QE3がささやかれる米国景気指標を振り返る
今週金曜日からジャクソンホールにおいて開催されるカンザスシティー連銀のシンポジウムで、米国準備制度理事会 (FED) のバーナンキ議長がどのような発言をするかが注目されています。いうまでもなく、焦点は量的緩和第3弾 (QE3) について、さらに踏み込んだ発言があるのかどうかであり、9月12-13日に開催される連邦公開市場委員会 (FOMC) において QE3 が発動されれば、例えば我が国への直接的な影響としては、為替の一層の円高への振れなどが考えられます。
ということで、7月11日付けのエントリーでも紹介しましたが、米国のいくつかの地区連銀が公表している景気指標をごく簡単に振り返っておきたいと思います。まず、上のグラフはシカゴ連銀が公表している CFNAI-MA3 です。シカゴ連銀のリポートによれば、"July's CFNAI-MA3 suggests that growth in national economic activity was below its historical trend." ということになります。
次に、上のグラフはフィラデルフィア連銀が公表している Aruoba-Diebold-Scotti (ADS) Business Conditions Index です。8月のデータを一部に織り込んだ結果では少し下向きになっています。このままマイナスに落ち込んで景気後退に陥るという見通しではありませんが、景気回復に力強さを欠いていることも読み取れます。
今週はジャクソンホール・コンファレンスの前にも、29日水曜日にはベージュブックが公表されますし、FOMC の前に FED がせっせ市場との対話に励むことと思います。我が国経済への影響についてもさらに考えたいと思います。
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