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2013年8月 3日 (土)

米国雇用統計は基本的に堅調ながらやや物足りない結果!

昨日、米国労働省から7月の米国雇用統計が発表されています。いずれも季節調整済みの系列で見て、ヘッドラインとなる非農業部門雇用者数の前月差増加は+162千人にとどまりましたが、失業率は前月から▲0.2%ポイント低下して7.4%となりました。また、5-6月の非農業部門雇用者の増加幅はやや下方に改定されました。まず、New York Times のサイトから記事を最初の5パラだけ引用すると以下の通りです。

U.S. Adds 162,000 Jobs as Growth Remains Sluggish
America's employers added 162,000 jobs in July, fewer than expected, with the previous two months revised downward slightly as well.
The unemployment rate, which comes from a different survey, ticked down to 7.4 percent as people got jobs or dropped out of the labor force.
The job gains reported by the Labor Department on Friday were concentrated in retail, food services, financial activities and wholesale trade. The manufacturing sector gained 6,000 jobs; government employment stayed basically flat.
July represented the 34th-straight month of job creation, but the latest pace of employment gains is still not on track to absorb the backlog of unemployed workers anytime soon. At the average rate of job growth seen so far this year, it would take more than seven years to close the so-called jobs gap left by the recession, according to the Hamilton Project at the Brookings Institution.
Other indicators disappointed, too, with both average hourly wages and the length of the private-sector workweek shrinking modestly in July.

引用した記事は昨夜の時点での第1報のバージョンを私がメモしておいたものですから、現時点では差し替えられている可能性があります。悪しからず。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門、下のパネルは失業率です。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期です。全体の雇用者増減とそのうちの民間部門は、2010年のセンサスの際にかなり乖離したものの、その後は大きな差は生じていません。

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先月7月6日のブログでは当時の発表から「+175千人増というのはかなり微妙な数字」と書きましたが、今月は+162千人ですから、「微妙な数字」の範囲に入る一方で、かなり物足りなさが増しているのも事実です。基本的に米国の雇用は堅調なんですが、やや物足りなさも残る、といったところかもしれません。この物足りなさの背景としては、第1に、市場の事前コンセンサスの雇用者増が約180千人だったのをやや下回ったこと、第2に、先月と先々月、すなわち、5-6月の雇用者増加幅が下方改定されていること、などが上げられます。他方、失業率は▲0.2%ポイントも低下しましたが、職探しをする人が減少して統計上の失業者が減ったことから、失業率が比較的大きく下がったと受け止められており、数字ほどの評価は下されていません。繰返しになりますが、米国の雇用は基本的には堅調ながら微妙な段階に差しかかりつつあります。

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米国の雇用について手放しで堅調といい切れないもうひとつの要素は、雇用・人口比率がサッパリ上がらないことです。日本のように高齢化がとてつもないスピードで進行している国であれば、高齢化に伴って労働市場から退出する人が多いわけですから、雇用者の比率が停滞ないし減少する可能性も十分にありますが、移民人口が決して少なくなく、人口がそれなりに増加を続けている米国では、まだ高齢化がそれほどのスピードでは進んでいませんから、デモグラフィックな要因よりは景気に起因する循環要因でこの雇用・人口比率が上がらないんだろうと私は考えています。

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最後に、日本の経験も踏まえて、もっとも避けるべきデフレとの関係で、私が注目している時間当たり賃金の前年同月比上昇率は上のグラフの通りです。ならして見てほぼ底ばい状態が続いていて、サブプライム危機前の3%台の水準には復帰しそうもないんですが、底割れして日本のようにゼロやマイナスをつけて、デフレに陥る可能性は小さそうに見えます。

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