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2014年1月30日 (木)

消費税率引上げ前の駆込み需要で上振れする商業販売統計!

本日、経済産業省から2013年12月の商業販売統計が発表されています。統計のヘッドラインとなる小売業販売額は季節調整していない原系列の統計で13兆5030億円、前年同月比で+2.6%増となった一方で、季節調整済みの指数では前月比で▲1.1%減となりました。なお、2013年通年の小売販売額は138兆9080億円、前年比で+1.0%増を記録しました。年間を通じた小売販売の前年比増加は2012年に続いて2年連続です。まず、いつもの日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

12月の小売販売額2.6%増、消費増税控え自動車がけん引
経済産業省が30日発表した2013年12月の商業販売統計(速報)によると、小売業の販売額は13兆5030億円で、前年同月に比べ2.6%増えた。プラスは5カ月連続。12月としては2000年(14兆1110億円)以来の高い水準となった。14年4月の消費増税前の駆け込み需要などで自動車や家電製品の売れ行きが伸びた。
小売業の内訳は自動車が14.2%増と4カ月連続のプラス。機械器具も0.9%増。好調な住宅販売を背景に買い替え需要も広がり冷蔵庫やエアコン、洗濯機などが増えた。飲食料品は2.3%増だった。
百貨店とスーパーを含む大型小売店は0.9%増の2兆1394億円で、5カ月連続で増加した。衣料品は減ったが、飲食料品が伸びた。既存店ベースは0.1%増。百貨店は1.9%増えたが、スーパーは0.9%減った。
コンビニエンスストアは新規出店効果で4.9%増の8763億円。既存店ベースは0.3%減だった。
併せて発表した13年の小売業販売額は138兆9080億円で、前年に比べ1.0%増えた。プラスは2年連続。野菜の相場高や円安を背景とした石油製品価格の上昇などの影響が大きかった。自動車販売は12年のエコカー補助金打ち切りに伴う落ち込みが大きく、1.4%減と2年ぶりに減少した。

続いて、商業販売統計のうちの小売業販売のグラフは上の通りです。上のパネルは季節調整していない原系列の販売額の前年同月比伸び率、下は季節調整指数そのものを、それぞれプロットしています。影を付けた部分は景気後退期なんですが、毎度のお断りで、このブログのローカル・ルールにより、直近の景気循環の谷は2012年11月であったと仮置きしています。

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上のグラフを見ても読み取れるように、季節調整済みの前月比がマイナスを記録したものの、季節調整していない原系列の前年同月比でも、季節調整済みの指数でも、一昨年のミニリセッションを終えてから小売販売はほぼ増勢を維持していると考えてよさそうです。少し商品ごとにブレークダウンすると、4月の消費税率の引上げが表明された昨年2013年10月から、原系列の前年同月比で見て、電気製品が含まれる機械器具や自動車などの耐久消費財が高い伸びを続けて来たんですが、12月の前年同月比で+0.6%増にとどまっている織物・衣服・身の回り品や同じく+2.3%増の飲食料品といった半耐久財や非耐久財が、当然ながら、その商品の保存可能性や季節性に応じて、足元の1月から3月末にかけてドッと駆込み需要を発生させる可能性が大きいと私は考えています。従って、現状で景気は回復ないし拡大基調にあると多くのエコノミストは考えているんですが、この1-3月期は景気の基調に加えて駆込み需要もあって消費は増勢を強めると考えるべきです。大雑把な私の感覚では、駆込み需要の大きさはGDP比で0.5%から1%近く、4月以降にほぼ同額の反動減が現れる、と覚悟すべきです。

繰返しになりますが、消費税率の引上げ前後でGDP比0.5%から場合によっては1%に近い消費の駆込み需要と反動減は発生する可能性がああるものの、景気の基調がまだ回復ないし拡大であることに加え、かなりの規模の政府の経済対策、さらに、日銀の追加緩和の可能性まで考慮に入れれば、景気は腰折れせずに済むものと期待しています。

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