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2014年1月28日 (火)

企業向けサービス価格指数(CSPI)上昇率は着実にプラスが続く!

本日、日銀から2013年12月の企業向けサービス価格指数 (CSPI) が発表されています。総平均指数は97.0で前年同月比上昇率が+1.3%、変動の大きい国際運輸を除く総平均で定義されるコアCSPI上昇率も96.1の+0.5%となりました。いずれも前年同月比で着実にプラスを記録しているように見受けられます。2013年平均で見ても、CSPI上昇率が+0.5%、コアCSPI上昇率は前年比保合いを記録しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

13年企業向けサービス価格、5年ぶり上昇 円安進み
運輸など上昇

日銀が28日発表した2013年の企業向けサービス価格指数(2005年平均=100)は96.3と、前年比で0.5%上昇した。上昇は08年以来5年ぶり。外国為替市場での円安進行で外航貨物輸送や国際航空貨物輸送などの運輸関連のサービス価格が押し上げられた。首都圏を中心にした再開発事業やマンション建設、東日本大震災の復興関連で建設需要が高まり、諸サービスも上昇した。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引される価格水準を示す。
13年12月の指数は97.0となり、前年同月に比べ1.3%上昇した。上昇は8カ月連続で伸び率は08年8月(1.7%上昇)以来の大きさだった。
業種別にみると、運輸が前年同月比3.4%上昇した。年末休暇関連の需要や消費増税前の駆け込み需要が出て、荷動きが活発化した。
上昇品目が下落品目を上回る傾向が続いている。運輸やテレビ広告などで消費増税前の駆け込み需要が出ているもよう。日銀の調査統計局は「足もとで広がる値上げが駆け込み需要に後押しされたものか、今後も値上げが持続するのか、注視したい」としている。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(CSPI)とコアCSPIの上昇率とともに、企業物価(CGPI)上昇率もプロットしています。CSPI上昇率がCGPIに追い付いたように見えなくもありませんが、左右の軸で目盛りが異なりますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、直近の景気の谷は昨年2013年11月だったと仮置きしています。

photo

日銀のインフレ目標は消費者物価(CPI)上昇率で2%ですから、それほど単純に企業物価(CGPI)やサービス物価(CSPI)に引き直せるわけではないんですが、少なくともここ数か月はCSPIもコアCSPIも前年同月比でプラスを維持していることから、CPIのインフレ目標もそれなりに捉えつつあると私は認識しています。特に、2013年通年のCSPIの総平均で2008年以来のプラスを記録し、国際運輸を除くコアCSPIでも前年比ゼロの保合いまで上昇率が上がって来たのは頼もしい限りです。円高修正ないし円安の進展による為替要因が少なからず寄与していることは事実でしょうが、日銀レビュー「企業向けサービス価格指数からみた日本経済」でも、CSPIは他の物価指数と比べても需給ギャップとの相関が高く景気循環に敏感に動く傾向が強い、と指摘されている通り、CSPI総合の上昇率がプラスに転じた背景には需給ギャップに応じた動きも含まれていると考えるべきです。

さら需給ギャップ改善の背景には、CGPIの品目に比べて人件費がコストに占める比率が大きいCSPIで、景気の回復・拡大が雇用の増加につながり、労働需給の引締りから賃金上昇を引き起こしている可能性が指摘できます。ただし、これについては日を改めて取り上げたいと思います。

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