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2014年2月25日 (火)

企業向けサービス価格指数は安定したプラスを続ける!

本日、日銀から1月の企業向けサービス価格指数 (CSPI) が発表されました。CSPI総合は前年同月比で+0.8%の上昇、変動の激しい国際運輸を除いたコアCSPIでも+0.5%と、安定したプラスが続いています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

1月企業向けサービス価格、9カ月連続上昇 円安一服で上げ縮小
日銀が25日発表した1月の企業向けサービス価格指数(2005年平均=100)は96.3と、前年同月比0.8%上昇した。プラスは9カ月連続。前年に比べて円安進行のペースが鈍ったことで運輸関連が伸びを縮め、伸び率は前月から0.3ポイント縮小した。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引されるサービスの価格水準を示す。全137品目のうち、前年比で上昇した品目数は60、下落は46と6カ月連続で上昇が下落を上回った。
業種別にみると、上昇に寄与したのは土木建築など諸サービス。1.3%上昇だった。一方、上げ幅を縮める要因になったのは運輸で、2.3%上昇と前月から1.2ポイント上げ幅を縮めた。円安進行が一服し、主にドル建てで取引される外航タンカーなどの運賃を円換算した価格が伸び悩んだ。
情報通信も0.9%下落。ソフトウエア開発が前年同月に大きく伸びた反動でマイナスに転じた。広告も一部のフリーペーパーなどでの値下げが響いた。
もっとも、総平均を為替相場の影響を受けやすい国際運輸を除いたベースでみると、0.5%上昇と前月から0.1ポイント上げ幅を拡大した。サービス関連価格は上昇基調にある。首都圏での出張の予約が好調な宿泊サービスが上げ幅を広げたほか、土木建築サービスもプラスに寄与した。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(CSPI)とコアCSPIの上昇率とともに、企業物価(CGPI)上昇率もプロットしています。CSPI上昇率がCGPIに追い付いたように見えなくもありませんが、左右の軸で目盛りが異なりますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期なんですが、いつものお断りで、直近の景気の谷は昨年2013年11月だったと仮置きしています。

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基本的には、昨年中、物価の押上げ要因となっていた円高修正ないし円安の進行が今年に入ってやや落ち着いたことが企業向けサービス価格指数総合の上昇率を先月からやや低下させた要因と考えられます。引用した記事にもある通り、CSPI総合が11月+1.2%上昇、12月+1.1%上昇から、1月は+0.8%に▲0.3%ポイント上昇幅を縮小させました。もっとも、運輸が▲0.24%ポイントの寄与度を占め、そのうちでも外交貨物輸送が▲0.19%ポイントの寄与ですから、ほぼこれに尽きています。逆に、変動の激しい国際運輸を除くコアCSPIで見ると、11月+0.6%、12月+0.4%に続いて、1月は+0.5%の上昇ですから、プラス領域で安定的に推移していると見ることも出来ます。
ただし、物価指数は押しなべてラスパイレス指数ですし、総務省統計局の消費者物価指数や同じ日銀の企業物価指数(CGPI)がすでに2010年基準に移行しているにもかかわらず、CSPIはまだ2005年基準ですから基準年から10年近く経過しており、上方バイアスがほかの物価指数に比べても大きくなっている可能性があります。ですから、コアCSPIの+0.5%近辺の上昇率は基準年から10年近く経過したラスパイレス指数の上方バイアスを考慮すればホントにプラスかどうか怪しい、可能性も否定できません。かつての白川総裁のころの日銀の「物価安定の目安」の1%が批判された理由のひとつもこの上方バイアスの存在です。特に、基準年からの経過が大きいCSPIは注意する必要があります。

日経新聞の記事に従えば、日銀の中曽副総裁は本日の衆議院財務金融委員会に出席し、国内経済は緩やかな回復を続けているとの認識を示した上で、2%の物価安定の目標実現に「道筋を順調にたどっている」と述べたと報じられています。その通りだと私も受け止めています。

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