲツナイ融資は出て来ません。証券会社に出向した主人公がM&A案件を親元の銀行と渡り合って堂々の買収防衛策を成功に導きます。この作者の場合、私は銀行を舞台にしない『鉄の骨』、『空飛ぶタイヤ』、そして何よりも直木賞を受賞した『下町ロケット』などを評価するんですが、メガバンクを舞台にしたこのシリーズの中では一番まっとうな作品だと思います。
最新作という点では上の通りなんですが、先週読んだ本ではハインラインの『夏への扉』と『月は無慈悲な夜の女王』を読み返しました。前者が1950年代半ば、後者が1960年代半ばのSFの古典とも言える作品であり、作者もアシモフやクラークと並んで大御所と言いうる作者です。高校生や大学生のころに読んだ記憶はあるんですが、改めて読んで今でも十分通用する作品だと感じました。ただし、やや冷戦の影響が強過ぎるのが今となっては微妙な雰囲気をもたらしています。ハインラインの作品としてはやや右翼的な表現のある『宇宙の戦士』やヒッピーの経典と崇められた『異星の客』などに比較して、私が読んだ2作品は癖が相対的に小さく、また、『夏への扉』は日本で人気が高く、『月は無慈悲な夜の女王』の方は米国で人気が高いという特徴があります。日本人はロマンス小説を好んで、独立戦争には興味がないのかもしれません。

明日は貿易統計の発表がありますので、少しずつブログの方も夏休み前のように経済を取り上げる記事を書くべくリハビリに励みたいと思います。

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