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2013年1月13日 (日)

有川浩『空飛ぶ広報室』(幻冬舎) を読む

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有川浩『空飛ぶ広報室』(幻冬舎) を読みました。7月に発売されて、8月に買い求め、長らく積ん読してあったんですが、先週、直木賞の候補作に入っていることが判明し、ほかに知った本がなかったものですから、あわてて読み始めました。まず、出版社のサイトからあらすじを引用すると以下の通りです。

空飛ぶ広報室
不慮の事故でP免になった戦闘機パイロット空井大祐29歳が転勤した先は防衛省航空自衛隊航空幕僚監部広報室。待ち受けるのはひと癖もふた癖もある先輩たち!? 渾身のドラマティック長篇小説。

不慮の交通事故でパイロットの道を、特に花形であるブルー・インパルス登場の資格を失った主人公が広報業務を担当し、自衛隊に誤解あるテレビ記者を相手に自衛隊の理解を進めるというストーリーです。一応、起承転結はありますが、かなり平板で先の読めるお話しです。ということで、お話しの出来は悪いんですが、とても甘ったるい展開ですので、ファンは多そうな気がしないでもありません。その意味で、著者は間違いなく売れっ子作家です。ただし、この作者のシリーズというか、私が勝手にシリーズ化しているだけかもしれませんが、私が読んだ『阪急電車』、『フリーター、家を買う。』、『県庁おもてなし課』とこの作品などは、お話しがよい方向に歪曲されていて、あり得ないような美しい物語になっている気がしています。ホンマかいなと、違和感を覚えるのは私だけでしょうか。この作者の自衛隊シリーズ、図書館戦争シリーズは読んでいないので分かりませんが、もう少し写実主義的な作品の方が私の好みといえなくもありません。もっとも、あり得ない魔法が出て来るハリー・ポッターなんかは大好きなんで、違うかもしれません。

主人公をはじめとする登場人物がやたらと泣く場面が出て来ます。涙腺が緩い人向けに泣ける本を目指しているのかもしれません。私は感情の起伏がそんなに激しくないので不向きのような気がします。

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