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2013年9月28日 (土)

今週の読書は『ライス回顧録』と『第2次世界大戦 影の主役』

今週読んだのは大作2冊だけですが、以下の通りです。

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まず、コンドリーザ・ライス『ライス回顧録』(集英社) です。はじめにお断りしておきますが、私はこういった「回顧録」とか「回想録」のたぐいの自伝的な、と言うか、自分で自分を対象にした本は意図的に読まないようにしています。ですから、ブッシュ政権期では『ライス回顧録』よりも私の専門分野で言えば3年ほど前に出た『ポールソン回顧録』の方が近いんですが、これは読んでいません。ブッシュ政権期の経済的な範疇でもっとも印象的だったイベントはリーマン・ショックなんですが、たぶん『ポールソン回顧録』でもたっぷり回顧されているとは予想するものの、むしろソーキンの『リーマン・ショック・コンフィデンシャル』と言ったジャーナリストに取りまとめられた記録の方を好んで読んだりしています。それはともかく、私のようなリベラルというよりも、左翼のエコノミストから見ればブッシュ政権期の外交や安全保障に関わった政府要人、例えば、チェイニー副大統領をはじめ、コリン・パウエル国務長官、ドン・ラムズフェルド国防長官、そして言うまでもなくコンドリーザ・ライス安全保障担当大統領補佐官などはひとまとめにして「ネオコン」だと思っていたんですが、ご本人からすればかなり違うようです。チェイニー副大統領は何の留保条件もなくネオコンなんでしょうが、民主主義というデュープロセスを重視するライス補佐官・国務長官はネオコンではないような書き振りでした。また、1期目のブッシュ政権下での国家安全保障担当大統領補佐官と2期目の国務長官というそれぞれのポストは、私のようなエコノミストから見れば大きな違いはないように感じていたんですが、大統領の信任だけが仕事の支えとなる補佐官と巨大なる官僚機構をバックに従えた国務長官では、大きな違いがあることを知りました。とても興味深い本なんですが、2段組でびっしり字の詰まった700ページ近い枚数を読みこなすのは万人にオススメ出来ることではありません。

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次に、ポール・ケネディ『第2次世界対戦 影の主役』(日本経済新聞) です。私はケネディ教授の著作は25年ほど前に、かの有名な『大国の興亡』上下を読んだ記憶はありますが、読んだ記憶があるだけでさすがに中身は忘れました。ハンティントン教授の『文明の衝突』を読むまでは私の考え方に大きな影響を及ぼしていた本だったと言えます。ということで、この『第2次世界大戦 影の主役』も読んでみたのですが、私に専門的な知識がないことも一因でしょうが、よく分からなかったです。例えがひどいんですが、関西方面の意地悪なぞなぞで「大阪城を建てたのは誰でしょう?」というのがあります。豊臣秀吉ではなく、「大工さん」というのが正解です。この本も第2次世界大戦の帰趨を制したのはエンジニアのちょっとした発明品であるということを延々と敷衍しています。やや失敗した気がします。

先日、アセモグル&ロビンソン『国家はなぜ衰退するのか』上下巻を借りることが出来ました。来週の読書はこの本が中心になりそうです。

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