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2014年4月25日 (金)

公表された消費者物価指数(CPI)から消費増税の影響を探る!

本日、総務省統計局から3月の消費者物価指数(CPI)が公表されています。ヘッドライン上昇率が前年同月比で+1.6%、生鮮食品を除くコアCPI上昇率が+1.3%を記録しています。特に、今回の統計発表では消費税率引上げ後の4月中旬の東京都区部の上昇率が注目されたんですが、ヘッドラインで+2.9%、コアCPIで+2.7%、食料・エネルギーを除くコアコアCPIで+2.0%となりました。そこそこの上昇率だという気がします。まず、4月都区部に着目した記事を日経新聞のサイトから引用すると以下の通りです。

消費者物価2.7%上昇 4月都区部、増税後初の統計
22年ぶりの大きさ

総務省が25日朝発表した、消費増税後初となる4月の東京都区部の消費者物価指数(CPI、中旬の速報値、2010年=100)は生鮮食品を除く総合が前年同月比2.7%上昇の101.7だった。上昇率は、1日に消費税率を5%から8%に引き上げた影響で、日本経済がデフレ期に入る前の1992年4月(2.9%上昇)以来22年ぶりの大きさとなった。
上昇率はQUICKが発表前にまとめた市場予想の中央値(2.8%上昇)は下回った。日銀は8%への消費増税が4月の消費者物価を前年同月に比べ1.7%押し上げる影響があるとしていた。それをもとにすれば、増税の影響を除いた「実質ベース」の上昇率は1.0%で、3月(1.0%上昇)と同水準。総務省は「品目ごとにばらつきはあるが、総合すると消費税率の引き上げ分を反映した」とみている。上昇品目数は414と前月(220)から大幅に増えたが、原材料コストの上昇を消費増税に合わせて価格転嫁するといった便乗値上げは限られているようだ。
ただ、洗剤が前年同月比で9.5%上昇するなど一部は消費増税分を大きく超えて値上がりしている商品も出ており、消費者の購買意欲によって値上げが進む可能性もある。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、消費者物価の前年同月比上昇率のグラフは以下の通りです。折れ線グラフによりそれぞれの上昇率がプロットされており、積上げ棒グラフは青い折れ線の全国コアCPI上昇率に対する寄与度を示しています。ただし、いつものお断りですが、上昇率や寄与度は統計局では小数点第1位より小さい端数のある指数で算出されている一方で、公表されているのは端数のない丸めた指数ですので、ビミョーに異なっている可能性があります。悪しからず。

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上のグラフを基に、大雑把に全国のCPI上昇率に着目すれば、まず、2013年度で通して見て、生鮮食品を除くコアCPIが前年度比+0.8%上昇の100.4と5年振りにプラスに転じています。電力料金などのエネルギー価格の上昇に伴う結果ですが、コストプッシュだけではなく、アベノミクスによる景気の回復・拡大に支えられたディマンド・プルの上昇も徐々に現れ始めていると私は考えています。3月単月のコアCPI上昇率は前年同月比で+1.3%と、2月と同じ上昇幅でした。消費増税前の駆込み需要による需給ギャップの引締りはCPIには大きな影響を及ぼさなかったと受け止めています。先月と同じで、全国CPIの上昇率がさらに加速するようなモメンタムは観察されませんでした。4月に入れば消費増税により需給ギャップは緩むわけですから、引き続き、しばらくの間は消費税の影響を除くCPI上昇率がさらに加速して日銀のインフレ目標である2%に達するのは、まだ時間がかかると考えるべきです。

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さて、今回の統計発表で大きく注目された4月1日の消費増税後の物価動向を探る東京都区部の統計ですが、上のグラフの通りです。当然ながら、生鮮食品を除くコアCPI上昇率も、食糧・エネルギーを除くコアコアCPI上昇率も、4月にポンと跳ね上がりました。しかし、この結果は事前の市場コンセンサスにかなり近いライン、少なくともレンジ内の結果が出たと私は受け止めています。すなわち、日経・QUICKによる東京都区部コアCPI上昇率の事前コンセンサスは前年同月比上昇率で+2.8%、レンジは+2.7-3.3%ですから、レンジの下限とはいえ、ほぼジャストミートと受け止めています。引用した記事にもある通り、消費税率引上げの影響を日銀は+1.7%ポイント程度と見なしていますから、消費増税の影響を除いたベースでは3-4月にかけて東京都区部の実勢の物価上昇率は変わらないと考えられます。しかし、小売業の競争の激しい東京都区部と違って、全国ではもう少しCPI上昇率が高まる可能性があり、4月の前年同月比上昇率で見て、東京都区部の+2.7%は全国の+3.0%くらいに相当すると考えるべきです。

私の生活実感とも一致して、一部にいわゆる便乗値上げは見られるような気がしないでもないんですが、B to B の企業物価はまだ明らかでないものの、B to C の消費者物価に関する部分に限れば、ほぼ順調に消費税率引上げ分が価格転嫁されているように見受けられます。

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