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2013年5月28日 (火)

企業向けサービス価格指数 (CSPI) は下落幅が拡大

本日、日銀から4月の企業向けサービス価格指数 (CSPI) が公表されました。前年同月比で▲0.4%の低下となり前月の▲0.2%から下落幅が拡大しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を引用すると以下の通りです。

4月企業向けサービス価格、2カ月連続マイナス 広告落ち込む
日銀が28日発表した4月の企業向けサービス価格指数(2005=100)は96.1と、前年同月比0.4%下落した。下落率は前月から0.2ポイント拡大し、2カ月連続のマイナスとなった。テレビや新聞の広告が落ち込んだ。自動車や通信業などが広告を控えたことが響いた。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引する価格水準を示す。4月は前月比でも0.3%下落し、3カ月ぶりのマイナスだった。日銀は「昨年夏からの緩やかな下落基調は続いている」(調査統計局)とみている。
業種別では、広告が前年と比べ5.4%下がり、マイナスに転じたほか、不動産も事務所賃貸の価格を引き下げる動きが続き、1.9%下落した。
一方で、運輸は1.4%上昇した。円安進行を背景に、主にドル建てで取引される外航貨物輸送の円換算した価格がかさ上げされた。諸サービスのなかでも、プラントエンジニアリングも上昇に転じた。

いつもの通り、統計についとてもよく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、グラフは以下の通りです。物価指数の伝統に従って、季節調整していない原系列の統計の前年同月比をプロットしています。リーマン・ショックの前までは長期に渡る景気拡大と商品市況の高騰にも支えられて、前年同月比で見てプラス領域まで上昇率を高めましたが、その後、大きく落ち込み、最近時点までマイナスを続けて来ています。

photo

4月の企業向けサービス価格上昇率に関して、市場の事前コンセンサスは▲0.2%の下落と前月の統計と同じ下落を予想していましたので、やや意外感を持って受け止められています。円高修正の影響から運輸が外航貨物輸送などをはじめ、前年同月比+1.4%と上昇した一方で、首都圏などで事務所賃貸の下落傾向が続いているとともに、ソフトウェア開発などの情報通信が▲1.4%と下落を続け、2-3月と2か月連続でプラスだった広告が4月には▲5.4%と大きく下落したのが響きました。広告は1000分の68.5しかウェイトがなく、運輸の210.3や情報通信の216.5などと比べてもかなり小さなウェイトしか持たないんですが、前月比で見ても前年同月比で見ても広告の振れ幅は大きく、CSPI 全体への寄与も無視できません。昨年2012年のこの時期の広告については、エコカー補助金の駆込み需要を狙った自動車や、携帯電話の新端末を出した通信が積極的に広告を出していましたが、今年はその反動で落ち込んだと報じられています。

ここ数日の株式市場を見るまでもなく、アベノミクスに基づく異次元の金融緩和は一本調子で日本経済を再生する魔法の杖ではありません。統計でも一進一退を繰り返しながら、デフレ脱却とGDPギャップ解消に着実に進むことを期待しています。

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