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2015年10月15日 (木)

東京商工リサーチ「『チャイナリスク』関連倒産調査」の結果やいかに?

去る9月16日付けのエントリーにおいて、帝国データバンクの8月の「全国企業倒産集計」に付属している「日本企業に迫るチャイナリスクの脅威」と題する別紙を紹介しましたが、先週10月8日付けで、今度は東京商工リサーチから「データを読む」のコラムのひとつの記事として「『チャイナリスク』関連倒産調査」と題する調査結果が公表されています。先に取り上げた帝国データバンクのフォローの意味でも、図表を引用しつつ簡単に紹介しておきたいと思います。

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まず、上のグラフはリポートから チャイナリスク関連倒産月次推移 を引用しています。見れば明らかだと思いますが、最近、チャイナリスクが影響した倒産は大きく増加しており、2015年度上半期で43件(前年同期30件)発生しており、特に年度明けの4月以降に急増し、直近の9月は調査を開始してから最多の11件を記録したため、今年度上半期の負債総額は2,117億2,000万円に達し、経営破綻(倒産+実質破綻)は52件(前年同期30件)発生している、などとリポートされています。

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次に、上のグラフはリポートから チャイナリスク関連 要因別倒産状況 (4-9月) を引用しています。要因別では、さすがに、前年同期に6件発生した反日問題の発生はなかったものの、最多はコスト高の33件で、全体の76.7%を占めると報告されています。中国市場の安価な製造コストと豊富な労働力の魅力に進出した企業も多かったと思うんですが、コスト高の倒産が前年同期の17件からほぼ倍増し、負債総額は3倍に上っており、その他、労使問題、売掛金回収難、中国景気減速は各1件の増加となっているとリポートされています。コスト高の部分集合である賃金の上昇については、開発経済学的にはルイス的な転換点を超えた、ということを意味しており、経済開発の進展の観点からはご同慶の至りだと私は考えています。ですから、社会主義に基づく中央指令型経済の中国政府に賃金引下げを要求するのではなく、冷たい態度かもしれませんが、企業として新たな経済社会環境に対応すべき面が大いにあると私は考えないでもありません。

グラフはありませんが、産業別・業種別には卸売業の増加が目立つとリポートでは指摘しており、大型倒産もいくつか発生している上に、「4月以降に合計9件発生している実質破綻の企業が今後、破産へ移行することが予想され、チャイナリスク関連倒産はさらに増加するとみられる。小売業は2件(前年同期0件)だったが、中国の景気減速に伴い訪日中国人が減少した場合、販売不振による倒産を押し上げる可能性もある。」と結論しています。帝国データバンクのケーススタディとともに、今回の東京商工リサーチのデータも興味深いと受け止めています。

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