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2013年6月21日 (金)

岩田規久男ほか編著『リフレが日本経済を復活させる』(中央経済) を読む

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岩田規久男ほか編著『リフレが日本経済を復活させる』(中央経済) を読みました。副題は「経済を動かす貨幣の力」となっており、編著者の岩田先生は現在は日銀の副総裁です。内閣府の研究官などをしていた故岡田靖氏を偲んで企画された旨があとがきで明らかにされています。
私は図書館で借りたのでいわゆる帯はありませんでしたが、ネットで見ると、編著者の3人の顔写真が出ていました。豪華な執筆陣です。現在のアベノミクスの中心をなす金融政策のリフレ政策について要点を的確に示すとともに、リフレ政策のトランスミッションを明らかにして実体経済への影響を論じ、マクロ経済におけるマネーの重要性を改めて認識できます。特に、第4章のファイナンシャル・アクセラレータに関する解説はとてもコンパクトで分かりやすくオススメです。リフレ政策についてはいろいろと本が出ている中で、私はズボラしてほとんど買わずに図書館の予約待ちになっている本が多かったりするんですが、この本は執筆陣が豪華だという点も考慮してオススメの1冊だと思います。

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誠についでながら、馬奈木俊介『環境と効率の経済分析』(日本経済新聞出版) も読みました。環境経済学の実践版ということで、方法としてはDEA分析とか地域別のマクロ・パネルを用いたDMM推計とかで、特に目新しいものではありませんが、通常ではお目にかかれないデータを用いて定量分析しています。惜しむらくは、部数が出ないと出版社が判断して定価が高いことですが、私はこの本も図書館から借りて読みました。

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