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2014年6月25日 (水)

企業向けサービス価格上昇率は順調にプラス幅を拡大!

本日、日銀から5月の企業向けサービス価格指数(SPPI)が公表されています。ヘッドラインのSPPI上昇率は前年同月比で+3.6%、変動の大きい国際運輸を除くコアSPPIも同じく+3.6%と、いずれも4月から+0.2%ポイント上昇幅を拡大しています。なお、今回の統計発表では基準年が2005年から2010年に変更されています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

5月の企業向けサービス価格、前年比3.6%上昇
消費税の影響除く伸び率は0.9%上昇

日銀が25日発表した4月の企業向けサービス価格指数(2010年平均=100)は102.5と、前年同月に比べ3.6%上昇した。伸び率は前月から0.2ポイント拡大した。消費増税の影響を除く伸び率は前年同月比0.9%上昇。伸び率は前月から0.2ポイント拡大した。0.9%の上昇は現行基準でさかのぼれる2001年1月以降で最大の伸びとなった。
消費税の影響を除いたベースで品目別に見ると、上昇が目立ったのはテレビや新聞の広告。テレビ広告は増税後の需要喚起を狙う企業からの受注が増えた。また建築設計や宿泊サービスも伸び率を拡大した。
企業向けサービス価格指数は運輸や通信、広告など企業間で取引されるサービスの価格水準を示す。日銀は今回発表分から基準年を従来の05年から10年に改定。調査対象となるサービスも一部を変更し、新しい数値を算出した。職業紹介などを対象に加えた一方で、輸入サービスを調査対象外とした。

いつもながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価上昇率のグラフは以下の通りです。上のパネルはサービス物価(SPPI)とコアSPPIの上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしています。SPPIとPPIの上昇率の目盛りが左右に分かれていますので注意が必要です。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。下のパネルは2005年基準と2010年基準のヘッドラインSPPI上昇率の推移です。

photo

5月のSPPI上昇率は前年同月比で見て+3.6%、消費税の影響を除いても+0.9%でしたから、順調にプラス幅を拡大していると見ています。一部に便乗値上げが見られる可能性は否定しませんが、価格上昇圧力が強いというか、値上げが受け入れられやすい需給状況になっていると言うことも出来ます。かつてのデフレ期と違って、マイルドなインフレに向けて期待が修正されつつあるように私は受け止めています。品目で見ると、引用した記事にまる通り、4媒体広告のうちインターネットと雑誌は低下したものの、新聞とテレビでは上昇を示し、土木建築サービス、宿泊サービス、ソフトウェア開発などで上昇の寄与が大きくなっていると報告されています。
それから、基準改訂に関しては、すでに日銀調査統計局から「企業向けサービス価格指数・2010年基準改定結果」と題する調査論文が6月17日に公表されています。上のグラフの下のパネルに示されている通り、もっとも基準年から離れた2013年についてはラスパイレス指数の上方バイアスがかなり大きくなっているように私には見えるんですが、日銀の公式見解としては、この調査論文の p.10 に示されているように、2011-13年の各年の平均で見る限り、ウエイト効果が最大で+0.05%ポイント、品目指数改定効果が最大で+0.09%ポイントのプラス寄与となる一方、リセット効果が最大で▲0.10%ポイント、新サービス取り込み効果が最大で▲0.03%ポイントのマイナス寄与となっており、プラスとマイナスが相殺されたこともあって、「2010年基準指数と2005年基準指数(国内ベース)の総平均・前年比の乖離は、各年の平均でみると、ごくわずかです」ということになります。私も統計局に在籍していた経験がありますから、基準年改定の影響はあくまで小さくて政策策定への影響はなかった、と言わざるをえないことは理解します。

最後に、多くの善良なる日本国民にはどうでもいいことのように見えますが、企業向けサービス価格指数と国内企業物価指数の英語名称が今日から変更になっています。上にお示ししたグラフはすでに一部にこの変更を取り込んでいますが、詳細は以下の日銀のサイトで確認できます。

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