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2015年4月 5日 (日)

先週の読書はセン『合理性と自由』ほか

先週はかなり中身の濃い読書でした。以下の通り、ノーベル経済学賞受賞のセン教授の『合理性と自由』上下ほかです。

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まず、アマルティア・セン『合理性と自由』上下 (勁草書房) です。立派な経済学もしくは経済哲学の学術書です。ですから、万人向けの書籍ではあり得ません。読むべきでない人が手に取っても、本来の価値は感じられない可能性が高いと考えるべきです。学生や院生のレベルにもよりますが、専門分野の大学の学部後期または大学院博士課程の前期課程で少人数ゼミの輪読、おそらく、私の直感では半期15回を予定するゼミのうちの過半の8-9回くらいで輪読することも可能なレベルの上下2冊の学術書を、無謀にも私は1週間足らずで読んでしまいましたし、もともと専門外の学術書ですので、必ずしも十分に理解したとも考えていませんが、セン教授のひとつの到達点を知る上では貴重な読書でした。

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次に、篠田節子『インドクリスタル』(角川書店) です。インドを舞台にした水晶採掘をめぐる小説です。最後の最後まで、私はこの小説の着地点が見えなかったんですが、なかなか興味深い結論だった気もします。何らかの財やサービスの生産や流通にいそしみ、これらの分業体制の中に組み込まれることから所得とそれとの交換により消費財を得て生活を営むという意味で、市場を基盤とする近代的な国民生活ではなく、伝統的な、あるいは、 ルイス的な意味での subsistence の世界がまだ残るインドについての理解がホンの少し深まった気がします。

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最後に、中野信子・澤田匡人『正しい恨みの晴らし方』(ポプラ新書) です。ネガ感情と総称される恨みや嫉妬に関する解説書です。いかにも新書的な解説ですが、仏教に基づく解釈も大いに盛り込まれており、私には新鮮に感じられました。

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