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2014年7月17日 (木)

米中の勢力均衡は世界からどのように見られているか?

私がよくチェックしている米国の世論調査機関である Pew Research Center から今週月曜日7月14日付けで Global Opposition to U.S. Surveillance and Drones, but Limited Harm to America's Image という、ややわかりにくいタイトルながら、経済に限らず安全保障面も含めて、米中の勢力均衡をテーマにして世界各国で Opinion Poll を実施した結果が公表されています。pdfの全文リポートもアップロードされており利用可能です。米国に関する安全保障の話題としては、批判の多い無人飛行機の利用や同盟国首脳の電話やメールの盗聴、あるいは、スノーデン・ファイルについてなどなど、それなりに興味深いトピックが取り上げられています。まず、Pew Research Center のサイトからリポートの要約を1パラだけ引用すると以下の通りです。

Global Opposition to U.S. Surveillance and Drones, but Limited Harm to America's Image
Revelations about the scope of American electronic surveillance efforts have generated headlines around the world over the past year. And a new Pew Research Center survey finds widespread global opposition to U.S. eavesdropping and a decline in the view that the U.S. respects the personal freedoms of its people. But in most countries there is little evidence this opposition has severely harmed America's overall image.

ややアッサリしたサマリなんですが、この後はいきなり無人機の飛行に関するアンケート調査結果だったりするもので、短く抑えておきました。今夜のエントリーでは図表を中心に簡単にこの調査結果を取り上げたいと思います。ただし、無人飛行機やスノーデン・ファイルについては割愛して、米中の勢力均衡に焦点を当てていますので悪しからず。

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まず、米国は国民の自由を尊重するかどうか、に関する回答が国別に上の通りとなっています。真ん中少し上に米国そのものが位置しているんですが、自由尊重の観点からは割合と自国の政府に対する信頼感は薄いような気がします。アンクル・サム、というか、諜報機関が国民を監視しているイメージも少なくないのかもしれません。私を含めた日本人は米国人以上に能天気に米国政府をこの点では信頼しているようです。独仏で No の回答割合が高いのは首脳に対する盗聴疑惑に起因するのかもしれません。

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次に、同様の趣旨を中国に対して質問した回答結果が上の通りです。西欧と日本・韓国では否定的な回答が大きな割合になっています。東南アジアの国の中でも中国と領土問題を起こしているフィリピンやベトナムでは否定的な回答比率が高くなっています。逆に、アフリカでは肯定的な回答割合が高くなっており、ひょっとしたら、資源外交で中国がアフリカに対して援助を奮発しているのが関係しているのかもしれません。

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次に、中国に対する一般的な好感度に対する国別の回答割合のグラフは上の通りです。日本がここまでの嫌中国だとは、私は知りませんでした。調査対象国の中では好感度を示す割合がもっとも少なくなっています。アフリカ諸国が好意的なのは、ひとつ前のグラフで示した調査結果と同じなんですが、ラテンアメリカが少し違った回答振りとなっているのが目を引きます。すなわち、自由の尊重に関しては否定的なんですが、中国への好感度は比較的高くなっています。当然ながら、ロシアの中国に対する好感度は高く、アジア諸国の中ではパキスタンの好感度が飛び抜けています。

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次に、一般論から中国経済に的を絞った質問で、中国の経済成長が自国に有益 good であるかどうか、との質問に対する回答が上の通りです。ここで日本の見方が逆転します。一般論としては好意を持たないながら、中国の成長は日本に有益であるという見方がそうでないとする意見を上回ります。実は韓国も同じで逆転します。もともと、好感度でかなり拮抗していた西欧諸国も一気に逆転したりしています。要するに、一般論としては中国に好意を寄せることはないながら、ビジネスの相手としては成長や発展を望んでいる、と言うことになるのかもしれません。

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次に、中国が世界をリードする超大国になるかどうか、との問いに対する回答が上の通りです。アフリカや中南米などの中国に対して好意的な国々では、中国が米国に取って代わる世界の超大国になるという回答比率が高く、西欧諸国もたぶんそうなんだろうと認めています。米国や韓国では半々といったところです。中国と領土問題を起こしている日本・フィリピン・ベトナムでは、客観的に中国が米国に取って代わる世界の超大国になるかどうか、という観点ではなく、ひょっとしたら、そうなって欲しくないという願望ベースの回答も含まれているような気がしないでもありません。

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最後に、上の画像はアジア諸国などの国民が考える同盟国と敵対国を示しています。日本やフィリピ・ベトナムは同盟国は米国で敵対国が中国、と言うのは分かりやすいとはいえ、米国自身は同盟国は英国で敵対国はロシアと考えているようです。当然かもしれません。ロシアは明示されていないんですが、中国は逆に同盟国がロシアで敵対国は米国となっています。インドとバングラデッシュはともに米国を同盟国と見なしつつ、長い国境を接するために、お互いを敵対国と考えているようです。韓国が北朝鮮を、また、タイがカンボディアを、それぞれ敵対国と見なしているのも国境の観点から分からないでもないんですが、私も家族とともに3年住んで馴染みのあるインドネシアが、同盟国も敵対国もいずれも米国、と考えているのはサッパリ理解できません。

とても苦しいんですが、中国の経済成長に関する見方もありましたし、「経済評論の日記」に分類しておきます。

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