博報堂「アジア14都市における和食・日本酒・緑茶の浸透度 (経験度)」にみる和食の経験度やいかに?
ひと月余り前の昨年2014年12月19日付けのこのブログのエントリーでホットペッパーによるアンケート調査を取り上げ、日本食を楽しむことが我が国への観光のひとつの眼目になっているとの結果を紹介しましたが、一昨日の1月26日に博報堂から観光で日本に来る外国人ではなく、主としてアジア各国の現地における日本食事情に関するリポート「アジア14都市における和食・日本酒・緑茶の浸透度 (経験度)」が公表されています。まず、博報堂のサイトから調査結果のポイントを3点引用する以下の通りです。
アジア14都市における和食・日本酒・緑茶の浸透度 (経験度)
- 食べたことがある和食は寿司がダントツ1位。次いで高いのはラーメンと天ぷら。
和食経験は台北、香港、ソウルが突出。次いで高いのはシンガポールとメトロマニラ。- 日本酒経験はアジア12都市計12.5%にとどまるものの、香港とソウルは40%前後。
- 緑茶の飲用経験は、アジア14都市計で52.2%。
台北、香港、中国3都市、ソウルは70%以上。バンコクとシンガポールは60%強。
と言うことで、今夜のエントリーではこの博報堂の調査結果と全文リポートのpdfファイルから図表を引用しつつ、簡単に紹介したいと思います。
まず、上のグラフはアジア14都市における食べたことのある和食に対する回答結果です。寿司が群を抜いてトップになっていますが、12月19日付けのエントリーで取り上げたホットペッパーの調査結果と整合的に、ラーメンが2位に食い込んでいます。また、12月19日付けのエントリーでは11位に焼きうどんが入っていたんですが、博報堂の調査結果ではうどんが堂々の4位となっています。なぜか、カレーライスは入っていません。選択肢に入れ忘れたのかもしれないと勘ぐったりしています。都市別に見ると、食べたことのある和食メニューの合計値で、台北、香港、ソウルが突出しており、シンガポールとメトロマニラの東南アジア都市がこれに続いています。
次に、上のグラフは、最近3か月間に日本酒を飲んだことがあるかどうかとの問いの結果です。アジアからは12都市にとどまっており、宗教上の理由からジャカルタとクアラルンプールは除かれています。また、シンガポールの一部も入っていません。イスラム教は飲酒を禁じているからです。1位香港、2位ソウル、3位台北は和食の経験度でもトップスリーでしたから、日本の食文化を広く取り込んでいるのかもしれないと受け止めています。
最後のグラフは、最近1年間の緑茶の飲用経験を問うた結果です。なぜか、日本酒が最近3か月で、緑茶が1年なんですが、この期間の設定は私にはよく理解できません。それはともかく、緑茶については中国系の都市が上位を占めています。これは分かる気がします。アジアの都市ではないんですが、ニューヨークとサンパウロに着目すると、日本酒ではサンパウロのほうが経験度が高かったんですが、日本酒ではニューヨークが逆転して3人に1人とかなり割合が高くなっています。最近の流行だったりするんでしょうか?
1月20日に政府観光庁から発表された「訪日外国人消費動向調査」によれば、2014年における1人当たり訪日外国人旅行消費額は前年比+10.7%増の15万1,374円、また、その総額は前年比+43.3%増の2兆305億円と推計され、どちらも過去最高額と推計されています。私は日本が世界に誇る文化はアニメであり、すなわち、ドラえもん、ポケモン、ガンダム、ジブリ作品だと長らく思っていたんですが、日本の食文化もアジアや世界の売れ筋なのかも知れません。あんまり関係ありませんが、久し振りに「海外生活の思い出の日記」に分類しておきます。
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