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2013年3月12日 (火)

消費者のマインド指標である消費者態度指数と企業の法人企業景気予測調査

本日、消費者と企業のそれぞれのマインドを調査したソフトデータが内閣府と財務省から発表されています。すなわち、1月の消費者態度指数が内閣府から、1-3月期の法人企業景気予測調査が財務省から、それぞれ発表されています。消費者態度指数は44.3に前月からさらに上昇し、リーマン・ショック前の高い水準に達し、法人企業景気予測調査もヘッドラインとなる大企業前産業のBSIが先行きについては上昇を示しています。まず、長くなりますが、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

2月の消費者心理、5年8カ月ぶり高水準
内閣府が12日発表した2月の消費動向調査によると、消費者心理を示す一般世帯の消費者態度指数(季節調整値)は44.3と前月から1.0ポイント上昇した。改善は2カ月連続で、2007年6月(44.4)以来、5年8カ月ぶりの高水準だった。円安・株高の継続で消費者の景気回復への期待感が広がった。
内閣府は消費者心理の基調判断を「持ち直している」で据え置いた。2月は指数を構成する4項目のうち「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」がそろって改善した。「収入の増え方」は0.9%上昇の41.6。円安による企業収益の改善期待に加え「2月12日に安倍晋三首相が経済団体などに賃上げ要請したことによる期待感も含まれる」(内閣府)という。
足元の株価上昇などを受け、「資産価値の増え方」の意識指標は2.7ポイント上昇の47.5と3カ月連続のプラスだった。
1年後の物価見通しを巡っては「上昇する」と答えた割合が2カ月連続で増加した。前月より4.2ポイント増加の69.5%と、11年10月(69.6%)以来、1年4カ月ぶりの高水準。一方「低下する」の割合は2カ月連続で減少した。内閣府は「ガソリン価格の高騰に加え、日銀の2%の物価安定目標の導入が回答者の判断に加味されている可能性がある」とみている。
調査は全国6720世帯が対象。調査基準日は2月15日で、有効回答数は5032世帯(回答率74.9%)だった。
大企業景況感2期ぶりプラス 1-3月法人予測調査
内閣府と財務省が12日発表した1-3月期の法人企業景気予測調査によると、大企業の景況感を示す景況判断指数は1.0となり、2四半期ぶりに上昇した。昨年10-12月期のマイナス5.5からプラス圏に浮上した。先行きの見通しも、7-9月期まで改善が続く。円安・株高を追い風にした企業の業績改善への期待が高まっている。
指数は自社をめぐる景況が前の期と比べて「上昇」と答えた企業の割合から「下降」の割合を差し引いた値。昨年10-12月期は中国経済の減速を背景に2四半期ぶりに悪化していた。今回は4-6月期がプラス3.8、7-9月期が同9.0と、今後も改善傾向が強まる予測となった。
1-3月期の製造業の景況感はマイナス4.6とマイナス幅が昨年10-12月期の10.3から縮小した。円安による輸出環境の好転で業務用機械器具がプラス1.2から24.1に改善したほか、自動車もマイナス51.8からプラス2.4になった。食料品や化学は穀物や燃料などの輸入価格が国際市況の高騰や円安の影響で上昇したため、景況感が悪化した。
非製造業は4.0と2四半期ぶりのプラスだった。株取引の増加を受けて金融・保険業の景況感が改善したほか、建設業も復興事業を追い風にプラス幅が拡大した。運輸・郵便業や飲食などのサービス業は燃料や食料品の上昇が響いてマイナスだった。
中堅・中小を含む全規模・全産業の2012年度の業績見込みは経常利益が前年度比1.8%増となり、前回調査の1.3%増から伸びが拡大した。製造業が2.3%減から0.9%増に好転した。13年度も全産業で1.6%の増益を見通している。売上高は12年度見込みが0.9%増で、前回調査の1.2%増から伸びが縮んだ。
12年度の設備投資は3.3%増える見込みで、前回調査の4.1%増から増加幅が小さくなった。13年度も6.5%減と弱い見通しになっており、景気の先行きになお慎重な企業の姿勢を反映している。

いつもながら、実によくまとまった記事だという気がします。次に、消費者態度指数のグラフは以下の通りです。毎度のお断りながら、影をつけた部分は景気後退期ですが、このブログだけのローカル・ルールで、直近の景気の山が2012年3月、谷が2012年11月であったと仮置きしています。

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引用した記事にもある通り、消費者態度指数は2007年6月以来、5年8カ月振りの高い水準に達しました。消費者態度指数を構成する暮らし、収入、雇用、耐久消費財の買い時の4つのコンポーネントのうち、雇用の改善が特に大きいといえます。昨年12月に37.3だったのが、1月44.9、2月47.0と、わずか2か月で10ポイント近く上昇しました。従来から、このブログで消費の動向を占うには所得とマインドが重要と私は主張していますが、特に雇用に関するマインドが上昇すれば、消費に対する弾みになります。現時点では、アベノミクスはソフトデータのマインド指標に対して大きな影響を及ぼしていますが、円高修正はハードデータですし、企業収益の増加や賃金の上昇などのハードデータのエビデンスが統計的に確かめられるようになれば、我が国の景気回復から拡大への軌道も本格化するんではないかと私は大いに期待しています。

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続いて、上のグラフは法人企業景気予測調査のヘッドラインとなる大企業全産業のBSIをプロットしています。青の折れ線は先行き見通しです。月次データと同じで、昨年1-3月期が景気の山、10-12月期が谷だったと仮置きしています。まず、一見して先行きの青い折れ線グラフが上昇を示しているのは読み取れますが、実は、この統計のヘッドラインとなる大企業全産業で見て足元の1-3月期は前回調査の+1.7から+1.0に下方修正されています。その後、グラフに見える通り、4-6月期+3.8、7-9月期が+9.0に上昇すると見込まれています。特に、自動車・同附属品製造業(大企業)が大幅にジャンプし、10-12月期の▲51.8から1-3月期は+2.4に一気に上昇し、4-6月期は▲8.4と調整した後、7-9月期は+8.4となると見込まれています。私は日本経済が自動車産業のモノカルチャーであるとは決して考えていないんですが、我が国の景気も似たようなパスをたどるのかもしれません。

消費者の需要サイドのマインド指標である消費者態度指数と、日銀短観ほどではありませんが、重要な企業のマインド指標のひとつである法人企業景気予測調査は、ともに年明け以降大きな改善を示しています。取りあえず、アベノミクスは期待に大きな影響を及ぼしています。ハードデータに日本経済の回復や拡大が現れるのももうすぐだと期待を膨らませています。

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