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2015年8月13日 (木)

大きな減少を記録した機械受注は設備投資の足踏みを示唆するのか?

本日、内閣府から6月の機械受注が公表されています。船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注は季節調整済みの系列で前月から▲7.9%減の8359億円を記録しました。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

6月機械受注、前月比7.9%減 7-9月期は0.3%増の見通し
内閣府が13日発表した6月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標とされる「船舶・電力除く民需」の受注額(季節調整値)は前月比7.9%減の8359億円だった。QUICKが事前にまとめた民間予測の中央値(6.5%減)を下回った。前月に大型案件があった反動で製造業からの受注額が落ち込んだ。市場予想に反しプラスとなった5月(0.6%増)から下振れし、4カ月ぶりのマイナスとなった。一方、4-6月期では前期比2.9%増を確保した。内閣府は機械受注の判断を「持ち直している」とし、前月から据え置いた。
主な機械メーカー280社が製造業から受注した6月の金額は前月比14.0%減の3797億円と、4カ月ぶりのマイナス。業種別では鉄鋼業で火水力原動機や工作機械などの発注が減少。その他業種でも鉄道車両や運搬機械、航空機の引き合いが減った。一方、非製造業(船舶・電力除く)からの受注額は0.6%増の4779億円と、3カ月ぶりにプラスとなった。
併せて発表した4-6月期の受注額(船舶・電力除く民需)は前期比2.9%増の2兆6460億円と、4四半期連続でプラスとなった。金額ベースではリーマン・ショック前の2008年4-6月期以来、7年ぶりの水準。内閣府は3カ月ごとに調査対象企業に受注額見通しを聞いている。5月に4-6月期は7.4%減るとの見通しを示していた。当初見通しをどの程度、実現したかを示す達成率は111.3%と、1-3月期(101.0%)から拡大。05年の算出開始以来、四半期別の達成率は最高だった。特に製造業が123.5%となり、達成率は3四半期ぶりに100%を超えた。
7-9月期は0.3%増の見通しとした。製造業が3.6%減る一方、非製造業は1.7%増える見込みという。鉄道車両や船舶、道路車両などの受注増を想定している。

やや長いながら、よく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは以下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。影をつけた部分は、景気後退期を示しています。

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引用した記事にもある通り、先月に発表された5月の機械受注が市場予想に反してプラスに出たものですから、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスはコア機械受注の前月比で▲6.5%でしたので、少しこれを下回ったものの、レンジでは▲10%減から▲1.7%減でしたので、大きく外れたという感じはしませんでした。四半期でならして見ると、4-6月期は+2.9%増と4四半期連続で前期比プラスを示し、7-9月期の見通しも現時点では+0.3%増となっています。7-9月期見通しの解釈はエコノミストの間で分かれる可能性がありますが、引き続き、機械受注は堅調であると私は見なしており、統計作成官庁である内閣府が基調判断を「持ち直し」に据え置いたのは当然と受け止めています。もっといえば、我が国の設備投資需要はまだまだ旺盛であり、決してこの6月の機械受注統計から下方修正する必要はないと私は考えています。上のグラフのうちの上のパネルを見ても、まだ機械受注が上昇トレンドにあることは明らかです。ただし、コア機械受注の外数ではありますが、外需についてはコア機械受注の先行指標となっており、中国経済の低迷などの影響についてはそれなりに注視する必要がありそうです。

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四半期データが利用可能になりましたので、上のグラフの通り、コア機械受注の達成率をプロットしてみました。引用した記事にもある通り、3か月前の見通しでは4-6月期は減少するとの見込みでしたので、達成率が大きく100%を超えています。景気転換点に近い時期にありがちなイレギュラーな動きかもしれませんが、当然ながら、エコノミストの間の経験則となっている景気転換点では90%ラインを超える、というところにはまだまだ余裕がありそうです。

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