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2013年6月25日 (火)

企業向けサービス価格指数 (CSPI) はほぼ1年振りでプラスに転じる!

本日、日銀から5月の企業向けサービス価格指数 (CSPI) が発表されました。円高修正の影響などから前年同月比で見て1年1か月振りにプラスに転じ、+0.3%を記録しました。まず、統計のヘッドラインを報じた記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

5月企業向けサービス価格、1年1カ月ぶり上昇 円安など受け
日銀が25日発表した5月の企業向けサービス価格指数(2005年平均=100)は96.3と、前年同月比0.3%上昇した。プラスは昨年4月以来1年1カ月ぶり。前年に落ち込んだ反動など一時的な押し上げ要因が重なったほか、円安の影響で国際運輸関連の価格上昇が響いた。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引される価格水準を示す。5月は前月比でも0.1%上昇と、2カ月ぶりにプラスとなった。
業種別でみると、広告が前年比1.1%下落と4月から下落率を4.2ポイント縮めた。自動車や通信業による新聞広告の出稿が持ち直したことに加え、新製品投入に絡む支出も増えた。
諸サービスは、土木建築関連で昨年に安い案件が多かった反動から、0.5%上昇とプラス幅を拡大。円安が進行したため、主に外貨建てで取引される運賃を円換算した価格がかさ上げされたこともあって、運輸は2.2%上昇した。
一方で、国際運輸を除いた企業向けサービス価格指数の総平均は0.2%下落と12カ月連続でマイナスとなった。日銀は「企業のサービス関連支出の趨勢は大きく変わらず、緩やかな下落傾向を脱したとは断言しにくい」と評価した。

いつもの通り、統計についとてもよく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、グラフは以下の通りです。物価統計の伝統に従って、季節調整していない原系列の統計の前年同月比をプロットしています。影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、このブログのローカル・ルールにより、直近の景気の山と谷は2012年3月と2012年11月とそれぞれ仮置きしています。リーマン・ショックの前までは長期に渡る景気拡大と商品市況の高騰にも支えられて、前年同月比で見てプラス領域まで上昇率を高めましたが、その後、大きく落ち込み、最近時点までマイナスを続けて来ていたところ、5月には1年1か月振りにプラスに転じました。

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前年比プラスが1年1か月振りとはいえ、昨年5月や今年2月は前年比ゼロでしたし、最新月の5月もプラスながら+0.3%ですから、引用した記事にもある通り、「緩やかな下落傾向を脱したとは断言しにくい」というのはその通りかもしれません。5月の統計で前年同月比の寄与度差を見ると、広告と運輸がプラスとなっています。後者の運輸はアベノミクスによる円高修正に伴って円建て運賃がかさ上げされた効果が大きいと感じますが、前者の広告は消費をはじめとする国内需要の活性化を見込んだものとも考えられます。もちろん、企業向けサービス価格指数 (CSPI) は消費者物価ではなく、企業間の取引の価格ですから為替相場や国際商品市況などにもより敏感に反応しますが、日銀レビュー「企業向けサービス価格指数からみた日本経済」などで、各種の物価の中でも CSPI は需給バランスにもっとも敏感な物価指数のひとつであるとの分析結果も明らかにされています。上のグラフからも、特に、昨年のミニ・リセッションのころに、その雰囲気は読み取れようかと思います。おそらく、私の直感ではこの5月の CSPI の前年同月比プラスはアベノミクスとは大きな相関はないように思いますが、デフレ脱却に向けて先行きは期待できそうな気がしないでもありません。

来週月曜日の7月1日には日銀短観が発表されます。今週中にシンクタンクなどの予想を取りまとめる予定でチラチラとリポートなどを集めていると、いつもの短観では業況判断と設備投資が注目されるんですが、今回の6月調査では仕入と販売の価格判断DIにも注意を払うべきとの見方が強まっています。確かに興味ある点かもしれません。

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