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2012年12月 4日 (火)

毎月勤労統計に見る景気の動向

本日、厚生労働省から10月の毎月勤労統計が発表されました。季節調整していない原系列の前年同月比で見て、所定外労働時間は減少しましたが、現金給与総額は増加しました。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

所定外給与、14カ月ぶりマイナス 製造業の残業減る
厚生労働省が4日発表した10月の毎月勤労統計調査(速報)によると、残業代などの所定外給与は前年同月と比べ2.3%減り、1万8460円だった。減少は2011年8月以来14カ月ぶりで、製造業の残業が減ったことが主因。同省は「中国など海外経済の鈍化による輸出減少が響いた」と分析している。
残業など所定外の労働時間は全産業平均で4%減った。足元の景気動向を示すとされる製造業の所定外労働時間は6.8%の大幅減。特に自動車など輸送用機械工業では15.3%減り、落ち込みが大きかった。
基本給や家族手当を含む労働者1人当たりの「所定内給与」は24万4591円で、7カ月ぶりに前年同月比で増加に転じた。カレンダーの日並びで、前年に比べ平日が2日多かったため。

次に、いつもの所定外労働時間と賃金のグラフは以下の通りです。上のパネルは2005年=100となる所定外労働時間指数の季節調整値をプロットしています。影をつけた部分は景気後退期です。このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気循環の山は2012年3月であったと仮置きしています。下は季節調整していない原系列の現金給与総額指数とそのうちの所定内賃金指数のそれぞれの前年同月比上昇率をプロットしています。

毎月勤労統計の推移

特に、上のパネルの所定外労働時間指数は、今さらながらに、今年3月を山とする景気後退期の影をつけると、真っ逆さまに落ちているように見えます。他方、10月統計では賃金は増加しています。やや複雑な動きだという気がしますが、雇用については所定外労働時間を別にすれば、有効求人倍率は低下気味とはいえ、失業率が上昇する局面には達しておらず、まだ底堅い可能性があります。いわば、日本的な雇用保蔵の範囲内の景気後退局面なのかもしれません。いずれにせよ、企業部門はまだ余裕があるハズですので、年明けとともに企業活動が回復に向かえば、タイムラグを伴いつつ雇用も少し遅れて回復する可能性は残されていると楽観しています。賃金についても、消費に相関する所定内賃金の方に注目であり、量的な雇用とともに価格たる賃金がそこそこ上向いて来れば消費の回復につながると期待しています。

昨日、ユーキャン新語・流行語大賞が発表されています。トップテンのうち、それなりに経済や消費に関係しそうな新語・流行語はLCC、終活、東京ソラマチ、といったところでしょうか。LCCに乗るかどうかは分かりませんが、終活はまだ先のことだという気がしますし、東京ソラマチにはこの冬休みにでも行ってみたいと考えています。

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